オンラインセミナーの集中力は10分

13位の楽天(20ポイント)は、IT企業らしく、社員がオンライン説明会をうまく使いこなしている姿が浮かびます。対面式でセミナーを開催する場合には、会場のキャパシティとの関係で参加できる人数が限られるのに対し、オンラインセミナーの場合には、あまりその点に留意する必要はなくなってきます。そのため、多人数でのセミナーを開催しがちですが、あえて「少人数制」のセミナーにすることで、参加者一人ひとりとより向かい合うことができるようになります。

・少人数のオンライン説明会を行い、参加者一人ひとりの質問に対して詳しく説明してくれた(旧帝大クラス・理系)
・説明会というよりも社員トークという感じで、社内の一室で行っていたため会社の雰囲気も分かり、とてもフランクな雰囲気かつ大変分かりやすく業務内容等を説明していた(上位私立大・文系)
・社員の方が楽しそうに仕事の話をしてくださった(上位私立大・理系)
・社員の方が図やムービーを使って分かりやすく企業の説明をしてくださった(上位私立大・文系)
・キャリアパスやさまざまな職種の方の話を聞くことができた(上位私立大・理系)
・多くの事業を分かりやすく説明していた(その他私立大・文系)

17位の資生堂(17ポイント)も社長の登壇が評価されているほか、グローバルさを実感できる内容だったようです。

・社長登壇のイベントが良かった(早慶大クラス・文系)
・とても海外志向が強かった(旧帝大クラス・理系)
・グローバルを感じた(早慶大クラス・理系)
・少人数かつ親身になってお話を聞く機会があった(旧帝大クラス・理系)
・ダイバーシティを実現しており、さまざまな背景を持った方が映像に出てきたこと(その他私立大・理系)
・みなぎる自信を感じることができた(その他国公立大・理系)

20位の花王(16ポイント)は、座談会と段取り良さが評価されています。セミナーのプログラム自体ももちろん重要ですが、セミナー参加申し込みの受付段階から当日運営、参加者へのフォローメールに至るまでの一連の運営が、スムーズに進行しているかどうかも同じくらい学生からチェックされていることに留意したいものです。

・複数の社員の方の座談会が催されたのを見て、社内の雰囲気が伝わった(上位私立大・文系)
・部門ごとの詳しい説明会だったため、とても理解が深まった(上位私立大・理系)
・インターン以上のことを知れた(早慶大クラス・理系)
・説明が分かりやすく、段取りが良かった(その他私立大・文系)

対面式のセミナーと比べて、オンラインセミナーのプログラム構成で気を付けることは、学生を「飽きさせない工夫」です。講演形式のオンラインセミナーを視聴する際の集中力は、10分程度しか持続しないといわれています。動画や座談会を挟んだり、リアルタイムアンケートやグループワークなど、受け身になりがちな講演形式ではない参加型のプログラムを取り入れたりするなど、メリハリをつけることが大切です。

いくつかの企業の評価コメントでも見られたように、質疑応答を充実させることも有効です。質疑応答の時間を長くとるだけでなく、チャットでの質問にはチャットで速やかに回答するべく、講演者とは別の事務局スタッフが質問に対応するなど、事前に役割分担を決めておくことも必要です。これはセミナーや説明会だけでなく、オンラインで展開されるインターンシップも同様です。リアルで実施していた内容をそのままオンラインに載せ替えただけではうまくいきません。オンラインで展開するプログラム構成について、再度見直してみることをお勧めいたします。

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