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研修講師のこぼれ話68話~組織におけるトップ方針の伝え方~

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2021年01月09日

2021年、今年もよろしくお願いいたします。
新年早々でましたね、緊急事態宣言。世論はいろいろな意見が飛び交っています。もしテレビやニュースでしか緊急事態宣言の概要を聞いていない方は内閣官房のサイトも参照してみてください。
https://corona.go.jp/emergency/


 さて、今回は緊急事態宣言の内容と実際の社会活動とのギャップ※を踏まえ、組織におけるトップ方針の出し方と伝わり方について考えてみたいと思います。
※「今回の緊急事態宣言は、社会経済活動を幅広く止めるのではなく、感染リスクの高い飲食を伴うものを中心として対策(上記サイトより抜粋)〜」なのに、飲食を伴わない経済活動も営業時間を短縮してたりします。

 生産性向上が言われ始めるちょっと前、私が製造メーカに勤めていた話です。当時、吉越浩一郎氏(元トリンプ・インターナショナル・ジャパン社長)が提唱した「がんばるタイム(1日2時間、私語・電話も一切禁止で仕事に集中する)」をアレンジして、ランチタイム後1時間の「がんばるタイム」を会社役員の提案で導入することになりました。

 その当時はフレックス制度の廃止、日常的なダラダラ会議による長時間残業が当たり前になっておりました(個人の仕事は残業時間に行う)。それを多少なりとも是正するための施策だったのですが、真っ先にシニカルな反応をしたのは長時間労働で結果を出してきた管理職でした。

「なんだよ、がんばるタイムって。午後の会議は筆談でやるのか?」
「筆談をがんばるタイムだってよ、意味不明だ」
「お客さんへの電話もできなければ仕事にならなし、かかって来た電話はどうするんだ」
「ちょっとでも話したら、罰則か?」 などなど


 組織においては、コミュニケーションを通じて行う仕事と、個人で集中しておこな仕事があり、後者は集中力が散漫になる残業時間におこなうよりも就業時間内に行わせるというトップの意向を管理職がシニカルに受け止めた結果、この施策は瞬時に消えていきました。



この経験からの教訓は2つ。

1.情報の発信側の意向はその本質よりも単純な言葉が与える影響が大きい
(人は深く物事を考えることを厭う傾向がある)

2.トップは事の本質を伝えるためのコミュニケーションコストは惜しんではいけない

皆さんの会社の中期計画などトップ方針の伝え方の参考になれば幸いです。


※あわせて読みたい/57話「機会の平等」と「結果の平等」
https://www.hrpro.co.jp/agora/6392

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udagawa@vector-up.com(ご使用のメールソフトにアドレスをコピーしてお使いください)

◆「研修講師のこぼれ話」バックナンバーはこちら◆
http://www.hrpro.co.jp/agora/author/a_vector

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