HRサミット2018プレインタビューVOL.11

経営が人事データを活用してここまでできる!「AI×人事データで最適化する採用、育成、人材マネジメント」

TAKAMI HOLDINGS株式会社 専務取締役 高見 重行氏
Institution for a Global Society株式会社 代表取締役社長 福原 正大氏
<インタビュアー>ProFuture株式会社 代表取締役社長 寺澤康介

経営層と人事部門が連携し、人事データを駆使して経営目標を実現させる、そういう時代が近づいているのだろうか。それとも、夢物語なのだろうか。 ほとんどの企業では、いまだ経営層が人事データ活用の重要性を十分認識していなかったり、人事部門にそのノウハウ、スキルがなかったり、最適な人事データ解析サービスが無かったりという理由で、夢の実現にはまだほど遠い状態のようだ。しかし、その実現に大きく踏み込んでチャレンジしている経営者がいる。日本、海外でウエディング総合プロデュース企業、レストラン事業を展開するTAKAMI HOLDINGS株式会社の専務取締役 高見 重行氏である。少子化する日本だけでは継続的な事業成長が厳しいウエディング産業において、高見は人材データ活用に基づいた人材戦略を軸にさらなる成長を志向している。その人材データ活用を支えているのが、Institution for a Global Society(以下IGS)株式会社が提供する採用もできるピープルアナリティクス「GROW360」である。今回は、高見 重行氏とIGS代表取締役社長 福原 正大氏に、採用、育成、人材マネジメントを最適化する戦略的な人材データ活用についてお話を伺った。

まずは高見専務にお伺いします。現在、貴社の経営課題、人材課題はどのようなものですか。

高見氏

弊社は1923年に京都の地に呉服卸商として創業しました。現在はウエディングに関するあらゆる施設を国内外に構え、総合プロデュースを行っています。昨年M&Aによって飲食系の会社をグループ傘下に加えました。さらに数年前には、ハワイにも新会社を設立し、ウエディングの他、不動産やPRなどの分野で事業を展開しています。こうして事業の多角化やグローバル化が加速している中、多様性のある人材の獲得やグローバルマインドを持った人材の育成が急務となっています。

多様な人材獲得を目指しておられるのですね。一方で大変な採用難の時代になっています。

高見氏

そもそも我々のいるウエディング業界は、就職先として学生の認知度は高く、ピークの10年くらい前には、弊社では4万人近い母集団を集めることができました。しかし、採用難の時代に突入し、今年は約半分に減ってきています。また内定辞退率が30%を超え、この数字も年々悪化しているのが現状です。だからこそ、マッチングの精度を真剣に考える必要がありました。我々が求める人材像とマッチする学生を集め、採用の確度を高めていくためには、データを活用して、しっかり分析しなければいけない。そんな問題意識を持っていたときに、知人からAIを活用した適性診断テストで良いものがあると、IGS社の「GROW360」を紹介されました。

まずはインターンシップへの導入から始めたそうですね。

高見氏

弊社は10年ほど前からインターンシップを実施してきましたが、そこにもいくつか問題がありました。ウエディング業界というと、華やかな職場環境や仕事を想像しがちですが、現実はそういう面ばかりではありません。インターンシップ時は、我々も良かれと思い、さまざまな職場や仕事を案内するのですが、事務的なオフィスの仕事風景や裏方の仕事などに触れ、イメージと違ったと感じる学生も少なくないようです。実際それが理由で脱落していく人たちもたくさんいます。こうした認識違いを事前に解消することも大きな課題でした。そこで、仕事への理解を深めてもらうためのコミュニケーションと合わせて、インターンシップの段階から「GROW360」を活用して、弊社にマッチする人材、活躍できる人材を見極めていこうと考えたのです。

学生と企業をマッチングさせる「GROW360」の仕組み

具体的な活用事例について伺う前に、そもそも「GROW360」とはどのようなサービス、仕組みなのかをIGSの福原社長から簡単にご説明をお願いいたします。

福原氏

「GROW360」とは、企業や組織における人の能力をAIによって可視化させるためのツールです。新卒採用においては、従来のエントリーシートやSPI、面接等では評価しにくい、学生の人間力や可能性、魅力を発見できます。仕事のパフォーマンス分析には「気質」と「コンピテンシー」という2つのファクターが欠かせません。そこで「GROW360」は主にこの2つの能力を詳細に分析します。まず1つ目の「気質」に関しては、スマートフォン上のゲームを通じて、学生が自分の潜在的な性格を分析。「コンピテンシー」に関しては、友人同士で質問に沿って相互評価し、外交性や耐性など様々なコンピテンシーを可視化します。企業は、その結果を本人にフィードバックすることも可能です。そしてこれらの情報をもとに、AIとビッグデータを活用し、学生と企業の適合率を算出します。また企業にとっては、インターンシップの選考や、さらに採用以外にも、組織診断、人材育成、配置など、幅広い用途でご活用いただけます。

実際に高見専務から相談を受けて、課題をどう捉えられたのでしょうか。また課題解決のためにどんなご提案をされましたでしょうか?

福原氏

実は採用のご相談に留まらず、「おもてなしの心」をいかにデータ化するか、グローバル人材をいかに育てるかなど、経営者目線でのご相談をいただき、高見専務の視点の高さに共感しました。そこでまずは弊社の得意な領域である採用や育成から始め、段階的に高見専務のご要望に対応していこうと考えました。そして最初に導入いただいたのが「インターンシップ」での活用でした。

インタビューはまだまだ続きます。

  • インターンシップのほか人材育成や配置などにも活用
  • 採用だけでなく経営全体でデータ活用したい
HRサミット2018での講演情報
G10 9/20(木)14:10 - 15:20 社員の行動特性データを活用した新卒採用戦略とは

高見 重行 氏
TAKAMI HOLDINGS株式会社 専務取締役

同志社大学卒業後、2002年高見株式会社入社、経営企画室長、マーケティング担当執行役員などを経て、現職。 京都工芸繊維大学大学院博士課程在学中。 Ocean Investments, LLC president を務める他、京都経済同友会、PBEC(The Pacific Basin Economic Council)に所属。

福原 正大 氏
Institution for a Global Society 株式会社 代表取締役社長

慶應大学卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。企業留学生として、INSEAD(欧州経営大学院)にてMBA、グランゼコールHEC(パリ)にてMS(成績優秀者)、筑波大学博士(経営学)を取得。その後、世界最大の資産運用会社 Barclays Global Investors に入社し、Managing Director、日本における取締役を歴任。

SPECIAL INTERVIEW

メディアパートナー
企業と人材
人事実務
人事マネジメント
労政時報
月刊総務
経済界