対面型とオンライン説明会、参加社数は同程度

今年の採用活動の一番大きな変化は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための「外出自粛」「在宅勤務」に伴い、従来の対面型の説明会や面接から「オンライン化」へのシフトが大幅に進んだことです。ここからは、学生がオンライン化にどう取り組んだかを見ていきたいと思います。

まずは、就職情報会社主催のオンライン説明会の視聴状況です。これまでは大きな会場に設けられた数百の企業ブースで行う対面型の合同企業説明会が多く開催されていましたが、3月以降はそのほとんどが開催中止となり、オンライン説明会へ切り替える動きが活発化しました。文系・理系別に就職情報会社主催のオンライン説明会を視聴した社数を聞いたものが[図表5]です。すぐに気づくのが「0社」の文理差でしょう。1社も視聴していない学生は、文系が29%なのに対して理系は43%と14ポイントも多くなっています。また、1社でも視聴した割合も、ほぼすべての区分で理系のほうが少なくなっています。
次は、個別の企業が自社で主催するオンライン説明会を視聴した社数と、対面型の説明会に参加した社数の比較を、文系・理系別に見てみましょう。ここでも文系と理系では全く異なる面白い傾向が見て取れます。

まずは文系ですが、社数区分別に見た対面型とオンライン説明会の参加・視聴社数の割合は、ものの見事にほぼ同じになっています[図表6]。最も多いのは「1〜3社」(対面型:20%、オンライン:19%)ですが、「4〜6社」(18%、18%)、「10〜14社」(18%、17%)も拮抗しており、「7〜9社」(15%、13%)がそれに続きます。
理系も対面型とオンライン説明会の参加・視聴社数の社数区分別割合は、文系ほどではないもののほぼ同程度となっています[図表7]。差異が大きいのは「0社」(対面型:12%、オンライン:18%)と「4〜6社」(25%、19%)くらいで、その他の社数区分では1ポイント程度の差しかありません。
就職情報会社主催のオンライン説明会を1社も視聴していない学生が4割を超えていたことを考えると、個別企業主催のオンライン説明会のほうが視聴されているとはいえ、1社も視聴していない学生が文系の2倍、理系全体の2割近くもいることには少々驚きます。最も多いのは文系と同じく「1〜3社」(対面型:31%、オンライン:30%)ですが、他の社数区分からはやや突出しています。2番目に多いのは「4〜6社」(25%、19%)、次いで「7〜9社」(11%、12%)と「10〜14社」(11%、11%)と続きます。

対面型の面接機会が減少し、総面接社数は減少傾向に

次に面接社数を見ていきたいと思います。まずは、対面型もオンラインも区別せず、一度でも面接を受けた社数を昨年の調査データと比較してみたところ、文系では「20社以上」という学生がわずかに昨年を上回っているものの、社数の少ない「1〜3社」が3ポイント増加する一方、「10〜14社」は3ポイント、「15〜19社」は4ポイント減少するなど、受検者数全体としては昨年よりも減少傾向であることがうかがえます[図表8]
一方、理系はというと、社数の少ない「1〜3社」が6ポイント、「4〜6社」が5ポイントと大幅に増加したのに対して、「7〜9社」の4ポイント減をはじめ、それ以上のすべての区分で昨年を下回る結果となっており、文系よりもさらに減少傾向であることが分かります[図表9]
新型コロナウイルスの影響で対面型の面接機会が大きく減少したものの、移動の手間がかからないオンライン面接を導入する企業も大きく伸びたことで、面接社数は逆に増えているのでは、と推測する向きもありましたが、やはり本来の就活ピーク時に対面型の面接が大きく減少した影響は大きかったようです。

オンライン面接社数は、理系の4割以上が3社以下