CHROが事業戦略を決める時代が到来。鍵はHRのデジタル化とタレントデベロップメント

HRサミット2019/HRテクノロジーサミット2019講演録

「『ビジネス』や『人材』を取り巻く環境は大きく変化しつつある」。少子高齢化に伴う労働力の減少や技能格差の顕在化、あるいはデジタル技術の急速な普及に伴い、長らくそのように言われてきました。HR部門にもデジタル化の波は訪れていますが、中でも特に重要だと説かれる「タレントデベロップメント」について、今後どのような施策を打てばよいのでしょうか。サムトータル・システムズ株式会社で、マーケティングディレクターを務める古沢淳氏に解説していただきました。


講師

  • 古沢 淳

    古沢 淳氏

    サムトータル・システムズ株式会社 マーケティングディレクター


    青山学院大学卒業後、株式会社東芝に入社。電子計算機事業部にて分散処理コンピュータ商品企画を担当。 その後、IBMの開発部門にて、製品企画、開発事業企画、技術マーケティングを担当し、携帯電話OSのシンビアンでの新事業開発担当を経て、2011年から現職。現在は人材開発ソフトウエアの日本での事業展開を担当している。


「タレントデベロップメント」が事業戦略の鍵を握る

本日は、タレントデベロップメントを中心にお話させていただきます。まずHR戦略ですが、人事は事業戦略に影響を与えるという考えが広まり、世界的にCHRO(人事最高責任者)というポジションが流行しています。人事に関わるスタッフが事業戦略の中心となっていくべきという考えの背景にあるのは、団塊の世代のリタイアなどを理由とする人手不足や技能格差です。

その中でHR戦略は大きな変化を求められています。一つはオートメーションやロボティクスによって自動化を進め、人を使わずに業務を行う手段を確立すること。次に、従業員が企業に求めるモノ、コトへの変化対応です。とにかく有名な会社、大きな会社に入れば良いという求職者は減少する傾向にあり、この企業で自分をどう活かしていけるのか、といった価値観に注目する人が多くなってきています。そして、三つ目。一番大きいのはデジタルトランスフォーメーション(DX)です。これにより今までなかったような新しい職種が現れてきています。

そのような時代の流れを受けて、人材教育、人材育成、人材管理を一体化した考え方「タレントデベロップメント」が人事の、ひいては事業の成長戦略に不可欠なのではないかと考えています。

キーワードは「タレントアジリティ」の“RISE”

それでは「タレントアジリティ」についての話に進みます。タレントアジリティを考える際に重要な4つのキーワードがあり、それぞれの頭文字を取って“RISE”と呼びます。

一つ目はどのくらい分かりやすく認識できるかという“Recognizable(認識可能)”です。分かりやすく、優れたインターフェイスであることはとても大切です。

それから“Innovative(革新的)”でなければなりません。例えば、業務の自動化やミレニアム世代の思考に合わせた戦略を練らないといけません。また、プロセスの適切化もその一つです。人事の1年間の仕事は採用から評価、昇進と、イベント化しつつありますが、通年採用の波が押し寄せる今、そうした従来のプロセスから脱却する必要もあります。

三つ目は“Salability(販売可能)”です。人事もコスト意識を持って、新しいビジネス環境に対応していかなければならないでしょう。

最後は“Enticing(魅力的)”であること。求職者に向けて、魅力ある会社であることを伝えるなど、採用ブランディングにも注意しなければなりません。単に求人広告を出して「いい会社ですよ」といっても、それだけでは最近の若年層や転職希望者にとっては魅力が少ないでしょう。
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著者プロフィール

HRサミット2019/HRテクノロジーサミット2019 講演録

2019/9/18-9/20開催

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