ワークショップ形式の研修の場合、グループ内でディスカッションさせたり相互にコメントによって気づきを得たりすることがあります。

別に研修に限らないことですが、日々変化するビジネス環境において自分の考えを深めたり行動を改善したりするときに周りの人の意見を取り入れることは重要です。

自分だけでは思いつかないことを気づかせてくれ視野を広げてくれるからです。
ところが学びとることができない壁があります。
それが相手のことが「好きか、嫌いか」の感情です。

人間誰しもが、好きな人と嫌いな人がいます。
実は、この好き・嫌いは価値観や視点のことを現しているのです。

すなわち
好きな人=価値観・視点が同じ人
嫌いな人=価値観・視点が違う人

なのです。

ゴミをポイポイ捨てる人がいました。それを見て嫌悪感を抱く人は多いでしょう。
それは
「ゴミはゴミ箱に捨てるものだ。きれいな環境で暮らしたい」
という価値観があるのです。

先日も「どんな人が好きですか?」とある新人研修で質問すると
「周りに明るく接し、ポジティブな意見を言う人が大好きです」
と答える人がいました。
実はこの意見を述べた方自身が「明るく前向きに生きて行きたい」という価値観を持っているのです。

要は、人は自分と同じような価値観を持っている人が好きなのです。


至極当然のことですが、ここにワナがあります。
「他者から学ぶ」という点で大きな問題が発生するのです。

それが
自分が好きな人の意見は気持ちよく聞き入れるが
嫌いな人の意見には聞く耳をもたない。しかも無意識に。

という問題です。

でもここはよく考えてほしいのです。
自分が好きな人、すなわち価値観や視点が同じ人の意見は、元々自分も気づいていた点、もしくは自分だけで気づけた点です。

逆に自分が嫌いな人、すなわち価値観や視点が違う人の意見は、まったく自分が気づいていないものの見方や考え方に基づいているのです。よって大きな気づきを得る可能性が大きいと言えます。

私は決して「嫌いな人を好きになれ」と言っているのでありません。

人を好き嫌いで判断せず、価値観・視点の違いがあると捉え、まずは受け止めてほしいのです。

自分の価値観とは違う意見は、一瞬違和感を覚えます。いやな気分になることもあるでしょう。でも無意識にスルーしてしまう人間の特性を理解していれば、そのような感情が自分に起こったときこそ、
チャンス到来!
と考えると良いのです。

するとスーッと相手の意見が耳に入ってきます。そして
「なぜこの人はこういうことを言うのだろう。なぜこの人はこの視点になったのだろう」
と落ち着いて相手の意見の意味を考える事につながります。

するとハッとする瞬間が訪れます。学びとった瞬間です。
それは自分の視野が広がった証拠なのです。

私が考案し発表した「目標達成のための行動習慣化メソッド」PDCFAサイクルにはFとしてフィードバックがあります。(フィードバックの技術に関しては別の機会に書きます。)
チーム内でお互いにフィードバックし合い気づきを得ていくものですが、前提条件として、他者から学びとるために価値観・視点の違いを受け止める思考習慣が大切なのですね。

研修の後、目標達成のために日々変化する環境に応じて行動を変えベストな行動を見出して行くには、事前に他者から学びとる技術を身につけておく必要があるのですね。

さあ!
『研修担当の皆さん! 価値観・視点の違いの受け止め方を伝えよう』
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