真のグローバル人材を探究する“地球人財創出会議”とは。 人事を中心に幅広い層へと広がり始めた、刺激と気づきの場に迫る

HRプロ編集部取材×注目人事トレンド

2012年に第1回がスタートして以来、毎回グローバル人材を取り巻くさまざまな課題をテーマに開催される地球人財創出会議。企業のリーダーや、起業家、コンサルタント、教育者など各分野の第一人者をゲストスピーカーとして招き、参加者同士が互いに考え、学び合う場として好評を得ている。そこで今回、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会・専務理事の斎藤真氏に登場いただき、同会議が始まった経緯や目的、特徴、これまでの開催テーマや参加者の声などを紹介していただいた。同会議のファシリテーター2名からのコメントと併せてご覧いただきたい。


ファシリテーターに聞く、「地球人財創出会議」の魅力とは

◆株式会社CORESCO代表取締役 古森剛氏より

「地球人財創出会議のファシリテーターの一人として、これまで様々な講師の方々、そして参加者の方々との接点を持たせていただきました。実際にご本人が『地球人財レベル』にある講師の方々のお話を紐解く作業は、毎度大変リッチな時間になっています。そして、企業の人事部門の方々だけでなく、教育機関や政府系の方々、学生の方々まで含めた幅広い参加者が織りなす多様性の中で繰り広げられるディスカッションは、他の場では得られない、価値ある経験でしょう。ファシリテーターとして場づくりに貢献しつつ、私自身も大いに学ばせて頂いています」


◆株式会社カレイディスト代表取締役 塚原月子氏より

「地球人財創出会議は、研修ではない“議論の場”に拘っているところに特徴があります。そのため、参加者とゲストスピーカーとファシリテーターの組み合わせ・ケミストリーで場が変わります。それでも、『地球人財』『創出』の軸をブレさせないことで、質を保ち、進化し続ける場であることができているのだと思います」

“地球人財創出会議”にかける思い 同志が議論し合い、刺激や気づきを与え合う場に。

――地球人財創出会議が始まった経緯や背景についてお聞かせください。

斎藤 地球人財創出会議は、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(以下、IIBC)が開催していた大規模なイベント「グローバル人材育成フォーラム」の参加者から、より深い、突っ込んだ議論をしたいという要望があり、それを受けて企画、発足しました。グローバル人材開発と一言でいっても、求める人材像は各社各様であり、事業フェーズや展開する国・地域、担う役割によって変わってきます。現場で苦労するグローバル人材の育成担当者の方たちのために、同じ問題意識を持つ人たちと忌憚のない意見交換をできる場を提供したいと考えたのです。企画の際は、IMD北東アジア代表の高津尚志様にも加わっていただき、地球人財創出会議というネーミングから考え出しました。その際、グローバル人材という言葉がバズワードのように拡散しており、思考停止に陥っているのでは、との指摘を受けたのです。そこで、地球で活躍できる人財、またGlobalの語源であるGlobe(球)をイメージできる言葉ということで、「地球人財」と名付け、さらに単なるセミナーではなく、議論し合い、気づきを得たり、刺激し合えたりする場を作りたいという思いから「創出会議」としたわけです。
高津様には第1回から14回までファシリテーターを、さらに15回~30回までは、(株)CORESCO代表取締役の古森剛様と共にダブルファシリテーターを務めていただき、地球人財創出会議の基盤を作っていただきました。2018年度は、引き続きファシリテーターは古森様に、さらには(株)カレイディストの塚原月子様にも加わっていただき、新しいフェーズに入ったと感じております。お二人はともに、発足のきっかけとなった「より深い、突っ込んだ議論」ができるようなファシリテーションの探究や、お二人ならではの知見や解釈を加えてインタラクティブ・セッションをより充実させるという工夫に加えて、年間を通じた企画全般やテーマ設定、登壇者の選定など、コアな部分においても、事務局と共にお考えいただいています。また、2017年度からは、HR関係者だけでなく、実際にグローバルリーダーを目指す方々にも参加していただきたいと考え、開始時間を後ろ倒しにするなど、しつらえの部分でも工夫を重ねています。
――地球人財創出会議は、どのような方を対象に開催されているのでしょうか?

斎藤 当初は、組織でグローバルリーダーやグローバル人材を育成する方を対象に、育成のヒントとなるような情報を提供して、どうすれば地球人財を育てることができるのか、あるいはなぜ地球人財が育成できないのかなどについて議論していました。参加者は、主に人事や教育を担当されている方で、かつある程度の決定権をお持ちの方(課長〜執行役員レベル)です。他には、人事系のコンサルタントや研修会社、大学関係者なども参加されています。昨年度から開催時間を後ろ倒しにしたこともあり、営業やシステム、財務、R&Dなど、より幅広い層の方にもご参加いただけるようになりました。それだけ、グローバル化が一部の限られた人たちだけでなく、働く多くの人にとっての課題になってきているということでしょう。また、IIBCが支援している産官学の協働プロジェクト「トビタテ!留学Japan」から、トビタテ生など海外志向の強い意欲ある学生を招待しており、参加者のダイバーシティがより高次なものになってきています。学生もよく勉強されていて、社会人だけでは決して出てこないような意外性のある発言や視点がとても新鮮で、参加者の気づきや学びに貢献してくれていると感じています。これからも、さまざまな境界を越えて活躍したいと考える人たちにとって、役立つ情報やより良い気づきなどを提供していきたいと思っています。

――他のセミナーとの違いや特徴などをお聞かせください。

斎藤 一番の特長はインタラクティブ・セッションです。ゲストの講演はあくまでも問題提起と位置付けて、そこから参加者がどんな気づきを得たのか、そして何を考えたのか、それらをインタラクティブ・セッションで共有していただき、それを聞いた別の参加者が新たな気づきを得るなど、さらに思考が拡がることを期待してセッションを作っています。地球人財創出会議は、答えをもらう場ではありません。互いに刺激し合って思考を深める場であり、気づきを得る場であり、同志とつながる場なのです。また、ファシリテーターの方も単なるQ&Aセッションで終わらせないよう、ピアディスカッションを入れたり、追加情報を提供したり、さまざまな工夫をして、腹落ち感のある内容になるように心がけていただいています。さらにゲストスピーカーやファシリテーターも実際にグローバルに活躍されている方ですので、地球を舞台に活躍されているリーダーたちのあり方を肌で感じることができます。彼らが発するメッセージだけではなく、実際に時間と場所を共有することで人としての佇まいに接することができるのも貴重な経験となるでしょう。また、一般財団法人が主催しているため、研修プログラムやツールなどの商品紹介がなく、ニュートラルな立ち位置で開催されることも特長と言えます。

この後、グローバル人材に必要な6つのスキルと、それに対する地球人財創出会議のアプローチ、また、参加者の声などをお聞きしています。続きは、記事をダウンロードしてご覧ください。


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著者プロフィール

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会 専務理事 斎藤 真

慶應義塾大学経済学部卒、Columbia University MBA。三菱商事(株)にて、主に北米におけるM&Aを含む投資事業に従事。エネルギー、発電事業会社のDiamond Generating Corp.を創設、初代CEO。後、三菱商事(株)理事 兼 メキシコ三菱社長。米国22年、メキシコ6年、イギリスに1年在住。大リーグ(MLB)や全米フットボールリーグ(NFL)などのスポーツイベントのマーケティングも手掛ける。2011年より現職。
■地球人財創出会議

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