第2回

積極的なデジタルツールの導入と
データ活用により、大変革時代の人材育成に
必要な「教育のパーソナライズ化」を推進

Introduction

消費者の生活を支えるインフラの一つとして、あらゆる産業の中でも一際高いコスト意識が徹底されている小売業界。それゆえに人材育成をコストと考える企業も多く、教育を現場に一任してしまうケースも少なくない。そうした中、関東圏にスーパーマーケット123店舗(2021年8月1日現在)を展開する「ベルク」は、「本社主導主義」と「標準化」、さらには業界内では異例とも言える「教育への投資」を行うことで急成長を続けている。
今回は、自ら教育カリキュラムの企画立案に携わることも珍しくないというベルクの代表取締役社長 原島一誠氏と、学習プラットフォーム「UMU(ユーム)」の国内展開を担うユームテクノロジージャパン 片桐康宏氏の対談を企画。コロナによる環境変化に加え、DXや働き方改革といった様々な外部環境の変化が押し寄せる中、企業に求められる「時代の変化に適応するための人材戦略」について議論いただいた。そのほか、ベルクが人材育成にデジタルを導入するに至った背景や意図、現状で実感されている効果、将来への期待などについても詳しく伺った。

昨年から今年にかけて「デジタル推進室」
「データコントロール室」の2部門を新設

片桐氏コロナ禍以降、あらゆる業界でビジネス環境が大きく変化しました。また、近年のDX化の流れや働き方改革の潮流なども含め、外部環境の変化も激しい状況です。御社としては、これからの時代に適応するためにどのような人材戦略が必要だと考えられていますか?

原島代表仏教用語の一つに「守破離(しゅはり)」という言葉がありますが、これからの時代に適応するためには、できるだけ早いタイミングで「破(やぶる)」に到達できる社員を育てることが重要になると考えています。
もちろん、新人教育に関してはルールを守ること、マニュアル通りに作業を覚えることが大切になるので、「守(まもる)」に重きを置いた教育に注力していますが、「守」の段階をクリアした後は、あらゆる変化・問題に対応するための問題解決能力を身に付けてもらえるような教育を重視しています。さらに「離(はなれる)」の段階まで到達できれば、自ら新しいビジネスや商品を生み出すことも可能になるはずです。

片桐氏原島代表は「スーパーマーケットは変化業」とも発言されています。時代の変化に対応できる社員を育成するとともに、会社として社員一人ひとりの思いを尊重し、チャレンジできる風土を醸成されているようにも感じられます。

原島代表そうですね。時代の変化に伴い、海外商品を仕入れるバイヤーやお客様と食育のコミュニケーションを深める担当者、社員の教育を担うインストラクター、ネットスーパーの運営担当者など、当社でも新たな職種が次々に生まれています。また、今後の経営においてデジタルとデータは欠かせない要素になると考え、昨年はデジタル推進室、今年はデータコントロール室という2つの新部門を立ち上げました。
これらの新しい部門については、これまでの経験や実績がないため、答えがない中で試行錯誤を繰り返すような仕事も多くなると思います。ただし、その分だけチャレンジの機会にあふれており、仕事のやりがいも大きくなると思うので、このような新しい部門で活躍したいと手を挙げてくれる社員が増えると嬉しいですね。

片桐氏一方で、御社を代表する経営手法として「標準化」というものがありますね。

原島代表スーパーマーケットチェーンには、少ない店舗で地域密着を目指す会社と100店舗、1000店舗と店舗数の拡大を目指す会社があると思いますが、ベルクは経営方針として後者を選択し、現時点で関東圏に全123店舗を展開している状況です。
その際、変わり続けるお客様のニーズに合わせ、売場改定や商品変更などを可能な限りスピーディーに全店展開するための手段が標準化です。店舗が少ない経営フェーズであれば、各店舗に売場作りや商品セレクトを任せて店舗毎の特色を出していく方法も悪くないと思います。ただし、そのような方針も店舗の売上が好調なときはいいのですが、売上が悪くなったときに歯止めが効かなくなるケースがあります。
また、各店舗にコスト管理や経費削減などを任せてしまうと、現場は真っ先に人件費を削る方向に動く傾向があり、サービス残業などの労務トラブルが発生する原因にもなります。標準化を徹底しておけば、各店舗の調子が悪くなった際にも本社主導でブレーキをかけられますし、現場の社員を守ることにもつながると考えています。

片桐氏標準化は、全店舗に対して最適な施策をスピーディーに展開するだけでなく、現場で発生する労務的な問題を防ぐ手段としても機能しているということですね。

原島代表また、標準化によって店舗拡大を進めやすくなるため、若手であっても将来のビジョンを描きやすいと考えています。店舗数が少なければ店長や副店長になるまでに時間がかかりますが、年々店舗数が増えるような状況であれば、新入社員のうちから「3年後にはチーフ、5年後には副店長、その後は店長へ」というビジョンを描きながら働くことができます。どれだけ充実した教育を受けていたとしても、具体的な将来のビジョンが見通せない状況では、「せっかく身に付けた知識やスキルはいつ使うの?」と考える社員も増えるでしょうし、教育の効果も下がってしまうと思います。

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このあと

  • 独自の経営手法「標準化」が人材教育に効果的な理由
  • 教育のパーソナライズ化で、社員全員が70点を取れる組織に
  • デジタルを活用するうえで重要な「3つの心得」
  • 人事、教育領域のテクノロジーをヒントにデジタル人材を増やしていく

について話題が続きます。

Profile

株式会社ベルク 代表取締役社長

原島 一誠

2005年3月に株式会社ベルク入社。その後、2012年に菓子部長に就任。以降、管理本部長付部長・取締役管理本部長付部長・取締役営業本部長付部長・専務取締役営業本部長・代表取締役専務営業本部長と2013年〜2015年の間に数々の役職を歴任。2020年5月より、代表取締役社長に就任。経営にとどまらず自ら教育カリキュラムの企画立案に携わり、業界では異例ともいえる「教育への投資」を積極的に行うなど成長を続けるスーパーマーケット「ベルク」を牽引している。

ユームテクノロジージャパン株式会社
ラーニングコンサルタント

片桐 康宏

早稲田大学商学部を卒業後、日系のERPベンダーを経て独系大手ERPベンダーのEducation部門にてERPを導入する企業へ製品教育やエンドユーザ教育提案を通じてERP導入を支援。その後、米国系タレントマネジメントソフトウェアベンダーにて企業内の人材育成や社外の代理店教育などのためのLMS(Learning Management System)導入提案・活用支援に従事。今後企業に求められる人材育成においてより実践的かつ成果に結びつくラーニングのあり方が必要と肌で感じる中で、UMUのコンセプト、テクノロジーに共感し2019年9月にユームテクノロジージャパンにジョイン。

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