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なぜあなたの会社は目標達成できないのか?

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2014年04月24日

成果を出す組織になる5つの習慣とチーム力向上のためのツールについて 

株式会社ISAO

リーンイノベーションプロジェクト 菊池 厚平

-- 成果を出す組織になるためには、個々の能力ではなく、「習慣」なのでしょうか?

  成果を上げるには特別な才能が必要なわけではなく、いくつかの習慣を実践することだと考えています。この習慣を身につけることができなければ、どんなに能力があろうとも、どんなに創造的で博識であったとしても、成果を上げることはできないと言えますね。つまり、成果を上げるということは、いくつかの習慣を実践する能力の集積と言い換えることもできるのではないでしょうか。

 成果を出す組織になるためには、5つの習慣が必要だと考えていますが、具体的にどんな習慣なのかについては、講演の中でひとつひとつ明らかにしていきたいと思います。

-- 目標達成を語るうえではMBO(目標管理)も欠かせません。多くの日本企業にも定着していますが…。

 そうですね。でも形骸化していますね。

 僕らには、この目標管理(MBO)をガラっと変えたい、という熱烈な想いがあります。目標は活動の根幹的なものなのに、なぜ形骸化してしまっているのだろうかと。次の3つに分けてご説明します。

 1つ目は、MBOの運用を理想的なものに近づけたいということ。上場企業の7割程度が採用しているといわれる目標管理(MBO)は、ドラッガーが1954 年に発表した概念といわれ、「チャレンジ目標の自己におけるチェック・修正によって、働く人々の自主性が強化され、結果として業績が向上し働きがいも得られる」というマネジメント手法がその本来の意味でした。しかし、「管理」という相手を縛るような言語が一人歩きすることで、「上司が部下に目標を与え、さらにその達成度合い監視することだ」という歪んだ解釈から始まり、果ては「評価のため」という全く別次元の目的まで発生しているのが現状でしょう。

 2つ目は、時代に合わせたオープンなコミュニケーション手法を採りたいということ。MBOを採用している8割程度の企業がエクセルか紙での運用を実施しています。このWeb化している時代に、です。透明化が叫ばれている現代において、紙によるクローズドでアクセスしにくい運用をしていては、情報伝達のスピードにおいて乗り遅れてしまいます。

 最後の3つ目、もっとたのしくありたいということ。そもそも働く人々の多くは、MBOを「やらされている」わけです。やらされている限りは、望ましい自発性なんて出てくるわけがないんです。また、目標というのは、自己が達成に向かってワクワクしないと価値なんてありません。だから、「たのしい」というキーワードは決して陳腐なものではなく、本質的に必要な価値だと捉えているんです。

 -- そのMBO(目標管理)をガラッと変えるということがキッカケとなってお作りになられたツールがあると聞きましたが…。

 はい、「Goalous(ゴーラス)」という「チーム力向上のスパイラルをうみだす」ことが目的のツールです。そのための支柱を「目標」に置いています。

 まず、チームとは「共通の目標を達成するために協力し合う集団」を指します。単なる「人が集まった集団(グループ)」とは、目標の存在と相互の協調関係において意味合いがまるで違います。

  企業において、チームとして力を発揮することは、人材育成の観点を考慮しても誰もが期待する状態であることは疑いありませんよね? そしてチーム「力」とは、ある目標のためにメンバー各人が当事者意識をもち、協力し合い、そして推進力の一部として貢献するという状態を意味します。よって、チーム力「向上」とは、これに係る行動の回数や質をあげることです。

 やがて、そのチーム力向上において、まるで渦巻を描くようにどんどん進むという「スパイラル」がうみだされることをGoalousは実現しようとしています。これらが実現すれば、目標管理が”個”から”チーム”へと発展し、より大きなパワーが発生するに違いありません。

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