大人の「全機現」を支援――テクノロジーの力で採用、はたらく、社会の未来を変える~注目のAIテックカンパニー「ZENKIGEN」を読み解く

テクノロジーを最大限に活用することで、人材の採用をはじめ、配置や育成、「はたらく」こと、ひいては未来の変貌を目指して起業したAIテックカンパニー。それが今回ご紹介する株式会社ZENKIGENです。同社は採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」を提供し、コロナ禍でのオンライン面接へのニーズの高まりを受けて、急成長を遂げました。

しかし、近年の急成長は同社にとってほんの「始まり」に過ぎません。同社ははたらく一人ひとりを輝かせながら、理想の未来を築くために意欲的に事業展開を進めています。以下に、同社のプロダクトや独自の取り組み、強みにフォーカスを当て紹介していきます。

目次

ZENKIGENの原点と成長軌道

テクノロジーの力で人の能力をすべて発揮させ、社会を良くしていく。

ZENKIGENは「For Our Next Generations」をPhilosophyとして、2017年10月に創業されました。社名は「人の持つ能力のすべてを発揮する」という意味の禅の言葉「全機現」に由来しています。つまり、同社は人が「全機現」の状態にある、そんな幸せな社会を次世代に引き継ぐことを最大の目標としているのです。Visionには「テクノロジーを通じて、人と企業が全機現できる社会の創出に貢献する」を掲げ、テクノロジーの力で人の能力発揮に寄与し、社会の発展に貢献することを目指しています。

同社を創業したのは、代表取締役を務め、起業家として注目される野澤 比日樹氏です。野澤氏は若いころから社会に課題意識を持ち、先行きが不透明な世の中で「全機現できている大人が少ない」と感じていました。「ストレスを抱え疲弊しながら働いている大人がなんと多いことだろう。これでは大人になることに子どもたちが希望を持てないのではないか」という強い危機感を持ち、こうした状況を自らの手で変えていくことを志します。そこで、まずは働くことに直結するHR領域で事業を行うことを決意しました。当時HRはDXがまったく進んでいない領域でもあったため、変化をもたらしたいという思いもあったのでした。

業界に先駆けてWeb面接サービスをリリース

最初に着目したのは「採用」です。野澤氏は起業する以前、創業期の株式会社サイバーエージェントに勤務していた頃に、自らが面接官として新卒採用に携わっていました。その時、まったく社風に合っていない学生の面接を少なからず経験しました。地方からせっかく時間とお金をかけて面接に臨んでくれた学生でも、ものの数分で自社とのミスマッチを感じることはよくあったことだと言います。双方にとって非効率となる事態を解消するため、Web面接サービス「harutaka」をリリースしたのです。

harutakaは業界に先駆けて、オンライン上での初期選考やWeb面接を可能にしました。応募者の自己PR動画を初期選考のスクリーニングとして活用することで、面接で直接顔を合わす前に、自社に合う・合わないを判別できるだけでなく、従来のエントリーシートや適性検査だけでは見えにくかった応募者の魅力を発見できる仕組みを構築しました。harutakaは今やAIエンジンを搭載し、数々の機能を提供する「採用DXサービス」へと変貌を遂げています。

2017年の創業以来、確かな成長を継続

同社は創業当初から着実な成長を続けています。創業してわずか4カ月で2億円の資金調達に成功。2021年12月の段階で累計22.5億円にも上る資金調達を行い、事業の成長を加速させてきました。

これまでの当たり前を大きく変えたコロナ禍は、同社に一つの転機をもたらしました。Web面接のニーズが爆発的に伸び、サービス利用者数はそれまでの16倍、問い合わせ件数は6.5倍に急増したのです。この結果、2022年には利用者数は累計で209万人以上となり、就活生のおよそ3人に1人(ZENKIGEN調べ)が利用することになりました。また、ZENKIGENが保有する動画データ数は300万件を突破し、直近1年間のデータ数は前年比191%にも膨れ上がりました。その後も右肩上がりの成長を見せ、harutakaの累計導入社数は2025年5月時点で700社以上、面接動画データ数は約1,500万件となっています。

