株式会社ライボは2024年2月19日、「2024年・上司と部下の意識調査」の結果を発表した。調査期間は2024年1月31日~2月5日で、20~50代の社会人男女629名より回答を得ている。本調査結果から、部下に求められることの変化有無と内容、上司から見た理想の部下像や部下との関わり方、部下・上司双方への忖度経験などが明らかになった。
約9割の上司が“部下に忖度”…上司と部下の関係性に変化か。立場の違いによる「理想」と「実態」のギャップとは?

約8割が“部下に求められること”の変化を実感。「プライベートの優先度」や「コミュニケーション」が要因か

近年は、「Z世代」の登場や働き方の多様性、価値観の変化などを背景に、職場内でのコミュニケーションのあり方が変化している。上司と部下の関係性も例外ではないと考えられるが、部下として求められることや、上司と部下の関係性はどのように変化しているのだろうか。

はじめに、ライボが「部下に求められることは昭和から令和で変化したと感じるか」と尋ねたところ、「変化したと思う」は8割に迫ったという。また、上司/部下それぞれにおける「変化したと思う」との回答の内訳をみると、上司・部下とも8割程度と、立場の違いで大きな差は見られなかったとのことだ。

そこで、「変化したと思う」と回答した489名に「変化した内容」を尋ねた。すると、「プライベートの優先度」(52.8%)が最も多く、以下、「コミュニケーション」(48.5%)、「職場や仕事に対する考え方」(42.7%)と続いた。

同回答者に「変化に影響したと思う背景」を尋ねたところ、「労働環境の変化」(55%)が最多となり、続いて、「多様性の尊重」(52.8%)、「ライフスタイルの多様化」(46.6%)となった。
部下に求められることで特に変化していると思うこと/変化に影響したと思う背景

上司の理想は「コミュニケーションを大切にする部下」。部下は「上司に敬意を払う」ことを意識

続いて同社は、「現在部下がいる」と回答した162名に「部下の理想像」を聞いた。すると、「コミュニケーションを大切にする」(59.7%)が最多で、以下、「自身の考えや提案を積極的に伝える」(50%)、「自己管理と能力の向上に努める」(44.4%)と続いた。

そこで、「現在上司がいる」と回答した487名に「上司との関わりで意識すること」を聞いたところ、「敬意を払う」(60.9%)が最も多く、続いて「コミュニケーションを大切にする」(56.6%)、「上司の指示に従う」(53.6%)となった。
部下のり想像/上司との関わりで意識すること

上司の9割以上が部下への忖度経験「あり」。具体的なシーンは「トラブルやミスが起きたとき」が最多

次に同社は、「現在部下がいる」と回答した162名に対して「部下への忖度経験」を尋ねた。すると、「ある」が91.4%(とてもある:17.9%、ある:34.6%、どちらかといえばある:38.9%の計)と、9割を超えた。

そこで、「部下への忖度経験あり」と回答した148名に「具体的な忖度の内容」を尋ねたところ、「トラブルやミスが起きたとき」(60.1%)が最多で、続いて「業務の優先順位や量の変更があるとき」(45.9%)、「チームの雰囲気が良くないとき」(39.9%)なども上位を占めた。
部下への忖度経験/具体的な場面

部下の約7割が上司へ忖度経験「あり」。忖度内容は「気に入られるための同調」が最多回答に

さらに、「現在上司がいる」と回答した487名に「上司への忖度経験」を尋ねた。すると、「ある」は71.8%(とてもある:11.7%、ある:29.3%、どちらかといえばある:30.8%の計)と、7割におよんだ。

そこで、「上司への忖度経験あり」と回答した部下277名に「具体的な場面」を尋ねた結果、「気に入られるために同調をしておく」(58.1%)が最も多かった。以下、「衝突しないよう自分の意見を控える」(48%)、「自身の評価を下げないため批判的意見は避ける」(45.8%)と続いた。
上司に忖度した経験/具体的な忖度の内容

全体の6割超が「部下が上司に合わせる」に賛成。立場別の回答では上司・部下ともに「賛成派」が多数

最後に同社は、回答者全体に対して「上司と部下の振る舞いへの賛否」を聞いた。すると、「“部下が上司に合わせる”に賛成」が66.4%(部下が合わせるにとても賛成:6.8%、部下が合わせるに賛成:16.4%、どちらかといえば部下が合わせるに賛成:43.2%の計)と、6割を超えた。

上司/部下別の回答をみると、上司の「“部下が上司に合わせる”に賛成」が65.4%と最多で、部下の同回答割合は64.8%となった。
「部下が上司に合わせる」と「上司が部下に合わせる」の賛成意見
本調査結果から、“部下に求められること”の変化を「実感する」との回答は8割に迫り、特に昨今では「プライベートの優先度」に対して変化を感じていることがわかった。また、上司の9割以上が「部下への忖度経験がある」と回答したものの、全体の6割以上が「部下が上司に合わせる」ことに賛成だった。「上司の意見に従う」など部下からは“受動的”な意識がうかがえた一方、上司は部下に対し“能動的”な動きを期待しており、立場の違いで理想と実態にギャップが生じていることも推察できる。今後は双方が、“上司も部下に忖度する時代”を前提としたコミュニケーションを取っていく必要がありそうだ。

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