6月6日 (金) 9:20 - 10:20(提供:コーナーストーンオンデマンドジャパン株式会社)

グローバルで勝ち続けるための人事制度の構築

〜人事管理エキスパートから戦略人事企画プランナーへ〜

カゴメ株式会社  執行役員経営企画本部人事部長 有沢 正人氏

グローバル企業の HOYA、AIU 保険を経て、現在カゴメで人事部長を務める有沢正人氏は、グローバル人事制度の構築のプロフェッショナルです。グローバルブランドを目指すカゴメにおいて、今いかなる人事改革を進めているのか。グローバル人事制度を構築する上で不可欠なポイントや効果的なアプローチなど、HOYA 時代に取り組んだ事例と併せて解説していただきました。

提供社よりごあいさつ
コーナーストーンオンデマンドジャパン株式会社
私どもコーナーストーンのタレントマネジメントシステムは、191 カ国・1700 社のお客様にご活用いただいております。業界も医療、テクノロジー、小売り、金融、サービス、製造、貿易、エネルギー…など多岐にわたり、こうした多様なニーズに対応できる実行力こそが当社の強みの一つです。コーナーストーンのシステムは、『学習管理』『企業内 SNS』『パフォーマンス管理』『後継者管理』の4つの機能を保有。社員の成長を支援する機能と、企業として必要な管理機能を併せ持つことで、企業の目標・業績の向上をサポートします。
当社は、その「実行力」と「ビジョン」という二つの評価軸のもと、IT 分野のリサーチ会社・ガートナー社から、世界の3大タレントマネジメント企業の一つに選ばれました。今後もタレントマネジメントにおける世界的なリーダー企業として強い使命感を持ちつつ、お客様の成功を第一に考え、様々な企業文化や地域にあわせたテーラーメードのソリューションをご提供していきます。
こうした中、今回の講演テーマであり、また昨今多くの企業が最重要課題として掲げている「グローバル人材の育成」は、私どもコーナーストーンが最も得意とする分野です。 培ってきた豊富なナレッジやノウハウをベースに、グローバルレベルでの人材育成・人材マネジメントを実践。ビジネスをより一層発展させるお手伝いをさせていただきます。
「NEXT50」への挑戦
カゴメの「NEXT50」とは、2013 年度からスタートした3ヶ年の中期経営計画です。1899年に愛知で創業した当社は、1963 年に現在のカゴメに社名変更し、この 50 年で東海地域の一企業から日本のナショナルブランドへと成長しました。そして次なる 50 年で世界の人々の期待に応えるグローバルブランドへの飛躍を目指していきます。そのため海外拠点や海外関連会社を増やし、着々とグローバル化を進めておりますが、拠点がグローバル化している一方で、人材のグローバル化はあまり進んでいないのが大きな課題です。そこで2012 年、グローバル企業の HOYA や AIU 保険でグローバル人事を進めてきた私が当社に赴任。「カゴメの人事のグローバル化を実現し、中期経営計画達成のための基盤を作る」というミッションを与えられました。
グローバル人事制度の構築のポイント
グローバル人事制度を築くには、大きく分けて3つのポイントがあります。
  • 【1】スポンサー(トップの強い意志)

    当社の場合、「NEXT50」の推進にあたって、グローバル化を目指す強い意志とリーダーシップが西会長(当時社長)にあり、強力なスポンサーとなりました。制度構築に向けて、いかにトップを巻き込むか、それが最大の鍵と言えます。
  • 【2】人材確保(外から来た人事部長)

    しかしそもそもカゴメには、グローバル人事制度を構築した経験者がいませんでした。スピード感のある大胆な改革をするためには外部からの人材が不可欠です。結果的に自分がカゴメの歴史の中で初の外部出身の人事部長となりましたが、それ自体が「従来のやり方を変えないといけない」という強力なメッセージとして社員に伝わったと思います。
  • 【3】体制作り(専門組織の旗揚げ)

    グローバル人事制度を構築するための実務部隊も必要となります。当社ではグローバル人事グループを 2013 年 4 月に旗揚げ。社員に本気度を伝える上でも非常に有効です。
グローバルHRポリシーを共有する
カゴメグループは、グループで共通のHRポリシーや仕組みを持つべきだと考えます。
その理由は以下の3つです。
  • 【1】カゴメには 110 余年の歴史を通して、人を大切にするという基本原則があり、企業理念の3つのすべてが人について言及していることに表れている。
  • 【2】カゴメは社会的なグループとして成長していく。カゴメで働く人たちはカゴメグループの最も重要なステークホルダーである。
  • 【3】マネジメント・ポリシーや仕組みを作るためには道具が必要。「ジョブ・グレーディング(職務等級制度)」、「評価の仕組み」、「サクセッション・プラン・プログラム(主要な役職の後継者を確保・育成する計画)」という3つが重要な共通の道具となり、判断基準となる。
レポートはまだ続きます。気になる内容の続きはダウンロードしてお楽しみください。

  • グローバル人事制度をいかに展開するか
  • プロジェクト・アプローチとロードマップイメージ
  • HOYA の事例紹介

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提供:コーナーストーンオンデマンドジャパン株式会社

講師紹介

  • カゴメ株式会社  執行役員経営企画本部人事部長
    有沢 正人氏

    ○1984年に協和銀行(現りそな銀行)に入行 銀行派遣により米国でMBAを取得後、主に人事、経営企画に携わる ○2004年にHOYA株式会社に入社。 人事担当ディレクターとして全世界のHOYAグループの人事を統括。全世界共通の職務等級制度や評価制度の導入を行う.。 また委員会設置会社として指名委員会、報酬委員会の事務局長も兼任 グローバルサクセッションプランの導入等を通じて事業部の枠を超えたグローバルな人事制度を構築する。 ○2009年にAIU保険会社に人事担当執行役員として入社。ニューヨークの本社とともに日本独自のジョブグレーディング制度や評価体系を構築する。 ○ 2012年1月にカゴメ株式会社に特別顧問として入社。 カゴメ株式会社の人事面でのグローバル化の統括責任者となり、全世界共通の人事制度の構築を行っている。 2012年10月より現職となり国内だけでなく全世界のカゴメの人事最高責任者 となる。

  • 須東 朋広

    モデレーター:株式会社インテリジェンスHITO総合研究所
    須東 朋広氏

    中央大学商学部経営学科、産能大学院経営情報学研究科MBAコース(組織人事コース)卒業。法政大学院政策創造研究科博士課程在学中。2003年日本CHO協会の立ち上げに従事し、事務局長を経て、2011年7月1日より現職。著書に『CHO〜最高人事責任者が会社を変える』(東洋経済新報社、2004年共著)『キャリア・チェンジ』(生産性出版、2013年共著)、『人事部の新しい時代に向けて』『人事部門の進化;価値の送り手としての人事部門への転換』『キャリア開発とその成果』(産業能率大学紀要、共著)などがある。学会発表や人材関連雑誌など寄稿多数。