株式会社ジェイックは2023年6月27日、「25卒採用活動に関するアンケート」の結果を発表した。調査期間は2023年5月10日~6月13日で、上場および非上場企業の人事責任者・担当者133名から回答を得ている。本調査から、内定出しや採用選考開始時期、インターンシップでの選考実施予定の有無などが明らかとなった。

25卒採用はさらに早期化、約半数の企業が「広報解禁日より前に内定出し予定」。採用直結型インターンシップの導入も進む

2024年3月より前に「内定出し開始予定」の企業は半数に迫る

2025年卒業予定の学生から、正式に採用直結型のインターンシップが解禁された。これにより、新卒採用がより早期化・競争激化することが予測されるが、企業の採用活動の実態はどうなのだろうか。

まずジェイックは、「内定出し(内々定を含む)の開始(予定)時期」を尋ねた。すると、「2023年5月以前」が3%、「2023年6月~9月」が5.3%、「2023年10月~12月」が15.8%、「2024年1月~2月」が24.1%で、採用広報が解禁となる2024年3月より前に「内定出しを開始する」と回答した企業は合計48.2%だった。
内定出しの開始時期

約7割が2024年3月より前に「採用選考開始予定」と回答。さらなる採用早期化か

続いて同社が、「採用選考(本選考)の開始(予定)時期」を尋ねたところ、2024年3月より前に「本選考を開始する」と回答した企業は合計67.7%(2023年5月以前:4.5%、2023年6月~9月:6%、2023年10月~12月:27.1%、2024年1月~2月:30.1%)だった。

また、同社が2022年8~9月に実施した「24卒の採用活動」の調査では、「3月より前に本選考を開始する」とした企業は合計57%であったという。25卒の調査では24卒に比べて17.7ポイント増加していることから、同社は「採用活動がさらに早期化している」との見解を示している。
採用選考の開始時期

約7割の企業が「インターン実施予定」。うち4割程度が「インターンにて選考実施」

次に、「25卒のインターンシップ開始時期」について質問したところ、合計71.8%の企業がインターンシップを「実施予定」(2023年5月以前:1.5%、2023年6月~9月:57.1%、2023年10月~12月:12%、2024年1月~2月:0.8%)であることがわかった。一方で、「インターンシップは実施しない」は28.6%だった。

開始時期については、「2023年6月~9月」が過半数を占めたことから、「サマーインターンシップ」からスタートする企業が多いことがうかがえる。
25卒のインターンシップ開始時期
また、「インターンシップの参加に際して選考を実施しているか」を聞いたところ、「全インターンシップで実施予定」が16.8%、「一部のインターンシップで実施予定」が22.1%と、約4割の企業が「インターンシップでの選考を実施予定」であることがわかった。
インターンシップの参加に際して選考を実施しているか
本調査結果から、採用広報解禁となる3月より前に内定出しを開始する予定の企業が半数におよぶことがわかった。また、約7割の企業がインターンシップを実施予定であり、うち約4割があわせて選考も実施予定のようだ。企業からは、内定を複数得ており、選考期間中に選考辞退する就活生が増えているといった声も聞かれる。企業が新卒採用を成功させるためには、就活生の動向を把握するとともに、インターンシップでの選考を行うなど自社の社内制度や採用方法を見直すことが重要となるだろう。

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