オンライン面接社数は、理系の4割以上が3社以下

今年、大企業を中心にオンライン面接導入企業が大幅に増加しましたが、学生は1人当たり何社くらいのオンライン面接を受けているのでしょうか。文系・理系別に比べたグラフが[図表10]です。「0社」、つまり1社もオンライン面接を受けていない学生は、文系で5%、理系でも8%と極めて少数派となっています。ただし、文系・理系ともに最多は「1〜3社」で、文系で25%、理系では36%にもなっています。
「0社」と「1〜3社」を合計すると、文系は30%、理系では44%にも及びます。一方、オンライン面接を「10社以上」受けた学生は、文系で30%、理系では17%にとどまります。移動の手間や時間がかからず、これまでであれば距離の離れた会社の面接を連続して受けることなど不可能でしたが、オンライン面接であればそれも可能です。例えば、東京にある会社の面接を受けた5分後に、大阪にある会社の面接を受けることもできるようになったわけです。もっと面接社数の増加につながるのではとの予想もありましたが、現実は異なります。

オンライン面接になったことで、グループ面接やグループディスカッションなどの、企業からすれば複数の学生を一度に裁くことができた面接手法が採りづらく、実質的には個人面接のみで対応しなくてはならなくなったことが大きいと思われます。企業からすれば、事前の絞り込みを強め、面接を設定する学生数自体を昨年よりも減らさざるを得なかったのではないかと推測できます。

一例を挙げれば、これまでは会社説明会で学生を選考する、あるいはふるい落とすということはほとんどなかったかと思いますが、今年はオンデマンド型オンライン説明会(録画形式)の視聴ログを確認し、まともに全編を視聴することなく、早送りして視聴した学生をその時点で選考落ちにした企業もあるようです。

最終までオンライン面接を経験した学生、文系7割、理系は8割超

オンライン面接を体験した学生に、最終面接まですべてオンライン面接だった社数を確認したのが[図表11]です。「0社」と回答した学生は、文系で30%、理系で15%にとどまります。逆にいえば、文系の70%、理系に至っては85%の学生が、「最終面接まですべてオンライン面接だった企業」と出会っているということです。
社数区分別に見ると、やはり最多は「1〜3社」で、文系で49%とほぼ半数、理系では64%と3分の2近くにもなりますが、中には「10社以上」と回答した学生もいるのには驚きます。これまでの対面型が当たり前だった企業からすれば、1次面接や2次面接まではオンラインだとしても、最終面接だけは直接会って確認しないとの思いも強かったと思います。

一方で、タイミングの問題もあったと思います。東京都など5都道県の緊急事態宣言が全国で最後に解除されたのは5月25日でしたが、昨年までの採用戦線のスケジュールに当てはめれば、大企業では6月1日の採用選考解禁日に会社に呼び出して内々定を伝えるべく、5月末は実質的な最終選考のピークだったわけです。それまでに実質的な内々定にまで進めるためには、緊急事態宣言中に最終面接まで実施せざるを得なかったということになります。今年は例年ほど6月1日にこだわる企業は多くなかったとはいえ、一つの基準日になっていたことは事実です。

通信障害・機材トラブルの不安におびえる学生