Menu

ビジネス課題を解決するコンサルティングスキルとは?

読了まで約 5

企業がコンサルタントに強く求めている力は、企業課題を分析して原因を洗い出し、適切な対応策を練って解決に導く「課題解決力」です。
企業に重宝されるコンサルタントは、課題解決力の素地となるコンサルティングスキルを身につけています。

この記事では、ビジネス課題の解決に必要なコンサルティングスキルについて解説し、コンサルティングスキルを磨くための具体的な方法をご紹介します。

目次

ビジネス課題の解決に必要なコンサルティングスキル

企業が抱えるビジネス課題を解決に導くには、課題解決力のもととなるコンサルティングスキルが欠かせません。
ここでは、ビジネスに求められるコンサルティングスキルとはどのようなものなのか、具体例をあげてご紹介します。

関連記事:コンサルタントに必要なスキル・能力とは?その考え方と重要な質問スキル

クリティカル・シンキング

ビジネス課題を解決するためには、第一に企業の現状を正確に把握する必要があります。
そのために欠かせないスキルが「クリティカル・シンキング」です。

クリティカル・シンキングとは、主観や先入観にとらわれず、さまざまな観点から客観的に物事の本質を見極める思考法です。
クリティカルは「批判的」「懐疑的」を意味し、クリティカル・シンキングは「批判的思考」と訳されます。

クリティカル・シンキングの基本的な考え方は、常に目的を意識すること、思考に生じる癖や偏りを考慮すること、結論に達しても問い続けることです。
目的を念頭において前提や根拠を疑い、その妥当性を吟味することにより、最適な解決策を導き出せるようになります。
また、自身のアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に気づくことで、判断ミスの回避にもつながるでしょう。

ロジカル・シンキング

企業の現状把握や課題抽出、原因分析、解決策の提案など、ビジネス課題を解決するための各フェイズで必要とされるスキルが「ロジカル・シンキング」です。

ロジカル・シンキングとは、物事を分解・整理し、筋道を立てて結論を導き出す思考法です。
ロジカルは「論理的」「合理的」を意味し、ロジカル・シンキングは「論理的思考」と訳されます。

ロジカル・シンキングのスキルを習得するには、以下にあげる思考スタンスを持つことが大切です。
これらの思考を習慣化することで物事を論理的に考える力が身につき、主観や直感に左右されない筋の通った論理形成ができるようになるでしょう。

フレームワーク思考フレームワークを用いて物事を考える(例:MECE、ロジックツリー)
ゼロベース思考既成概念を一掃してから物事を考える
仮説思考仮説を立てて検証する
ポジティブ思考よりよい解決策を模索する
プロセス思考結果のみならず過程にも着目する
オプション思考複数の選択肢を用意して吟味する

ラテラル・シンキング

ロジカル・シンキングだけではたどり着けないビジネス課題の解決策を見出すには、新たな視点で物事を考える「ラテラル・シンキング」が必要です。

ラテラル・シンキングとは、既成概念や固定概念にとらわれず、あらゆる角度から物事を見つめることで新しい発想を生み出す思考法です。
思考を深く掘り下げていくロジカル・シンキングが「垂直思考」と呼ばれるのに対し、思考の幅を広げるラテラル・シンキングは「水平思考」と呼ばれます。

ラテラル・シンキングを鍛えるには、以下に挙げる発想法を活用するとよいでしょう。

ランダム発想法無作為に選んだ物事を用いて発想を広げる
刺激的発想法突飛な発想からアイデアを生み出す
挑戦的発想法物事の存在意義を突き詰めることでアイデアを生み出す
オズボーンのチェックリスト9つの切り口を用いて発想を広げる

関連記事:KPIツリーの作り方を解説!KGIとの関連性や具体的な設定方法を紹介
関連記事:ロジックツリーとは?特徴や作り方、具体例を解説

ビジネス課題の解決に必要なコンサルティングスキルを磨く方法

企業課題を的確に見極め最適な解決案を導き出すには、コンサルティングスキルを学ぶことはもちろん、習得したスキルを磨き続けることも大切です。
ここでは、コンサルティングスキルを磨くためのトレーニングをご紹介します。

マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想とは、主観や先入観にとらわれることなく、今この瞬間に意識を集中させるためのトレーニングです。マインドフルネス瞑想を実践すれば認知バイアス(※1)の克服を図ることができ、主観に左右されず客観的に本質を見極めるクリティカル・シンキングが磨かれます。

マインドフルネス瞑想の実践方法・流れは以下のとおりです。

1.背筋を伸ばして椅子もしくは床に座る
2.呼吸に集中する
3.意識に浮かんだものを心の中で言語化してラベリングする
4.ラベリングしたものを意識の外に出し、再び呼吸に集中する
5.2~4の手順を5~10分ほど繰り返す

(※1)過去の経験にもとづく先入観や偏見にとらわれ、非合理的な判断をしてしまう現象

セルフディベート

セルフディベートとは、自分ひとりでおこなう討論のことです。1つのテーマに対して賛成・反対の両意見を出して客観的に討論するため、論理的な考え方であるロジカル・シンキングが鍛えられます。

セルフディベートの基本的な手順は以下のとおりです。

1.テーマを決める
2.テーマについての情報を収集する
3.テーマの定義・現状をまとめる
4.収集した情報を賛成・反対に分ける
5.賛成・反対それぞれの論理を形成し討論させる

関連記事:コンサルタントとは?業界特性や仕事内容をわかりやすく解説
関連記事:新規事業を推し進める人や組織の特徴とは?スタートアップ事例をご紹介します

まとめ

ビジネス課題の解決に必要なコンサルティングスキルには、物事の本質を正確に見極める「クリティカル・シンキング」、論理的に物事を判断する「ロジカル・シンキング」、多角的に物事を見つめる「ラテラル・シンキング」があります。

企業が抱える課題を的確に分析し解決に導くためには、ひとつの思考法に偏るのではなく、必要に応じてそれぞれ使い分けることが大切です。
マインドフルネス瞑想やセルフディベートなどのトレーニング、プロのコンサルタントからスキルを学べる研修・セミナーを取り入れ、コンサルティングスキルを磨いていきましょう。

関連記事

記事一覧
おすすめ記事
ページトップへ
©2021 HR Institute Inc.