同社は成長著しいスタートアップとして注目され、数々の賞を受賞しています。以下はその一部です。

【2024年】
・ITトレンド「Web面接・オンライン面接システム」部門 年間ランキング2023 第1位
・「キャリアオーナーシップ経営AWARD 2024」奨励賞(中堅・中小企業の部)

【2023年】
・「キャリアオーナーシップ経営AWARD 2024」奨励賞(中小企業の部)
・「輝くテレワーク賞」特別奨励賞

【2022年】
・「ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2022」基幹業務系ASP・SaaS部門 先進技術賞

他多数

採用プロセス全体の最適化を実現する採用DXサービス「harutaka」

ZENKIGEN は「AIテックカンパニー」としてサービスや事業の研究・開発に努め、主にHR領域に新たな価値を提供しています。現在までにharutakaをはじめ、目標達成の個別指導型システム「コレドウ目標設定」の企画・開発、パートナーとの共同研究機関「ZENKIGEN Lab(ゼンキゲンラボ)」の運営、人事コミュニティ「ZINZIEN(ジンジエン)」の運営、人材紹介サービス「ZEN Career Partners(ゼンキャリアパートナーズ)」の運営などを手がけてきました。

ここでharutakaについて、その機能を中心に詳しく見ていきましょう。harutakaは採用にまつわるデータを一元管理し、収集したデータとAIを組み合わせながら、採用プロセスの最適化を高い精度で図っています。具体的なソリューションを以下に列挙します。

ソリューションの紹介

harutaka EF(エントリーファインダー)/録画選考システム

初期選考で応募者の魅力を発掘するために、自己PR動画による録画選考機能を提供しています。さらに動画をAIで解析し、応募者の表現特性を定量化して評価業務のサポートも行います。

harutaka IA(インタビューアセスメント)/オンライン面接支援システム

自動で面接内容の議事録を作成・共有し、面接後の手間と労力を大幅に削減します。同時に、面接中のコミュニケーションをAIで解析・分析。複数の指標で面接の質を可視化して、面接官の自律改善を促します。

harutaka BI(ビジネスインテリジェンス)/面接品質改善サービス

選考結果などの採用データと、面接での発言や振る舞いの分析結果を組み合わせて徹底的に分析。データドリブンな採用活動を実現します。

harutaka セーフティ/就活ハラスメント予防サービス

AIで面接動画を分析し、就職活動におけるハラスメントのリスクを自動検知・抑止。応募者の安全を守ると同時に、企業のリスク管理対策にもなり、公平で安全な採用環境が整えられます。

面接評価フレーム設計

採用研究・面接分析から得た知見をもとに、的確かつ有用な評価基準の設計、実行を支援します。客観的な評価で本当に「求める人材」の採用に導きます。

Web面接 AI要約機能

Web面接で実施した面接内容を、AIが自動で文字起こしして要約。次の面接官への申し送り事項を「効果的な引き継ぎ内容」にまとめることで、効率的な情報共有を実現します。面接官の大幅な工数削減となり、合否の見極めをサポートします。

さまざまな採用管理システムとの連携で採用業務の効率化を促進

harutakaは他社の提供するさまざまな採用管理システムと連携しており、他の採用管理システム内でharutakaのWeb面接・録画面接機能が使えるようになっています。応募者管理やスケジュール調整などの機能を持つ採用管理システム上で利用可能となることで、採用担当者の業務効率化を後押ししています。連携する採用管理システムは増加しており、2025年現在で合計17サービスとなっています。

成長を支える組織体制と環境づくり

さまざまな専門家が集結

続いて、ZENKIGENの組織に目を転じてみましょう。同社にはさまざまな専門家が集い、Visionの実現に向けて共創しています。社内に専門の研究機関やデータを価値化する事業構想力、UI/UX構築を完全内製で実現する技術力、サービスを届ける顧客基盤と会社の成長を支える体制を確立。それぞれに相乗効果をもたらし、非常に良い循環が生まれています。

