インタビューを終えて

久しぶりにFirmanを思い出したので、会おうと思い連絡をとってみたら、なんと彼は、日本で早稲田大学に通っていた。2014年に私と別れた後、彼はインドネシア政府機関に入り、日本に関するリサーチを担当していたという。その一環で早稲田に留学をしているらしい。私は帰国した足で、彼と都内のインドネシア料理店で久しぶりの再会を果たすと、しばし2人で思い出話に花を咲かせた。当時苦労したことも、今となっては笑い話だ。

今や彼は、インドネシアにおいて日本研究の専門家で、ヒヤリングやインタビューなど様々な調査を行っている模様。そこでやはり、はっきりとしたのは、日本人とインドネシアとでは仕事の仕方がずいぶん違う、ということだ。日本人は、仕事が細かく、完璧主義。そしてマルチタスクの指示をすることが多いという。インドネシア人の彼はその価値観の上に立つ私の指示を受け入れることができず、相当に苦労した様子。そんな彼に、当時の私の印象を聞いてみた。

Firman いやー、稲垣さんは典型的な日本人のイメージでした。いつもシリアスで厳しくて。率直に言ってインドネシアの文化はあまり理解できていなかったと思います。

稲垣 …。

うすうす分かってはいたことだが、改めてインドネシアに来たばかりの頃の自分の未熟さを直視すると、恥ずかしくなる。人生修行が必要。おごり高ぶらず、今後も常に自分を客観視していきたいものだ。

Firmanの夢は、インドネシアと日本間の移動/移住を促進する研究分野の第一人者になるということ。ぜひ両国の為に頑張ってほしい。私も負けていられない。またお互い成長して再会することを誓いあった。
第5話:インドネシアの就労観と日系企業に対するイメージ
取材協力
小林千絵(こばやし ちえ)さん:奈良県生駒市出身、国立神戸大学教育学部卒業。2003年JACインドネシアに入社。2016年Managing Directorに就任し、JACインドネシアグループ3社をまとめている。モットーは「POSITIVE」「PASSION」「FLEXIBLE」

長濱りょう(ながはま りょう)さん:兵庫県神戸市出身・法学博士(専門課程・日本)。ジャカルタ国民大学(UNAS)法学部卒業。JJC(日本商工会議所ジャカルタ支部)経営労務相談専門家・JETRO労務専門家。ジャカルタ近郊や地方都市にて講演実績多数あり

JAC実績
2002年7月・インドネシアに設立
2002年からのインドネシアにおける紹介実績・はおよそ9000件の成約。
現在、リクルートメントコンサルタント70名、ほか許認可・業務委託部門のコンサルタント50名。候補者データベース10万人。年間売上、約15億円。社員数130名。世界ランキング9位のリクルートメント会社。

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