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異文化コミュニケーションとは?よくある失敗例と必要なこと・大切なことを解説

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国境を超えた資本や労働力の移動が活発化し世界との結びつきが深まるなか、グローバル人材として活躍するためには「異文化コミュニケーション」への理解が欠かせません。海外とのビジネス機会が増えたことで異文化交流への注目度が高まっているものの「外国人社員や取引先、顧客との接し方がわからない」「なんとなくギクシャクしてしまう」などの課題を抱えるケースも少なくないようです。

この記事では、異文化コミュニケーションの意味や重視される理由とともに、よくある失敗事例と異文化交流に必要なこと・大切なことについて解説します。

目次

異文化コミュニケーションの意味とは?

異文化コミュニケーションとは、自分と異なる価値観やバックグラウンド(出身地・年齢・性別・環境など)を持つ人と交流を図ることです。具体的には、歴史や文化・信条などのさまざまな違いと向き合い、摩擦や衝突を恐れずにお互いを知ること、違いを乗り越えて信頼関係を築くことなどをいいます。英語などの言語習得ばかりに注目されがちですが、ビジネスを推進するためには、言語だけでなく土台となるマインドやスキルが求められています。

近年、グローバル化の進展により海外との経済取引が増えたことで、異文化コミュニケーションはビジネスシーンでも大きな注目を集めています。外国籍の社員や外国の取引先・顧客と接する際に、文化や価値観の異なる人とのコミュニケーションスキルが身についていれば、多様な人々との差異を理解しながら自分の考えをわかりやすく伝えられるようになります。ビジネスにおける異文化コミュニケーションでは、異なる相手から「強み」を発見し引き出すことで、ともに新しい価値を創出していけることがポイントです。

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〇関連プログラム/異文化コミュニケーション/マネジメント
異なる文化の人たちと信頼関係を築くための、異文化環境下でのコミュニケーションのコツを習得するプログラム。海外赴任を控えた人材はもとより、外国人の上司や部下、同僚とともに仕事をしている場合にも、チームで成果を上げるうえで役立ちます。

異文化コミュニケーションが重視される理由

異文化コミュニケーションが注目される背景には、グローバル化により日本で働く外国籍人材が増加したことや、海外赴任や国際取引などでさまざまな文化を持つ他国の人々と仕事をする機会が増えたことなどが挙げられます。

2019年には日本政府により、外国人材の受け入れ拡大につながる政策として「改正出入国管理法」が施行されました。2065年には外国由来の人口が総人口の1割以上と、現在の欧米諸国の水準に達すると予測されています。また、デジタル化により働く場所に関わらず異なる価値観やバックグラウンドを持つ相手との異文化コミュニケーションがこれまで以上に大きな意味を持ち、さまざまな企業で重視されるようになってきています。

しかしながら、実際に外国人と一緒に働いた際にコミュニケーションを課題に感じる日本人も多く、文化や背景が異なる多様な人々との交流がスムーズにできているとはいえません。グローバルなビジネス活動を展開するうえで、多くの企業が異文化コミュニケーションという大きな課題に直面しているといえるでしょう。

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異文化コミュニケーションのやり方でよくある失敗事例

外国人と働く、またはビジネスをおこなう際に、意思疎通を妨げている要因の多くは「相手との文化や価値観の違い」です。異文化コミュニケーションのやり方を知るうえで、よくある失敗事例として挙げられるのは次の3つです。

〇失敗事例1/日本語特有のあいまいな表現
日本の文化として特徴的でもある、言いたいことをはっきり言わない「あいまいな表現」は、他国の人との会話において誤解を招くおそれがあり注意が必要です。たとえば日本語の「いいです」「大丈夫です」という表現は「YES」と「NO」のどちらの意味で使っているのか判断が難しく、外国人にとっては理解しにくい表現といえます。

その他にも「できるだけ早めに提出してください」とお願いした場合の「できるだけ」とはいつまでなのか、具体的な日時が示されないことで混乱が生じたり、優先度の差異が生まれたりすることも考えられます。

察することを大事にする文化をハイコンテクスト、明確に伝えることを大事にする文化をローコンテクストと言います。協業する相手がどのような文化なのかをお互いに理解して、伝え方を工夫する必要があります。

