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グローバル人財育成 なぜ英語研修は失敗するのか?

〜研修担当者が知っておくべき成功の秘訣〜

ビズメイツ株式会社 取締役 最高品質責任者(Chief Quality Officer) 伊藤 日加氏

Bizmatesは毎日25分レッスンを受けられる英会話スクール

まず簡単に自己紹介をさせてください。私は日本人の両親を持ち、カナダで生まれ育ったカナダ人です。2012年、数名の同僚と一緒にスカイプを使った英会話スクール、Bizmates(ビズメイツ)を創業しました。Bizはビジネス、matesは仲間を意味しており、Bizmatesのトレーナー(講師)はビジネスパートナーであるという意味が込められています。

Bizmatesには3つのプログラムがあります。Bizmates Program、Other Programs、Assist Lesson。そのうちのコアプログラムであるBizmates Programはビジネス英語の初級者からネイティブに近いレベルまで、受講生のレベルに合った教材を使って段階的に「ビジネスで成果をあげる英語」を身につけることができる設計になっています。さらにOther Programsは特定のビジネススキルにフォーカスしたオリジナル教材を使ってレッスンをします。 Assist Lessonでは受講生の資料や英文メールの添削、プレゼンテーションの予行練習等「直近のビジネスの課題」をサポートしています。

Bizmatesではスポーツジムに毎日通うように、25分間(1レッスン)のレッスンを毎日受講することができます。受講者は好みのトレーナーを選び、Webで予約します。すると、トレーナーがスカイプを使って電話してきます。レッスン終了後、そのトレーナーからフィードバックを受ける仕組みです。

英語研修が失敗するワケ

さて、本日のトピックである「なぜ英語研修は失敗するのか?」についてお話ししましょう。この質問に答える前に考えなければならない問題が2点あります。1つ目は「英語研修の目的は?」、2つ目は「成果をどうはかるのか?」です。

1つ目の問題の答えは、仕事を英語でもできるようにすることです。2つ目の問題に対しては、3つの手段があります。1つは「アンケートを実施する」、2つ目は「受講率を見る」、3つ目は「テスト結果を見る」です。

ところが、ここで疑問が浮かびます。これら3つの方法は短期の成果をはかるものばかりなのです。英語が上級レベルに到達するまでにどのくらいの時間がかかると思いますか?約3000時間必要です。多くの日本人は英語初心者ではありませんが、それでも約1000時間、あるいはそれ以上が必要です。毎日1時間英語を勉強しても3年かかるのです。

英語研修の成功とはアクティブラーナーを育てること

英語研修を「成功させる」とはどういうことなのでしょう? 私の答えはシンプルです。研修が終わった後も、自分の意志で英語学習を続けるようになることです。これが非常に重要なポイントです。ですが、多くの人は「でも、どうやって?」と疑問を持つことでしょう。

ここで皆さんに英会話スクールという産業の秘密をお教えします。従業員に自分の意志で学習を続けてもらう秘訣とは、「アクティブラーナーになってもらうこと」です。では、アクティブラーナーとは何か。その好例として、知人Yukaさんの例をご紹介しましょう。

Yukaさんは35歳で外資系の人事部に勤務しています。海外で働いたことも住んだこともありませんが、TOEICは900点以上でほぼネイティブレベルの英語を話します。どのような場面で英語を使う必要があるのか訊いたところ、彼女は「私は英語を使う必要はありません。自分で英語を使うチャンスを自ら作っているのです。ランチは外国人と一緒に行き、フェイスブックやe-mailを通じて外国人の友人との交流を続け、人脈づくりのためにパーティにも行きます」と答えました。Yukaさんには海外勤務がしたいといった明確なゴールはなかったのですが、外国人の同僚や友人と会話を楽しみ、彼らから多くを学んでいました。英語の勉強は好きではないのですが、映画を英語の字幕付きで見たり、英字新聞を読んだりといった努力は惜しみません。

Yukaさんは英語を使うことに対して前向きなアクティブラーナーだったのです。
企業の英語研修が失敗するのは、アクティブラーナーが育つ研修を行っていないからです。

レポートはまだ続きます。気になる内容の続きはダウンロードしてお楽しみください。

提供:ビズメイツ株式会社

伊藤 日加氏

ビズメイツ株式会社
取締役 最高品質責任者(Chief Quality Officer)
伊藤 日加氏

カナダ生まれの日系カナダ人。1996年、英語教師として、ベルリッツ・ジャパンに入社。その後、同社4校における主任教師として、教師の採用およびマネジメント、品質管理を担当し、4年連続エクセレントパフォーマンス賞を受賞。2008年より本社商品開発マネージャーとして、世界のベルリッツで使用されているビジネス向け教材、企業向けカスタマイズ教材の開発を行う一方で、企業向けのセミナー講師を担当。2012年6月、同社を退社。同年7月にビズメイツ株式会社を設立、取締役最高品質責任者に就任。