株式会社フォーバルは2026年7月17日、原油価格高騰等による物価高が中小企業経営に及ぼす影響と、その対応実態を調査した結果を発表した。全国の中小企業経営者1,653人を対象に実施された同調査では、物価高による悪影響を受けている企業の割合や、企業における物価高への対策、および価格転嫁の実態などが明らかになった。
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約7割の中小企業が物価高の影響を実感。建設・製造・運輸などでは8割超に
物価高の長期化に加え、賃上げや人手不足への対応など、中小企業を取り巻く経営環境は一段と厳しさを増している。人材確保のためには賃金の引き上げが求められる一方、原材料費やエネルギーコストの上昇が企業収益を圧迫し、その原資を確保できない企業も少なくない。こうした状況の中、企業はどの程度物価高の影響を受け、どのような対策を講じているのだろうか。フォーバルの調査によると、原油価格高騰などによる物価高について、「大きく悪影響を及ぼしている」が16.5%、「ある程度悪影響を及ぼしている」が52.8%となり、合計69.3%の企業が経営への悪影響を感じていた。
業種別では、建設業、製造業、卸売業、小売業、運輸業・郵便業の6業種において、それぞれ8割を超える企業が悪影響を受けていることがわかった。原材料費や燃料費、物流コストの上昇が事業活動に直結する業種ほど影響が大きい傾向があるようだ。
また具体的な影響としては、「原材料費・資材調達費の上昇」(71.7%)が最多で、「燃料費の上昇」(45%)、「物流・輸送費の増加」(27.9%)が続いた。また、「顧客の購買意欲の低下」や「受注・販売機会の減少」、「設備投資の見送り」、「資金繰りの悪化」といった経営面への波及も確認されている。

最も多い対策は「価格転嫁」。一方で“対策を講じていない”企業も約2割に
物価高への対応策として最も多かったのは、「製品・サービスへの価格転嫁(値上げ)」で36.1%だった。これに「経費・固定費の削減」(28.3%)、「光熱費・燃料費の節約」(20.7%)、「仕入価格の見直し」(19.7%)が続き、多くの企業がコスト増への対応を進めていることが分かった。その一方で、「対策は行っていない」と回答した企業も18.4%に上り、物価高への対応状況には企業間で差が見られる結果となった。

コスト上昇分を8割以上転嫁できた企業は20.5%。価格交渉の難しさが課題に
価格転嫁を実施している企業に対し、「コスト上昇分をどの程度価格へ反映できているか」を尋ねたところ、「80%以上転嫁できている」と回答した企業は20.5%にとどまった。一方で、「50%未満」または「まったく転嫁できていない」と回答した企業は49.6%と約半数に達しており、価格改定を実施していても十分なコスト回収には至っていない企業が多い実態が浮き彫りとなった。なお、価格転嫁が進まない理由としては、「顧客・取引先の離反が懸念されるため」(48.1%)、「取引先・発注元との価格交渉が難しいため」(46.8%)、「業界慣習や契約条件により値上げが難しいため」(28.2%)が上位を占めている。
また、中小受託取引適正化法(取適法)について「内容を説明できる」と回答した企業は9.8%、「知っているが説明できるほどではない」は40%となり、制度を認知している企業は約半数にとどまった。

本調査から、原油価格高騰などによる物価高が中小企業経営に広く影響を及ぼしている一方、価格転嫁だけではコスト増を十分に吸収できていない企業が少なくない実態が明らかになった。物価高と人手不足が同時に進行する中、賃上げや人材確保を継続するには、適正な価格転嫁による収益確保に加え、生産性向上や業務効率化による収益基盤の強化が重要となる。また、価格交渉を後押しする制度への理解を深めることも、中小企業が持続的な経営を実現するうえで欠かせない取り組みとなりそうだ。
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000436.000104276.html
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000436.000104276.html
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