〇失敗事例2/発言の仕方や内容
ミーティングや会議などで、相手を気遣うあまり自分の意見を控えたり、場の空気を読んで発言しなかったりすると「何のアイデアも持たず役に立たない人材」としてみなされる場合があります。一方で、日本では一般的なビジネスマナーとなっている「報連相(報告・連絡・相談)」に対しては「なぜそのようなことをいちいち言ってくるのか」と相手に驚かれてしまうこともあるようです。

謝罪発言の意味についても同様に、各国の文化によって大きな違いがあります。たとえば会議があることを失念し、遅れて入室するような場面があったとき、日本のビジネスシーンでは「申し訳ございません」と一言謝罪を入れるケースをよく目にします。しかし、外国では「先に始めてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えるのみで、簡単に謝ることはしないという傾向があります。謝罪の言葉の使い方にも違いがあるといえます。

〇失敗事例3/チームのリードの仕方
上司と部下の関係性においても、文化的な違いが影響を与えます。部下は上司に報告し判断を仰ぎ、上司は適切な判断をするという関係性が根付いている日本企業も多くあるかもしれませんが、これは階層主義的な文化といわれています。一方で、上司と部下はフラットであり、上司はあくまで平等なメンバー間のまとめ役であるという平等主義的な文化が定着している国もあります。

例えば、日本をはじめとして階層主義的な文化に根ざした企業では、直属の上司を飛び越えてさらに上の上司や社長にメールを送ったりすることはご法度だと考えられますが、平等主義的な企業では当たり前のコミュニケーションとして受け止められます。こうした考え方の違いがあることも、異文化のメンバーとコミュニケーションをとるうえで留意しておく必要があるでしょう。

異文化コミュニケーションに必要なこと・大切なこと

異文化コミュニケーションでは、相手と自分の異なる点を客観的に捉え、理解し、尊重する姿勢が最も必要かつ大切なことです。加えて、他文化や他者を否定しないこと、また「この国の人材はこうである」というような偏見を持たないことも重要です。

価値観やバックグラウンドの異なる人と接するときは、歴史や文化から生じる違いを拒否するのではなく、差異があるのは当たり前と意識し「受け入れる」心構えが欠かせません。コミュニケーションをとるなかで違和感を持ったとしても、自分にとっての「当たり前」は相手にとっての「当たり前」ではないと理解したうえで、互いの常識や価値観を尊重したり、共有したりできるような関係を築いていくことが大切です。

「受け入れる」ことを具体的なアクションにつなげると、「聴く」という行動になります。相手の主張や意見が自分と異なる場合に、否定せずにまずは相手の話を聴いて、意見の背景を理解することからはじめてみましょう。

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異文化コミュニケーションを成功させるコツ

異文化コミュニケーションを成功させるコツは「自国の文化や価値観を他国の人に押し付けないこと」「相手を理解したいと思う気持ちを持つこと」です。コミュニケーションをとる際は、相手に伝えたい情報の意味がわかるよう明確な表現で話していくとよいでしょう。相手の考え方と自分の考え方のギャップを明確にしたところで、互いに尊重し合い、共通の認識や目標を定めることがポイントです。

文化の差異や言葉の間違いを恐れず、積極的な姿勢で異文化コミュニケーションを楽しむには、企業が自社の社員や海外赴任予定者に最適な研修プログラムを提供し、基礎力を身につけるためのサポートをおこなうことも有効です。実際に起こり得る題材をもとにした演習をおこない、どのような場面でどんなコミュニケーションをとるべきか実践的に習得できるプログラムなどが考えられます。

時代の変化に合わせて自分の価値観もアップデートしていかなければなりません。今後ますますグローバル化するビジネス環境に対応していくためには、身につけるべき最新のスキルとして異文化コミュニケーション・異文化マネジメントを捉え、その方法を学び深く理解することが大切です。
異文化環境下でのコミュニケーションのコツを習得するプログラムはこちら

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異文化(コミュニケーション/マネジメント)❘ 組織・人材開発のHRインスティテュート

まとめ

異文化コミュニケーションとは、異なる文化や価値観を持つ人と交流を図ることです。さまざまな違いと向き合いながら、摩擦を恐れずにお互いを理解し、信頼関係を築くことを意味しています。多様な人々との交流においては、差異は当たり前にあるものと考え、相手を尊重し受け入れる姿勢を持つことが大切です。

異文化をベースにした交流方法が学べる実践的な研修プログラムを活用して、今後ますます進むグローバル化に対応すべく、異文化コミュニケーション・異文化マネジメントの習得を目指してみてはいかがでしょうか。

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