50代が活躍すれば企業は強くなる! 成熟層向け異業種交流型研修プログラム『REVIVE』レポート 〜ALIVE & REVIVE リポート その2〜

HRプロ編集部取材×注目人事トレンド

多くの部下を率い、裁量権や決定権を持ち、ビジネスを最前線で牽引する……。50代、いわゆる“成熟層”こそが、企業を支えているといえる。この層が持つパワーを顕在化させ、それまで培ってきた経験を余さず仕事に生かしてもらうためには、どのようなアプローチが必要だろうか。有力な手法のひとつとして注目したいのが、成熟層向けの異業種交流型研修プログラム『REVIVE』である。

50代の成熟層向け研修プログラムが誕生

「先見の明がある経営者は、50歳前後から上の成熟層が活躍しないと会社は強くならないと感じています。成熟層が生き生きと働き、期待される存在でいられるなら、若手のリテンションにもつながりますし、組織の雰囲気も変わってくるはずです」
そう語るのは一般社団法人ALIVEの代表理事・庄司弥寿彦氏だ。

成熟層=50代とは、どのような存在だろうか。労務行政研究所の調査(2009年)によると、大卒入社者が部長に昇進する年齢は平均47歳。いっぽう厚生労働省の『退職金、年金及び定年制事情調査』(2017年)によれば、95%以上の企業が定年を60歳と定めている。つまり、現場のリーダーたる部長としてビジネスを管理・牽引し、と同時に「あと数年お勤めすれば……」とセカンドライフを真剣に考え始める、それが“50代の会社員”ということになるだろう。

とはいえ単純に60歳=ゴールではないのが昨今の労働環境だ。少子化=新卒社員の安定的確保が困難という事情に加え、2013年に高年齢者雇用安定法が改正されたこともあって、約98%の企業が再雇用制度を採用している(『定年制事情調査』)。ただし再雇用後は、基本給が下がり、定期昇給もない企業がほとんどだ。また労務行政研究所の調査(2018年)によると、29.5%の企業が役職定年制度を導入している。やや悲観的に考えるなら「60歳前に役職から外れ、さらに定年を迎えても、以前より待遇・処遇の劣る環境で働き続ける」のが、50代の未来ということになる。

現役のビジネスリーダーである50代に、いかにして長い期間能力を発揮してもらうか。それは今後、企業にとって真摯に取り組むべき課題となっていくはずだ。そんな中、社団法人ALIVEが打ち出した成熟層向け研修プログラムが『REVIVE』である。
『REVIVE』のベースとなっているのは、次世代リーダー向けの異業種交流型研修プログラム『ALIVE』。複数の企業から集まった30〜35歳の人たちがチームを作り、各種の社会的課題を解決するために力を合わせる、という取組みだ。これまで『ALIVE』では、「補助犬の同伴拒否ゼロを実現するには」、「地域共生型映画館を継続させるための新規事業」、「ボランティアが子どもにプレゼントを届ける『チャリティーサンタ活動』でサンタの数を増やす」……といったテーマと向き合い、フィールドワークや、課題解決へ向けての具体策立案とプレゼンテーションを実施してきた。その活動の過程で得た“気づき”を振り返り、リーダーシップを開発していくことが『ALIVE』の狙いとなっている(活動期間は1期につき約3か月)。

この『ALIVE』に、成熟層だけで構成されたチームで参加するのが『REVIVE』。成長途上の30〜35歳とは違って思考も仕事の進め方も成熟した50〜55歳が、課題解決へ向けての活動を通じて、自身が持っている強みを見つめ直し、どんな状況でも使える力として再認識する。そんな目的を持つ試みが、『ALIVE』の2019年1〜3月期に初めて実施されたのである。

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