文系以上に現場や技術を知りたいと思う理系院生

今回も前回に引き続き、HR総研と理系大学院生向け就活サイト「LabBase」(株式会社POL)が本年1月に共同で実施した「2022年修了 理系院生の就職活動動向調査」の結果を取り上げます。

まず、理系院生が希望するインターンシップの具体的な内容から見ていきましょう。社風や人間関係を気にする声もありますが、職場環境や技術、製品の内部など、理系ならではの希望が散見されます。

・会社で実際に働いたときのビジョンが明確にできるかどうかが分かる会社説明、および社員の方との交流(上位国公立大学・化学)
・想像していた実務と実際の実務では必ず隔たりが生まれると考えているので、それらのすり合わせよりも、社風や人間関係等職場環境について社員の方と対談できること(中堅私立大学・電気・電子)
・対面型では、インターンシップに参加する前の意気込みからオンラインとの差があるので、自分の考えをまとめる準備をしっかりします。このような緊張感を持ちながらインターンシップに参加することで、より企業に対する考えやイメージを深めることができ、また交流会においても正確に考えを伝える術を身に付けられて、オンラインよりも有意義なインターンシップにすることができると考えます(その他国公立大学・機械)
・オンラインであると、タイムラグにより質問や会話がしづらかったり、社員の方のお話が途中途切れるなどのトラブルも生じたりします。また、座談会の緊張、情熱、盛り上がりなどは対面でなくてはお互いに伝わりづらいと考えます(上位国公立大学・建築・土木)
・社員の方が入社した理由、感じるギャップなどが知れること(上位国公立大学・物理・数学)
・会社の強み、新規参入の可能性があるかで今後生き残れるのか、周りの人間がどういう人間で何に興味を持っているのかを知ること(上位国公立大学・生物・農)
・コードを書いて何かシステムを改善するなり、プロダクトを開発できたりする内容を重視しています(その他国公立大学・情報)
・会社の上司との関係性や雰囲気、風通しがいいのかどうか分かること(その他国公立大学・機械)
・自分の研究分野とどれくらい関連のある仕事であるかを理解すること(旧帝大クラス・生物・農)
・働いている方からの社内の雰囲気や福利厚生について.また,技術などについての他社との比較や優位点について(その他私立大学・機械)
・実際の業務を体験できること。コロナ禍においては、実際の業務をオンライン上で見せていただくこと(旧帝大クラス・生物・農)
・日々続けることになる実作業が自分に向いているか、例えば自分の興味の延長にあるかどうかや、5年程度の間向上心を持ち続けられそうかを知れる内容であるとうれしい(その他国公立大学・電気・電子)
・現場で実務体験をすることで、将来働くときのイメージをつかむこと(早慶大クラス・物理・数学)
・インターンシップでしか見られない、例えば製品の内部であったり内情であったりを聞くことが重要だと考えている(その他国公立大学・電気・電子)
・大学では経験できない実務や仕事体験が重要で、特に会社の雰囲気や入社後の業務をより現実的にイメージできる内容が望ましいと考えています(上位国公立大学・情報)
・実際の社員の方と同じフロアで職場体験でき、一人につき一人のメンターが付くようなインターンシップ(早慶大クラス・建築・土木)
・企業ならではのモデルケースにチームで取り組み、社員からのフィードバックをいただける(早慶大クラス・生物・農)
・オンライン、対面型を問わず、参加した企業の事業内容や志望する職種(技術職、研究職など)の理解を深めることができ、参加した後に良い意味でも悪い意味でもその企業に対するギャップを持つことができるくらいの内容の濃さが望ましいです(その他国公立大学・化学)

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