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採用の質を高め、結果的に採用コストを下げる方法

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2015年01月22日

人材採用と切り離せないのが「コスト」の問題です。

採用コストには、転職サイトへの求人広告掲載料や、人材紹介会社への成功報酬料といった「外部コスト」と、面接の時間や労力などといった「内部コスト」があります。今回は、採用の質を高めつつ「内部コスト」を下げる方法についてお伝えします。

内部コストを削減するには、自社に合わない人を面接の早い段階で見極める必要があります。
しかし、面接官によって候補者の評価が全く異なり、どう判断すべきか迷うという経験をしたことはありませんか?

求める人材か否か、社風に合うか合わないかは、誰もが同じ評価を下せるべきで、面接官同士の目線合わせができていないのであれば大問題です。

求める人材ではないのに2次面接まで進んだ候補者がいたとしたら、1次面接を通した面接官、2次面接で不採用と判断した面接官、面接を受けに来てくれた候補者、全員の時間と労力(=コスト)をムダにしてしまったことになります。

以下にご紹介する方法で、面接官の目線を合わせ、こうした内部コストを削減しましょう。

■■■■■1.会社が求めるコアバリューを明確にする■■■■■

基本的なことですが、基礎的なスキルや仕事に対する考え方、将来に対する思いなど、会社として求めるコアバリューをあらためて明確に定め、言語化します。
ただし、言葉の解釈は面接官によって異なるため、以下2、3の工夫をあわせて実施します。

■■■■■2.面接で話した内容や評価ポイントを文書化して残す■■■■■

面接で何を聞いて何を語り、何を見てどう判断したのか、次の面接では何を重点的に確認するべきかなどを文書化し、次の面接官に引き継ぎます。
これを積み重ねていくことで「この人はこういうところを見て面接しているんだ」など、面接官の傾向が分かるようになります。
また面接におけるPDCAを回せるので、面接官自身の技量向上にも役立ちます。

■■■■■3.面接履歴を見ながら面接官と人事担当がディスカッションする■■■■■

面接履歴を見ながら判断基準を話し合うと、面接官の目線が合うようになります。
それでもなかなか目線が合わない場合は、複数の面接官が同席して面接を行い、面接終了後にディスカッションをするという方法もあります。
同じ候補者をどう評価するかについてすり合わせると、お互いの判断基準を理解するスピードが早まります。
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履歴を残したり、履歴を見ながらディスカッションすると、最初は内部コストを引き上げてしまうかもしれません。
しかし、これらを実施すると採用ノウハウが蓄積されるため、結果的に会社全体の採用力は向上し、内部コスト削減につながります。誰が面接しても基本的な判断基準は同じになり、効率的に、ブレない採用ができるようになるでしょう。

最後に、株式会社ビズリーチが目線合わせのために文書化した項目をご紹介します。

■■■■■面接履歴として文書化した項目■■■■■

・誰がいつ面接したか(面接官の名前と面接日時)
・候補者が面接に来てくれた理由(志望動機)
・候補者の仕事上の実績(キャリアと実績)
・候補者は自社の事業についてどう考えているか(事業の理解)
・候補者がやりたいこと(キャリアビジョン)
・候補者の評価できる点・評価できない点
・総合した所感と次の面接で確認してほしいこと
・内定辞退の場合は、その理由

ビズリーチの場合、内定辞退の理由まで明記したことで、候補者の懸念点が解消されたタイミングで再度お声がけができ、採用に至るというケースが生まれています。
通常の選考フローを踏まずとも求める人材を採用できたので、内部コストを最小限に抑えることができました。

外部コストの削減と違って、内部コストの削減は今日から工夫できます。
ぜひ取り入れてみてはいかがでしょう。

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