“満足度調査”では従業員エンゲージメントはわからない。定着率・生産性向上の実現に繋がる本音を引き出す3ステップ

HRサミット2019/HRテクノロジーサミット2019講演録

現在、従業員の自社に対する事業理解度や愛着を推し量る「従業員エンゲージメント」に注目が集まっています。これまでも、多くの企業で従業員の離職を防ぐために満足度調査が行われていますが、課題の解決には至っていないのが現状ではないでしょうか。従業員エンゲージメントの向上をサポートする株式会社Emotion Tech HR事業責任者の須藤勇人氏に、従業員の本音を引き出す調査方法、実際の成功事例についてお話しいただきました。

講師

  • 須藤勇人

    須藤勇人氏

    株式会社Emotion Tech HR事業責任者

    大阪大学法学部卒業後、ソフトバンクグループ人事部門にて人事業務に従事。その後、IoTメディア・モバイルコマース領域にて起業、資金調達の実施などを経て現職。株式会社Emotion Techにおいては、マーケティング部門及びHR事業領域の責任者として、企業の顧客評価や従業員評価向上を推進。

日本は139カ国中132位。従業員エンゲージメントとは何か

近年、「従業員エンゲージメント」という言葉を耳にする機会が増えました。その向上のために、すでに施策に取り組まれている会社も多いことでしょう。しかし、2007年に世界的な従業員エンゲージメント調査が行われた結果、日本は139カ国中132位と低順位を記録しました。国による調査方法の偏りなどを考慮しても、日本は従業員エンゲージメントが低い国であるといえます。

そもそも従業員エンゲージメントとは何でしょう。従業員エンゲージメントは、明確な定義付けがされておらず、時代の移り変わりと共に意味するところを少しずつ変えてきました。初めに提唱したとされているのはボストン大学心理学教授のウィリアム・カーン(William Kahn)氏です。1990年に、ウィリアム氏は「従業員エンゲージメントとは、社員が仕事に対して肉体的・心理的にも感情的に打ち込むこと」だと述べています。2003年になると、「企業・組織や企業価値に貢献しようとする積極的な態度」と、企業・組織といった言葉が含まれ始めます。そして、2016年には「認知、感情、行動エネルギーが引き起こす組織と仕事に対しての前向きで活動的な心理」と定義付けられました。

つまり、従業員エンゲージメントとは、従業員が企業・仕事に対して抱く感情、従業員と企業との繋がりであると言い換えられます。

今、なぜ従業員エンゲージメントが注目されているのか

企業が従業員エンゲージメントを重視すべき理由は、2017年に行われた従業員の定着率・生産性と従業員エンゲージメントとの関連性の調査によるものと考えられます。従業員エンゲージメントが高いチームは、低いチームよりも59%定着率が高く、21%生産性が高くなるという結果が出ました。今、多くの企業が従業員エンゲージメントに注目している理由は、単に“いい企業”を目指したいからではなく、企業収益に大きな影響を与えるからなのです。

従業員エンゲージメントが向上し、定着率が改善すると、採用・教育コストが削減できます。また、従業員のモチベーションも高まるため、サービスや学習意欲の向上、売上達成意欲の増進に繋がり、業績のアップに繋がります。ある企業では、従業員エンゲージメントの向上施策を行い、エンゲージメントの数値が1点向上した結果、離職率が−6.0%、採用人数が−2,096人となったことで、一人あたり104,786円もの採用・教育にかかるコスト削減が実現しました。また一方で、売上は年間3.8%増加しました。
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HRサミット2019/HRテクノロジーサミット2019 講演録

2019/9/18-9/20開催

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