期待し、鍛える。そして、機会を与えること

女性活躍のためには、社会全体も、そして個人も変革せねばなりません。そのためには「多様なキャリアパス」はもちろん、「多様な学習機会」を設けることが大切です。社会人になってからも、自分で勉強する機会を作り、武器を増やしていく。大学には、そうした機会を提供する使命があります。

それから、個々の人材が「コアコンピタンス」を持つことです。しかも1つではなく、2つ以上の強みを持つようにしてください。そして、新しいことをする時に不可欠なのが、「自己肯定感」です。これが日本人は非常に低く、「失敗したらどうしよう」「自分には無理だ」と思ってしまいます。学生が就職活動をする時にも、「総合職で子供を持って働き続けるのはきついから、ワークライフバランスが取れる企業がいいかな」というようなことを考えてしまうのです。しかしそれよりもまず、「どんなことがあっても続けたい」と思える魅力的な仕事に就く方が先ではないでしょうか。

女性が活躍する上での最も効果的な方策は、期待し、鍛え、機会を与えることです。まず男性の方々が女性に「君ならできるよ」と期待をかけ、そして「君ともあろうものが、なぜこんな失敗をしたんだ」と、鍛えていくことです。それなのに、「期待」も「鍛え」もせず、いきなり「機会」を与えることがあまりにも多い。それでは、「うちの会社には管理職になりたい女性はいない」「管理職にしたけど使いものにならなかった」という話が積み上がっていくばかりです。そしてこれは女性だけではなく、外国人、障がい者、高齢者などすべてに共通します。

最後にもう一度、私たちは一人ひとり、みんな違うのです。一人ひとりのニーズ、個性、能力を見極めた上で、可能性を引き出していく。これこそが、これからの日本に求められることなのです。

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