6月5日 (木) 10:40 - 11:40(提供:株式会社イー・ファルコン)

ダイドードリンコが挑戦する「女性活躍推進」の舞台裏

〜活躍できる人材の採用基準の構築と育成〜

ビジネスコーチ株式会社 専務取締役 橋場剛氏

女性活躍推進が上手くいかない理由の一つに社内に女性のロールモデルが見当たらないことがあります。ダイドードリンコ社も同じ状況ですが、当社の人材活用ポリシーである「ダイバーシティ発想」からすると、女性ならではの強み(「相手の気持ちを察する」等)をどう活かしていくのかという考えとなります。 こうした適性を紡いでロールモデル像を構築することによって、ロールモデルが存在しなくても「求める人材像」を定めることができます。一方で女性としての弱い部分もあります。セミナーでは、これを採用時に見極めることができる適性検査と、弱みから生じやすい「望ましくない事象」を未然に防ぐための育成の工夫をご紹介いたしました。

女性活躍は、これからが本番!
楠田:女性活躍の問題として、まず何があるか・・・。一番、最初に見るべきはトップの考え方だという意見があります。アベノミクスでは、2020年までに指導的立場にある女性比率を30%にしようという方針が掲げられています。目標数値の根拠はさておき、政府が表明することによって、皆が一生懸命やり出すことに繋がると言えるかと思います。
さて、均等法が始まって今年で28年目。団塊の世代の方々が今年再雇用65歳を終え、男性社会で40年働いてきた方々がリタイヤされていくなかで、女性活躍という視点では、これまで以上に活躍しやすい環境が整ってくるのではないか、これからが本番ではないかと思っています。
均等法一号の方々が、28年前に大学を卒業して会社へ入社し、今年50歳になりました。もちろん違うジェネレーションの方もいらっしゃるなかで、やはりこれからは、結婚して、子どもを産んで、管理職になって、と、みんなでそういう社会を作っていかなければならない。もちろんいろいろな制度を作ることも重要ですが、採用にも課題があるかなと思っています。
適性検査、導入時に見極める視点は…
いま、「採用担当者」は、「排除担当者」にもなっています。50人採用しようとすると5000人エントリーさせるような、業界の流れがあります。4950人をいかに排除するか、そこに時間とお金をかけている。これだから、入った人がすぐに辞めてしまったり、パフォーマンスが上がらなかったり、管理職になりたくなかったりと、そういうことが起きてしまう。当社のカルチャーに合った、当社に必要な人材を、いかに採用するかという「適性検査」が必要です。
適性検査を導入するときに見極める視点をご紹介します。どの大学の先生が関わったのか、つまり心理学者は誰なのか、統計学者は誰なのか、それを追求してください。価格だけ、安いからという判断ではないのです。たくさん使われている、売れているからだけの判断ではないのです。そこをしっかり見極めていただきたいと思います。
ダイドードリンコさんは、営業で活躍する人材はどういう人物なのか、きちんと適性検査して、本当に当社のカルチャーに合うのか、当社で活躍できるのか、そういうことにきちんと向き合って、取り組みをはじめていらっしゃいます。
ダイバーシティ推進室長や人事部長だけが考えているのではなくて、採用担当者もきちんと取り組まなければならない…。入り口のところできちんと適性を見ていくことが必要なのです。
これからの女性の活躍に期待したい!
濱中:今年度当社は、38歳という若い新社長のもと、新しい感覚・新しい考え方で生まれ変わろうとしています。先ほど楠田先生も仰った通り、トップの考え方はたいへん重要です。我々のようなオーナー企業は特にそうです。新社長の考えとして、これから女性の活躍に期待したいと…。私ども人事としてもそれは非常にありがたい話であり、当社において、女性にどのように活躍してもらうのかが課題となり始まりでもありました。
私どもでは、新たな顧客の創出を目的とし、女性に営業職として活躍してもらいたいと思っています。今のところ私どもの会社は670名いるなかで、6割ほどが営業。そのなかで女性営業職は数名しかおりません。まだまだ男性社会ではあり、まさにゼロからの取り組みです。
レポートはまだ続きます。気になる内容の続きはダウンロードしてお楽しみください。

  • キャリア採用ではなく、できるだけ育てていくために。
  • 当社オリジナルアセスメントの概要。
  • 現在の取り組み、そして将来の女性管理職の登用に向けて…。
  • 取り組みを通じて、「これはいいな!」というのは…?

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提供:株式会社イー・ファルコン

講師紹介

  • 濱中 昭一

    ダイドードリンコ株式会社 執行役員 人事総務本部長
    濱中 昭一氏

    1965年1月奈良県生まれ。大学卒業後、1987年ダイドードリンコ株式会社入社。営業所長、営業管理課長を経て、2002年人事部発足時において営業より人事課長。2010年構造改革を経て、2011年人事総務部長。2013年執行役員 人事総務本部長。現在に至る。

  • 楠田 祐

    中央大学大学院 戦略経営研究科 客員教授 戦略的人材マネジメント研究所 NPO法人『女性と仕事研究所』理事 他、顧問企業多数 
    楠田 祐氏

    東証一部エレクトロニクス関連企業を経て、ベンチャー企業の社長を10年経験。2009年から毎年500社の人事部門を訪問。人事部門の役割・キャリアが専門。 主な著書 『破壊と創造の人事』(ディスカヴァー21)2011年 『内定力2015〜就活生が知っておきたい企業の採用基準』