インタビューを終えて

インドネシアで巨大なプロジェクトを動かすには、日本では想像できない難しさがある。特に、MRTプロジェクトのような国が関係する仕事はなおさらだ。しかしその環境下でも、中村所長は匙を投げず、責任感を持って仕事を遂行することに燃えていた。このプロジェクトに関わっていらっしゃる日本人の方々はもちろん、幹部として起用される方々の責任感は、かなり鍛え上げられているのだろうと思う。中村所長の夢である、コア人材が、ここインドネシアで育ち、アジア中の工事現場で活躍する未来が楽しみだ。

2019年、インドネシアではいよいよ大統領選挙がある。ジョコウィ大統領としては、何としてもフラッグシップであるMRTプロジェクトを完遂させて、ジャカルタの発展に勢いをつけたいところであろう。来年からジャカルタの街がどう変わっていくのか、いまから楽しみである。
取材協力:中村直人(なかむら なおひと)さん

1987年大阪大学工学部卒業後、大林組入社。約30年間の在籍中、宮ケ瀬ダム等の国内現場経験を経て、北米に約20年間(大学院留学含む)駐在。その後、国内現場、海外管理部門を経て、2016年11月からインドンネシアに赴任。土木学会から国際活動奨励賞を2011年に受賞。

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