昨年度の人事イベント動員数No.1。日本中の人事部が認めた日本最大級の人事フォーラム・カンファレンス HRサミット2015

昨年度の人事イベント動員数No.1。日本中の人事部が認めた日本最大級の人事フォーラム・カンファレンス HRサミット2015

  • HRプロへ

海外で活躍する人材の共通コンピテンシー 研究成果の発表

〜欧米インド東南アジアの人事と語り合って分かったこと〜

株式会社JIN-G 代表取締役社長
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 准教授
アジアパシフィック人材マネジメント協会 東アジア地区 Vice President 三城 雄児 氏

JIN-Gはその名の通り、人事の皆さんへのサービスを提供する企業です。 「JIN」には「人」、中国の徳目のひとつ、仁愛の「仁」という意味を込めています。人に注目し、仁を持ってコンサルティングをしていきたい、お客様にも同様のコンサルティングをしていきたいと思い、「人」と「仁」を込めました。「G」は「グローバル」「グロース」という意味を込めています。人が人を大事にする経営をしながら世界を広げ成長していく。こうした理念で運営しています。グローバル展開として、昨年からベトナム法人もスタートし、現地法人を設立しました。海外でも同じ経営ポリシーで、色々な国でマネジメントをということで、実際にベトナム人を雇って経営しています。

日本の人事の良さを活かした海外展開を

もうひとつの想いが、日本の人事は実はすごく良いことをやってきたのに、海外に出た時、自信を失い、何か特別なことを海外でやらなくてはいけないと思ってしまうというのを感じています。以前、1ヶ月に一度、海外の日系企業を訪問していました。たとえば中国の企業に行くと、中国人というのはこういう人だからこういうマネジメントをしなくちゃダメだ、と先入観を聞かされて実践している企業があります。一方で、自分たちの経営に自信を持ち運営していて、ちゃんと中国人スタッフが定着しマネジメントできている企業も見てきました。

2社の違いは、一方の企業は、自信がないから、先入観のもとで前任者がやっていたのと同じマネジメントをしていた。もう一方の企業は、自分たちの信念で経営を行い、それをしっかりと現場に伝えている。この違いです。

以来、現地でも日本の人事の良いところを、しっかりやっていったらちゃんと伝わるということを感じています。

グローバル人材に必要なタスクは会社やシチュエーションによって違う

本日のテーマは「海外で活躍する人材の共通コンピテンシー」。
昨年から早稲田大学のトランスナショナルHRM研究所に委託研究をお願いし「40歳未満で将来グローバルで活躍する人材は、どういう能力・知識・経験を持っているか」の調査をしています。まだ明確な研究成果が集まっていませんが、傾向は見えているのでご紹介します。

まず「海外で活躍する人材って?」と一言で言えるかが疑問だと思います。JIN-Gを立ち上げた6年前くらいから話題に登り始めました。その頃は「グローバル人材」というと、特別な何かがあるんじゃないか?と皆が思っていた時代です。背景として、英語公用語化が流行り、留学生採用が急に始まった頃。パナソニックやユニクロが正社員人材の3分の2くらいは海外人材にする、コア人材は日本人じゃない。そんな話題がマスコミにもかなり出て、グローバル人材だ、グローバルリーダーだ、と。

私が最初に関心を持ちだしたのが、早稲田大学政治経済学部時代、白木三秀ゼミにいた頃です。現在、白木先生とよく話していることですが、「グローバルリーダーに対する主要なタスクはなにか」をいくつかあげようとすると色々とある。

たとえば、他国の人と社内で一緒に働いているからグローバルリーダーシップだという人もいれば、顧客が海外だからグローバルリーダーシップだという人もいます。母国語以外の会話で育成ができる、英語を使える、国籍が違う外国人を社内に入れて育成することができた、日本語でもいいからビジネスプランを世界規模で作ることができればOK、予算のマネジメントがグローバル、PL責任がグローバル…このように色々なグローバルがあり、これがこの話を難しくしている原因です。

成功するマネージャーには多くの理由があり、日本国内での自国内オペレーションがうまくいく人が海外でうまくいくとは限らない。感覚的にもそう感じますし、社会科学的にも証明されています。また、コンピテンシーの定義も、調べてみると、方法・スキル・モチベーションなどひとりひとりで違いがあります。

では、グローバルのコンピテンシーってなんだ?という定義は、全てのシチュエーションにおいて同じではない。「あらゆる個人や組織的、環境的な事情や要因によりグローバルリーダーは変わる」。企業の事業の状態、その人が求められるミッションにより、グローバルリーダーに求められることは変わってくるのです。

早稲田大学トランスナショナルHRM研究所の前身組織が行った調査結果から読み解く

業界別などで絞っていけば、どんな能力が必要かわかるのでは?という観点からいうと、現在日本で一番参考になるのは、早稲田大学トランスナショナルHRM研究所の前身の組織で行ったプロジェクトです。経産省・文科省などあらゆる組織が参画した「G-MAP」というプロジェクトが、一番調査数も多く、かなり面白いデータが出ました。 日本人で海外赴任したマネージャー、ミドルクラスとトップクラスへのヒアリング。また現地従業員、マネージャーの部下など日系企業2,192人、88社にヒアリング。これらを行いました。

「会社として与えられたミッションを達成したか」「部下たちがその人をどう思うか」の相関を見たところ、結果、現地社長や総経理などトップは、「問題点を素早く発見できる」「問題が発生した時に素早く対応できる」「問題の因果関係を突きとめられる」など、問題が起こった際の対処が高い人がミッションを達成していることになっています。

ミドルマネジメントで相関が高かったものは、問題系は同じで、他が「業務を迅速に遂行できる」「仕事の優先順位が明確である」「顧客から高く評価されている」「部下に明確な業務目標を示している」「目標実現のための各自の役割を各自部下に自覚させている」「目標実現に向けてリスクを取ることができる」「会社の進むべき方向を明確に部下に伝えることができる」「責任感が強い」「視野見識が広い」「曖昧な誤解や状況を解消しようとする」という人が相関が高かったという結果です。

面白い調査内容としては、日本人トップと現地人トップの場合、現地人のスタッフが評価した項目でどれくらい差が出たか?中国だと、日本人トップのほうが強いのが「叱るべきところは適切に部下を叱る」「戦略立案ができる」「常に改善に取り組む」「仕事上の方針がぶれない」「規則を尊重し適切に行動する」「他部門の悪口を言わない」「幅広い好奇心を持ち新しい仕事などに意欲的である」。これらの項目で、日本人の方が高いという結果が出ています。

レポートはまだ続きます。気になる内容の続きはダウンロードしてお楽しみください。

提供:株式会社JIN-G

三城 雄児 氏

株式会社JIN-G
代表取締役社長
ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 准教授
アジアパシフィック人材マネジメント協会
東アジア地区 Vice President
三城 雄児 氏

大学卒業後、富士銀行(現 みずほ銀行)に入行。その後、ベンチャー企業、および国内・外資系のコンサルティング会社数社に勤務。ベリングポイント株式会社(現 プライスウォーターハウスクーパース株式会社)を退社後、2009年7月にコンサルティングと教育研修を行う株式会社JIN-Gを設立。2014年には、ベトナムに現地法人を設立し、現地法人の代表も兼ねている。