厚生労働省が『父親の仕事と育児両立読本』を公開。「職場ぐるみ」の両立サポートの重要性とは

厚生労働省 雇用環境・均等局職業生活両立課は2025年7月30日、『父親の仕事と育児両立読本~ワーク・ライフ・バランス ガイド~(令和6年度版)』を発行・公開した。本冊子は、妊娠・出産・子育て期の父親の関わり方や、育児・介護休業法の最新改正点、そして両立支援制度の基礎知識や活用ノウハウを体系的にまとめた実践的ガイドである。

改正育児・介護休業法と両立支援のポイント

2025年4月・10月に施行された改正育児・介護休業法では、「男性の育児休業取得促進」や「両立支援の相談体制強化」、「早期情報提供」など、企業に柔軟な働き方の実現や職場サポート体制の強化が求められている。今回のガイドでは、こうした法改正の概要と制度活用の手順、注意点を分かりやすく解説。企業の人事や管理職、周囲のメンバーにも、両立支援のきっかけや意識変革を促す内容となっている。

現場のリアルな事例と工夫を掲載

例えば本ガイドには、実際に育児休業を取得した男性社員の体験談が多数掲載されており、計画的な業務引継ぎや職場との密なコミュニケーション、パートナーや家族との役割分担など、それぞれの「工夫」を紹介しつつ、前向きな経験と課題を掘り下げている。こうした生の声は、単なる制度紹介以上に、職場の人事や管理職・同僚が「育休取得を勧めてみよう」、「支え合おう」と思える具体的なヒントともなるだろう。


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職場ぐるみで支える視点の重要性

ガイドでは、男性の育児参画が本人だけでなく、職場の働きやすさや多様性、持続的成長にもつながる点を強調している。「妊娠・出産をきっかけに、人事や管理職・周囲が声掛けや情報提供をする」、「みんなで制度を知り、協力できる体制を築く」ことが推奨され、女性活躍や社員エンゲージメント向上にも直結する、職場ぐるみの両立サポートの重要性が訴えられている。
男性の育休取得率が上昇する中、「家庭と仕事の両立」を個人任せにせず、組織全体として整備・推進する必要性が一段と高まっている。本資料で紹介される事例や工夫は、企業側が自社の課題や現場に合わせて活用できる示唆に富むものだ。今後、人事・管理職・メンバー全体で「ワーク・ライフ・バランス」を実現するための第一歩として、社内で積極的に活用出来る内容となっている。

『父親の仕事と育児両立読本~ワーク・ライフ・バランス ガイド~(令和6年度版)』は、以下のURLにて、PDFファイルで提供されている。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/09.html
令和6年度 父親の仕事と育児両立読本
出典:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/09.html


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