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未来のデジタル労働力レポート➀ デジタル人材のABC

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2018年07月17日

ますます加速するビジネスのデジタル化により各企業は対応を迫られています。
このデジタル革命はこれまで企業が経験した様々な変化より、非常に急速な変化であると言われています。

企業にとってこの対応の中心となるのはデジタル化を推進する人材をいかに確保するかという点ではないでしょうか。
2017年8月、LinkedInでは採用データとデジタルスキルの分布データに関する調査を行い、「The Digital Workforce of the Future」としてまとめました。
この調査からデジタルスキルを持った人材の需要・供給の状況、人材のフロー(流入・流出)等が分かります。

本投稿では企業のデジタル化対策、人材確保施策の一助となるべく、レポート内容を日本語で解説します。

 

第1回:デジタル人材のABC

72%のAPACのCEOはテクノロジーが5年以内に競合状況に大きな変化をもたらすと答えてます。
また、約50%が、求めるデジタルスキルやSTEMスキルをもった人材を採用することが難しいと答えています。(図1)

図1:テクノロジー人材が協業状況に与える影響は大きいが、採用は困難
質問1)今後5年間でテクノロジーがどれだけ競合状況に変化を及ぼすと考えるか
質問2)適切なスキルをもった人材を採用することが難しいと感じているCEOの割合

このような状況で企業はどのような対策を行うべきでしょうか。

今回は具体的な対策を考える前にまずはAPACにおけるデジタルスキルを持つ人材の状況について、整理します。

1.デジタル人材のABC
現在、APACで最も需要が多く、需要が伸びている人材はABCタレントです。
ABCタレントとはA (Artificial Intelligence)、B (Big Data)、C (Cloud Compting)のスキルを持った人材の総称です。
図2はAPACにおける人材スキルの需要を縦軸、需要の伸びを横軸にとったものです。
また、バブルの大きさはそのタレントの供給量を示しています。
この図を見るとデジタル人材のABCが今最も需要の高い人材であることが分かります。

図2:ABC人材の需要は高く、急速に伸びているが、供給は少ない

2.急速に変化するデジタルタレントの需要の内訳
図3はデジタルタレントに対する需要を2016年と2017年で比較したものになります。
ご覧の通り、わずか1年でその需要内訳は急速に変化しています。例えばBig Dataは前年11位から1位へ、AIは12位から3位へ上昇しています。
急速に変化する需要の中、自社の将来の人材需要、競合他社の人材需要、また、顧客における人材需要を把握して、自社の施策を検討していくことが必要です。

図3:急速に変化する2016年と2017年のスキル需要の比較

3.ABC人材の供給
図4はABC人材の供給数を表したものです。インド、中国、オーストラリアが高い数値となっています。オーストラリアは見逃されがちですが、存在感を強めています。
世界的な人材不足が起きている中、国内のみに固執せず、供給量多い地域で人材確保を試みるなどの積極的な施策の検討材料になるでしょう。

図4:インド、中国、オーストラリアがAPACにおけるABC人材供給の中心

 4.ABC人材の移動の流れ
最後にAPACのABC人材の世界での移動の流れを見てみます。
図5は人材の流入数と流出数をあらわしたものになります。
APACは流入より流出の方が約2倍多く、多くの人材をエリア外に失っています。
流出先はアメリカが最く64%となっています。
オーストラリア・ニュージーランドだけがAPACにおいて流出より流入が多い地域となっています。

図5:APACの人材の流入と流出状況

以上、第1回ではデジタル人材のABCについて、供給・需要、人の流れからを整理しました。
まず、デジタル人材についてAPAC内で現在何が起きているのかという皆様の理解につながれば幸いです。

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リンクトイン・ジャパン株式会社
タレント&ラーニングソーリューションズ  部長

西 勝清 (にし かつきよ)
大学卒業後、シスコシステムズにへ入社。セールス部門にて国内外企業のICTインフラ導入及び構築に携わり、多数の企業のグローバル展開プロジェクトに貢献後、社長室戦略チームにてアジア太平洋地域における事業企画や戦略策定を経験。 LinkedIn Japanに入社し、営業企画を経験後、タレントソリューションズ部門を立ち上げる。国内のグローバル企業を対象にLinkedInを活用した人材データの分析・戦略策定、ダイレクトソーシング導入、採用ブランド戦略の策定、人材育成戦略の策定支援をしている。オランダ・エラスムス大学ロッテルダム経営大学院にてMBA取得。

(LinkedInプロフィール:https://www.linkedin.com/in/katsukiyonishi)

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