2026/9/3(木)13:50 - 14:30

受付中
3B-6

任せられない、踏み込めない管理職へ─"CAFEメソッド"の伝え方行動経済学でひもとく、自律と清々しさを生む技術。伝え方を変えれば、組織は変わる。

  • 経営課題・戦略的人事
  • 人材育成
  • 組織開発

「部下に任せられず、つい自分で抱え込む」「言いにくいことに踏み込めず、飲み込んでしまう」

そんな管理職が、いま静かに増えています。"管理職の罰ゲーム化"という言葉が人事の現場で語られ始めたように、ハラスメントへの感度が高まるなか、"優しい上司"であろうとするほど指示も改善要求も曖昧になり、組織の基準はゆるみ、本人の業務だけが膨らんでいく。問題の正体は、この"伝えられなさ"にあります。

しかし、これは性格や覚悟の問題ではありません。フィードバックを避ける心理は、突き詰めると3つの「ホンネ」——言って嫌われる損を重く見てしまう、言わないままの今の方が楽に感じる、動いて失敗するより何もしない方がマシだと思う——に集約されます。いずれも行動経済学が説明する、人として自然な反応。だからこそ、精神論ではなく"技術"で解除します。
本セミナーで紐解くのは、grament独自の対話技法「CAFEメソッド」。最大の特長は、4つのステップのどれもが、行動経済学や社会心理学の知見に裏打ちされていることです。

●Care(気遣う)
本題に入る前に、ねぎらいと敬意を一言添える。先に好意や敬意を向けられた相手はこちらの言葉を受け取る構えに変わり(返報性)、さらに冒頭の空気がその後の解釈全体を方向づけます(プライミング効果)。最初の数十秒が、対話の通り方を決めるのです。

●Address(向き合う)
評価や感情を脇に置き、観察した"事実"だけを切り出して差し出す。人の判断は最初に置かれた基準点に強く引きずられるため(アンカリング)、解釈ではなく動かしようのない事実を起点に据えることで、「それはあなたの主観だ」という防衛反応を未然に防ぎます。

●Free(解き放つ)
すぐに答えを与えず、「あなたはどう捉えている?」と問い、相手自身の言葉で語らせる。人は他者から指摘された課題には反発を覚える一方(心理的リアクタンス)、自分の口で認めた課題には一貫してふるまおうとする。だからこそ、結論を急がず、あえて先に語らせます。

●Engage(巻き込む)
ここで初めて"影響"を伝え、次の一歩を一緒に定める。経験の記憶は感情の山場と終わり方で決まるため(ピーク・エンドの法則)、「自分で決めた」「上司は味方だ」という読後感で締めくくることが、次の行動を静かに後押しします。

このようにCAFEは「いい話をする技術」ではなく、人がなぜ動くのか・動かないのかという原理から逆算して設計された対話のエンジンです。4ステップを通じて、納得感のあるアサイン、成長につながるフィードバック、踏み込んだ改善要求が、関係を壊さずに実現できる。任せられる管理職は抱え込みから解放されて時間を取り戻し、部下は自律し、互いに本音を交わせる"清々しい組織"が育っていきます。

心理的安全性やエンゲージメントが問われ、管理職の負荷が社会課題として語られる今、"伝え方"はもっとも投資対効果の高いマネジメントスキルの一つです。「叱る/叱らない」の二択を超えて、伝え方そのものをアップデートしたい管理職・人事のみなさまへ。当日はCAFEメソッドのアプローチ、及び研修の概要紹介を交えてお伝えして参ります。

提供:株式会社grament

解決できる課題

  • ハラスメントを恐れ、管理職が必要な指摘や指導をためらってしまう
  • 言いにくいアサインや評価を、部下の納得を得ながら伝えられない
  • 部下に任せられず、管理職が業務を抱え込み疲弊する"罰ゲーム化"

サービスの「強み」や「特徴」

本セミナーの聴きどころは、「言いにくいことを伝える」という多くの管理職が抱える悩みを、精神論や性格論ではなく、行動経済学に基づく"技術"として解き明かす点にあります。注目していただきたいのは、次の3つです。

【1】「なぜ言えないのか」を心理メカニズムから解剖する
管理職が必要な指摘や指導をためらうのは、勇気の問題ではありません。「言って嫌われる損を重く見てしまう」「言わないままの今が楽に感じる」「動いて失敗するより何もしない方がマシ」——こうした人に共通する心の動きを、行動経済学の視点で構造的に解きほぐします。原因が腑に落ちると、対処の糸口は自ずと見えてきます。

【2】4つの所作すべてに理論が組み込まれた独自フレーム「CAFEメソッド」
Care(気遣う)・Address(向き合う)・Free(解き放つ)・Engage(巻き込む)。この各ステップには、返報性、アンカリング、心理的リアクタンス、ピーク・エンドの法則といった行動経済学・社会心理学の知見が一つずつ織り込まれています。CAFEは「いい話をする技術」ではなく、人がなぜ動くのか・動かないのかという原理から逆算して設計された、対話の"設計図"です。この理論的な裏付けの厚みが、他のフレームとの決定的な違いです。

【3】ロールプレイで、明日から使える形に
理論を知るだけでは、現場は変わりません。当日は、アサイン・評価・改善要求といった"言いにくい場面"を題材に、CAFEメソッドを実際に試していただきます。「叱る/叱らない」の二択を超えた伝え方を、頭の理解にとどめず、体験として持ち帰っていただけます。

ハラスメントへの感度が高まり、"管理職の罰ゲーム化"が語られる今、関係を壊さずに本音を交わせる「伝え方」は、部下の自律と組織の清々しさを生む、最も投資対効果の高いマネジメントスキルの一つです。

講師

株式会社grament
楠本和矢氏

大阪府立茨木高校から神戸大学へ。新卒で丸紅株式会社に入社し、新規事業開発を担当。その後、英国系ブランドコンサルティング会社を経て、博報堂コンサルティングに参画。同社では執行役員としてHR組織を牽引する一方、第一線のコンサルタントとして数多くのプロジェクトをリード。2024年、より本質的な組織支援を目指し独立。

マーケティングとHR、双方の領域で培った経験を融合し、独自の支援アプローチを確立。「行動心理の洞察」「知恵の顕在化」「成功の型化」をキーワードに、組織の自律的な変革を支援。プロジェクトでは驚異的なリピート率を誇り、クライアントからの厚い信頼を獲得している。

150社以上の変革プロジェクトを指揮。コンサルティングの経験とノウハウを体系化し、実践的な研修プログラムを開発。企業内研修では、「現場で即活用できる」「理論と実践を融合した」内容が高く評価されている。