次に、「これまで働いてきた会社で、女性の活躍に向けた取り組みは行われていましたか?」という質問に対しては、「行われていた」が44%、「行われていない」が29%だった。

具体的に行われていたことでは、1位に「産休・育休制度」(77%)、2位に「時短勤務や在宅勤務などの柔軟性のある働き方」(48%)、3位には「女性の管理職登用を増やす取り組み」(30%)がランクイン。取り組みが行われている企業では、女性を管理職に登用する環境作りから行われていることがうかがえた。
「女性が活躍する会社」のカギは女性管理職の存在 ── 9,241名の社会人が回答した「女性活躍推進」実態調査結果発表
女性の活躍に向けた取り組みが行われていないと感じる理由については、1位「長時間労働が前提の働き方になっている」(34%)、2位「時短勤務や在宅勤務など柔軟性のある働き方ができない」(31%)、3位「ロールモデルがいないためイメージがわかない」(23%)という声が全体として多く挙げられた。しかし、項目によっては男女で差が生じており、「女性社員が裁量ある仕事を求めていない」では男性が16%だったのに対し女性が10%、「男性社員優位の風土や評価制度がある」では男性の16%に対し女性は21%と、性別間で違いが見られた。
「女性が活躍する会社」のカギは女性管理職の存在 ── 9,241名の社会人が回答した「女性活躍推進」実態調査結果発表
調査では、管理職への興味についても聞いている。「管理職になることに興味はありますか?」との質問に対して、男性の58%、女性の36%が「ある」と回答。女性は「どちらとも言えない」(26%)という声も多かった。

管理職に興味がある理由としては、男女ともに「給与を上げたい」(62%)がトップ。他には、「マネジメントに興味があるから」(39%)、「裁量の大きな仕事にチャレンジしたいから」(30%)などが男女共通して多い意見だった。女性では「仕事の幅を広げたい」(女性:57%)という声が給与に続いて多くの回答が寄せられた。

管理職に興味がない人の理由で最も多かったのは、「ワークライフバランスが取れなくなりそうだから」(51%)。他にも、「リーダーシップを取ることが苦手だから」(40%)、「仕事の責任を増やしたくないから」(37%)など、管理職になると負担が増えると考える人が多いことが伺える結果となった。

管理職への昇進意欲は育児や介護といった自身の生活をしっかりと両立させることが出来る企業側の制度・環境面に依存する部分が少なくないようだ。
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