膨大な量の事務作業をシステムで効率化。日本企業の海外人事労務が抱える課題と解決事例

HRサミット2019/HRテクノロジーサミット2019講演録

人事が本来担うべき役割は、人材を活用して組織を発展させることです。しかし、海外人事においては、駐在員の労務管理に多くの時間を割かねばならず、ルーチンワークで手一杯になっているケースが多く見られます。海外人事ならではの事例や課題解決法について、株式会社パソナテキーラの根津正文氏、株式会社パソナ 西本浩氏、日本発条株式会社 武田康男氏の3名にお話ししていただきました。

講師

  • 根津 正文

    根津 正文氏

    株式会社パソナテキーラ  上級執行役員 コンサルティング事業統括

    大学卒業後、大手Sierにて国内製造業向け営業を経て、外資系大手ERPベンダーに入社。大手製造業の営業を担当し、中小企業向け営業部隊の立上げを経験。その後、大手コンサルティングファームにてビジネスデベロップメントを経験し、2014年にパソナテキーラへ入社。
    同社においてコンサルティング営業を経て2018年よりSaaS事業の統括に就任。

根津氏 株式会社パソナテキーラでは、海外駐在員管理システム「AGAVE」を提供しています。駐在員に関する労務管理は、海外人事部を有する多くの日本企業共通の課題です。今回は、長年海外駐在員の労務管理アウトソーシングサービスを提供しているパソナ社の西本氏、実際にアウトソーシングと駐在員管理システムを利用していただいております日本発条株式会社の武田氏にそれぞれお話していただき、最後に私、パソナテキーラの根津から「AGAVE」について紹介します。

日本企業の海外人事・労務における課題と改善ポイント 株式会社パソナ 西本浩氏

西本氏 株式会社パソナ グローバルHR事業部ディレクターの西本浩です。パソナは、駐在員にまつわる業務に特化したBPO(Business Process Outsourcing)を提供しています。私からは海外人事関連業務における現場の声や、改革に必要な要素、駐在員管理システムの活用イメージについてお話しします。

海外人事関連業務における現場では、人員面・時間的余裕・コストなど、さまざまな課題が生じています。例としては、海外の事業計画で駐在員を倍増したいが、業務を引き継ぐためのマニュアルも時間もなく、現状の人員ではとても対応できないといったもの。また駐在先のコンプライアンスに沿った所得申告についての問題、評価制度の策定など、上層部からさまざまな要望がありますが、駐在員にまつわる定期業務に時間を割かれ、新たな業務に取り掛かる時間的猶予がないといったものなどが挙げられます。特に、当社に寄せられる相談の多くは、海外事業をどう開拓していけばいいのかといった課題です。

こうした海外人事が抱える課題を解決するためには、テクノロジー・経営管理・BPOの3つの要素を包括的に改革していく必要があります。

テクノロジーに寄せられる期待は業務の効率化です。しかし、より現場を進化させていくには、現状の業務をテクノロジーに変換するだけでは不十分であり、システムに業務を合わせていく考え方の方が大切だといえます。

経営管理で求められることは、コンプライアンス強化、実コスト管理、駐在員ストラテジーです。現地駐在員の所得申告漏れは、現地の会計事務所に任せているだけでは解決できません。会計事務所は駐在員から受け取ったデータに基づき申告手続きを行うため、そもそも正確なデータが渡されていないと申告書が正しいものではなくなってしまうのです。そのため、少なくとも必要なデータは本社から渡すべきであるといえます。また、どの国のどの部分にどの程度のコストをかけているのかについて、明確な数字を持っている企業が少ない点も課題です。駐在員の配置戦略を練る前に、まず数字を把握しておく必要があります。
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著者プロフィール

HRサミット2018/HRテクノロジーサミット2018 講演録

2018/9/19-9/21開催

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