RPA導入企業の約6割は「期待通りの活用ができていない」と回答。導入を成功させるポイントを探る

Peaceful Morning株式会社は、2021年3月3日、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツール導入企業を対象に実施した「RPA活用における意識・実態調査」の結果を発表した。調査期間は2021年2月10日〜20日で、100社から回答を得た。これにより、RPAツール導入後の現状や、効果的な活用に関する課題などが明らかとなった。

導入当初の期待通りに「RPAを活用できている」という企業は4割

コロナ禍での働き方の変化を推進するため、企業のIT化がより急速に進んでいる。RPAによるデスクワーク自動化への注目が高まる中、企業はPRAツールをうまく使いこなせているのだろうか。

はじめに、「RPAツールを導入時の期待通りに活用できているか」を尋ねたところ、「期待以上に活用できている」が34.3%、 「期待通りに活用できている」が6.1%で、合計40.4%となった。残りの6割弱の企業では、RPAツールを使いこなせていないようだ。
RPAツール導入企業の活用実態

期待通りの活用に至っていない理由とは

期待通りの活用が進んでいない企業にその理由を尋ねると、最も多かったのは「他業務・他部署への展開ができていない」で42.6%となった。また、「業務削減に繋がっていない」(19.7%)、「開発が進んでいない」(27.9%)、「プロジェクトが終了した」(3.3%)を合計すると50.9%となり、半数の企業が本来の目的の「RPAを活用した業務削減効果」を実感できていない状態が浮き彫りとなった。
RPAツール導入企業の効果実感

原因はRPAツール導入初期段階の準備不足か

同社は、このような事態に陥る原因と背景は「RPAツール導入時」にあると推察した上で、「ツールの導入時に担当者が課題に感じていたこと」を尋ねた。最多は「社内体制の構築」で、66.2%が回答。以降は「RPA開発スキルの習得」が60%、「RPA対象業務の選定」が56.9%と続いた。上位3つは、いずれも導入初期段階のプロセスにおける課題であることがわかる。
RPAツール導入時に感じていた課題の回答結果

RPA導入を「期待通りに活用できている企業/そうではない企業」の違いに迫る

また、RPAツールを「期待通りに活用できている企業」と「そうでない企業」の違いを比較するため、「RPAツール導入時に行ったアクション」を尋ねた。すると、解離が大きかったのが、「3社以上のツール選定/比較」、「開発スケジュール策定/周知」、「RPA化する業務フローの最適化/改善」となった。RPAツール活用の明暗を分けるのは、準備段階のアクションの実施状況にあると推察される。
RPA導入にあたり実施した業務とプロセスのヒアリング結果

約8割がRPA導入時のサポートが「必要」と回答

最後に、「RPA導入時の外部サポートの必要性」を尋ねた。すると、活用できている企業では「非常に必要と思う」が44.1%、「必要と思う」が32.4%、活用できていない企業では「非常に必要と思う」が34.4%、「必要と思う」が43.8%となった。活用出来ている/出来ていないに関わらず、「どちらとも言えない」と「必要ではない」の合計を上回る結果だった。
RPAツール導入にはサポートが必要かどうかの調査結果

必要なサポート上位は「RPA開発スキルの習得」や「導入後の保守・運用・サポート」

また、具体的に「サポートを希望する業務」を尋ねると、最も多かったのは「RPA開発スキルの習得」で、活用できている企業は73.5%、できていない企業は64.6%が回答した。次いで「RPA導入後の保守・運用・サポート」が多く、活用できている企業は55.9%、できていない企業は50.8%という結果だった。初期の運用が安定するまでは、専門的なサポートを希望したいというニーズがうかがえる。
「RPAツール活用における意識・実態調査」の図表6
DXの重要性が叫ばれる中、RPAツールの導入・検討を進める企業が増えている。その一方で、今回の調査結果から「導入したツールをうまく活用できていない」という企業も多いことが判明した。導入企業が振り返る課題を参考に、自社におけるRPAの推進状況を振り返ってみる必要がありそうだ。