企業人事が評価する「大学の就職力ランキング2023-2024」、1位は京都大学。トップ10には新たに九州大・千葉大が加わる

日経HRと日本経済新聞社は2023年6月7日、「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」の結果を発表した。調査期間は2023年2月14日~3月22日で、上場企業と有力な非上場企業の人事担当者738名から回答を得た。本調査から、「就職力ランキング」上位の大学や、ランキングに通じる側面と評価点が明らかとなった。

総合1位は「京都大学」。「知力・学力」の側面では3年連続の首位に

日経HRと日本経済新聞社らは毎年、大学の「就職力ランキング」を作成している。本ランキングは、企業の人事担当者に対し、過去2年間に採用した各大学の学生のイメージを聞く「企業の人事担当者から見た大学イメージ調査」の結果を基に作成しているという。同調査では、採用実績のある大学を人数の多い順に挙げてもらい、学生のイメージは主体性などを見る「行動力」、コミュニケーション力などを見る「対人力」、論理的思考力などを見る「知力・学力」、創造力などを見る「独創性」の4つの側面で評価している。これにより、企業で活躍している社員を多く輩出している大学がわかるとのことだ。

今回の「就職力ランキング2023-2024」で総合1位となったのは、京都大学だった。4つの側面では、「知力・学力」と「独創性」が1位、「対人力」が4位、「行動力」が6位で、4側面全てで8点以上を獲得した唯一の大学だ。また、「知力・学力」は3年連続、「独創性」は2年連続の1位だという。

企業の人事担当者からは、「京都大学の学生はとがった強みを持ち、学業や研究においてその強みを発揮している人が多い」や「創造力や独自性が高く、新規分野で貢献している」などの声があがった。特に東京・関西方面の製造業で活躍する研究職で高い評価を得たという。
企業人事が評価する「大学の就職力ランキング2023-2024」、1位は京都大学。トップ10には新たに九州大・千葉大が加わる

2位は「横浜国立大学」。10位以内には新たに「九州大学」と「千葉大学」がランクイン

また上位10校は、国立大学が全てを占めた。2位は横浜国立大学(前年4位)で、「知力・学力」と「独創性」の評価が高くともに2位だった。人事担当者からは、「地頭が良く、物事を多角的に捉えることができる」や「既存プロセスの改善、定例業務の改善などに優れている」といったコメントが寄せられたという。

3位は、初めてトップ10に入った九州大学(前年11位)だった。同大学は、前年15位だった「対人力」が1位、9位だった「行動力」が3位と、大幅に躍進したという。人事担当者からのコメントには、「個性を持ちつつも、周囲を巻き込んで仕事を進めている」のほか、「地頭が良い」という声が多く見られたという。

また、新たにトップ10に入ったもう1校は、6位の千葉大学(前年13位)だ。前年21位の「行動力」が11位、前年17位だった「知力・学力」が8位、12位だった「独創性」が5位と、3側面で大きくランクアップしたとのことだ。

私立大学の区分で見ると、トップは19位の慶應義塾大学、次いで20位の早稲田大学だった。慶應義塾大学と早稲田大学の2校は、得点は19位、20位となったものの、企業からの高評価の「コメント数」はトップクラスだったという。上位20位までは、国立大学17校、公立大学1校、私立大学2校という結果だった。

小規模大学ランキングでは「名古屋市立大学」が1位に

入学定員1,500人以下の小規模大学での総合ランキングは、名古屋市立大学が1位だった。側面の結果は「対人力」が2位、「行動力」と「独創性」が3位、「知力・学力」が4位と、偏りなく高い評価を得たという。

続く2位は岩手大学、3位は徳島大学、4位は愛知県立大学、5位は東海学園大学と、トップ5に愛知県内の大学が3校ランクインした。以下、6位に奈良女子大学、7位に湘南工科大学、9位に奈良先端科学技術大学院大学、13位に北海道教育大学などが入った。小規模大学ランキングには、国公立・私立・単科大学・女子大学など、さまざまな特徴を持つ大学が並んだとのことだ。

本調査結果から、企業の人事担当者から見た「就職力の高い大学」のランキングと評価点がわかった。新卒の採用活動において、学生を評価する一つの基準として、出身校による特徴を掴んでおくのも有効と言えるだろう。