社員一人ひとりが能力を発揮(全機現)し、エンゲージメントを高める環境づくりにも余念はありません。創業当初からリモートワーク・フルフレックスタイム制を導入。はたらく時間や場所に縛られず、存分にパフォーマンスを発揮できる環境を構築しています。

チーム・部門を超えた連携を促進

同時に、社員同士のつながりを生み、連携を強化するために、全社員がオンラインで集まる週次の朝会や毎月の最終営業日に実施する締め会、毎年1回の社員総会(オフライン)などを実施。また、「全機現賞」をはじめ、各年間大賞など社員を称賛・奨励する機会を創出し、モチベーションアップを図ってきました。

このほか、土日祝、夏季・年末年始などの通常の休暇に加えて、「ZENKIGEN休暇」(特別休暇)や社員の両親または配偶者の両親との食事代を補助する「親孝行制度」などを導入。福利厚生の充実も進めています。

2024年11月には、オンライン・オフラインのはたらき方を融合させた「ハイブリッドワーク」の強化・浸透を目的として本社を移転しました。ZENKIGENでは、さらに組織を活性化させ、プロダクト創出の勢いを加速させることを目指しています。リモートワークの継続により社員の生産性を維持する一方で、オフィスで直接コミュニケーションを取る機会を意図的に増加させ、チーム内はもちろんのこと、チームの垣根を越えたコラボレーションの強化を試みています。

ZENKIGENが見据える未来

harutakaのさらなるアップデート

既に多彩な機能を備えるharutakaですが、進化は留まるところを知りません。同社から次々と機能の追加や改善がリリースされています。直近では2025年4月に自己PR動画について、初期選考の効率と公平性を高める生成AI新機能の提供を開始しました。具体的には従来の文字起こしや要約に加え、「質問に適切に回答しているか」など「言語解析(具体性・論理性)」も表示できるようにしたのです。

同社では今後もAI技術を用いて革新的な機能の開発に取り組み、より精度の高い候補者の評価、業務の効率化を実現していく考えです。

「採用の先へ」――はたらく領域の事業展開を目指して

同社が実現したい未来は「テクノロジーを通じて、人と企業が全機現できる社会」です。そのための第一歩として採用領域に取り組んでいます。同社が次のターゲットとしているのは、「はたらく」領域です。2025年3月にAIを搭載した新たなサービス「コレドウ目標設定」の提供を開始しました。コレドウ目標設定はSMART(Specific:具体的、Measurable:測定可能、Achievable:達成可能、Relevant:関連性がある、Time-bound:期限がある)な目標設定をサポートし、個人と組織の成長を促進します。

同社ではこれからも、AIをはじめとする最新のテクノロジーを活用しながら人が全機現する社会を創出し、次世代に引き継いでいくことを目指します。今後の飛躍・活躍から目が離せません。

【協力企業様のご紹介】
株式会社ZENKIGEN
所在地:〒105-6021 東京都港区虎ノ門4丁目3−1 城山トラストタワー 21F
代表者:代表取締役CEO 野澤 比日樹
事業内容:
・採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」の企画・開発
・目標達成の個別指導型システム「コレドウ目標設定」の企画・開発
・パートナーとの共同研究機関「ZENKIGEN Lab(ゼンキゲンラボ)」の運営
・人事コミュニティ「ZINZIEN(ジンジエン)」の運営
・人材紹介サービス「ZEN Career Partners(ゼンキャリアパートナーズ)」の運営
企業URL:https://zenkigen.co.jp/
「harutaka」サービスサイト:https://harutaka.jp/
「コレドウ目標設定」サービスサイト:https://koredou.jp/

【代表プロフィール】
・野澤 比日樹氏
株式会社ZENKIGEN 代表取締役CEO
1998年株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア)に新卒入社。1999年創業期のサイバーエージェントへ転職し、大阪支社の立ち上げ、社長室、事業責任者等に従事し、会社の成長に貢献。2011年に孫正義会長の誘いでソフトバンクグループの社長室に入社し、電力事業であるSB Power株式会社の設立、立ち上げに携わる。2017年10月株式会社ZENKIGENを創業。2022年10月に一般社団法人人的資本経営推進協会を設立し、代表理事に就任。

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