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研修講師のこぼれ話41話〜MBAから得られたもの〜

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2019年03月31日

こんにちは、「受講者との対話を重視する研修講師」の宇田川 摂です!
毎年この時期になると母校のMBA入学式の様子がFacebookで流れてきて「うわ、懐かしいなー」など昔を思い出したりします(私は2011年入学)。そんなわけで今回は「MBAから得られたもの」について思い出してみたいと思います。

MBAで学んだものはざっくりと言うと「人と組織(ヒト系)」、「アカウンティング(カネ系)」、大好きだった「マーケティング(モノ系)」とそれらの基礎となる「論理的思考(母校ではクリティカル・シンキングと呼びます)」それぞれの「基礎中の基礎です。
在学中は毎回のクラスが新鮮で新鮮で、知らないことばかり。世の中の経営者たちはこんなことを考えて(時に失敗しながら)会社を経営しているんだなーと関心しつつ、いつかは自分も経営者になるんだ!と密かに熱い思いを燃やしたものです(ただ単に浮かれていただけですが・・・)。

なぜ、前段で「基礎中の基礎」と書いたのか。それはMBAで学ぶケースや簡単なテキスト以外の経営者が書かれた本やら、それぞれの専門書を読み進めるうちにその内容の高度さとバリエーションの多さに気づけたからですね。基礎中の基礎を学んでいなければ、これらのことに気づくことすらできなかったと思うと、やっててよかったMBAです。

でも、実際に起業してみたら、(経営学修士課程を卒業しているにもかかわらず)起業の届け出の仕方もわからない、社会保険の入り方もわからない、源泉徴収の払い方もわからない、無事に初年度を終えても決算の仕方や納税の仕方がわからないなどなど、わからないことだらけでした(そして、今でも毎日悩みながら会社を経営しております)。それでももし自分がMBAを卒業していなければ、起業することもなかったんだと思います。

研修で登壇していると、「MBA持っているとなにかと有利なことがありますか?」と休み時間に聞かれることがよくあります。MBA卒業までにかかるカネと時間が、自身のビジネス人生にどれくらいレバレッジをきかせられるか、という問いですね。
そんな問いには毎回このように答えております。「MBAを持っていてもほぼメリットはないけれど、MBAを持っていないデメリット=経営の基礎を学ばずに勘と経験で物事を考えること、はたくさんありますよ」と。

1点だけアドバイスをできるとしたら、MBAを取るのであれば40歳までに卒業できるスケジュールで単位を取ること。起業するにしても、社内で経営幹部になるにしても、基礎中の基礎は速やかに消化し、その応用と実践にたくさんの時間を使ったほうが絶対に得るものは多いですよ!

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