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「研修講師のこぼれ話」23話

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2016年06月15日

こんにちは、インタラクティブ・リーダーシップ研修講師の宇田川 摂です!
今回は「ロジカルシンキング」について、です。

昨今、多くの企業様が「ロジカルシンキング」を研修として取り入れているようです。その反動からか幾つかの企業様から「うちの社員はロジカルシンキングを勉強したのにちっとも実務で使えるようになりません。なにかよい手はありませんか?」といった相談も増えてきました。

 

これには思い当たるフシが多々あります。そもそもロジカルシンキングは「判る」から「出来る」までに相応のトレーニングが必要なビジネススキルです。研修で教わった枠組みや論理性を実務で使ってみてもうまくあてはめることができず、従来の思考方法(=勘と経験)に戻ってしまう方が大半かと思います。

では、どうしたら実務で「ロジカルシンキング」を使えるようになるか?多くの方が期待するような特効薬が無いのが現実ですが、多少のヒントはあるような気がします。

 

ヒント1:実務の内容を 分解小分けして考える癖をつける。
「ロジカルシンキング」で習うような簡単なMECE事例は実務ではそれほど多くはありませんし、あったとしてもわざわざMECEに分解して考えなくても事足りるはずです。
分解小分けにして考えるべきは、今まで問題があると認識されつつ、未だに解決されていない課題です。分解小分けしてこの課題を解決する光が見えた瞬間がロジカルシンキングが使えるようになってきた状態です。

ヒント2:演繹的ルールを意識する
結論の根拠となるのが帰納的なのか、それとも演繹的なのかを自覚し自由に使いこなせるようになるステップもロジカルシンキング習得には必要です。同じ業界に長く在籍する方に多く見られるのが、「業界ならではの演繹的ルール(狭い世界でのルール)」と「日本のビジネスパーソンが知っている演繹的ルール」「グローバルでの演繹的ルール」など演繹的ルールの深さを認識できていないケースです。
自分が導いた結論の根拠に狭い世界のルールを使っている場合、多くの人を説得するのは困難になります。演繹的ルールを意識することができるようになると、相手に応じて説明の深さを自在に変えることができるようになり、これもまたロジカルシンキングが使えるようになってきた状態となります。

 ロジカルシンキングの習得は一朝一夕にはできませんが、このスキルを習得できるとビジネスパーソンとしての市場価値は高まります。多少時間は掛かりますが、時間を掛けて取り組んでみてください!

 

※ロジカルシンキングで上記のようなお悩みをお持ちの企業様向けにカスタマイズ研修も対応しております。ロジカルシンキングを社内の共通言語にしたいと考えている企業様からのご連絡をお待ちしております(業種業界によっては必ずしもご対応できるとは限りませんので悪しからずご了承ください)。

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