ケース(1)を考える_難易度の高いことをさせる場合
部下のことを多角的に考える
依頼内容の難易度が高かったデータに限定して分析したところ、2つのルートが現れました。1つは、半ば脅しのようなものです(このルートは図示していません)。その行動を取らなければ仕事上不利になることをちらつかせ、仕方なく受け入れさせる方法です。確かに動かすことはできますが、望ましい方法とはいえません。そこで、図表1-3に示すもう1つのルートです。富士ゼロックス総合教育研究所では、1994年より人材開発問題の時宜を得たテーマを選択して調査・研究を行い、『人材開発白書』として発刊しています。
2011年から4年間にわたり、「なぜ戦略は実行されないのか」という問題意識のもと、ミドルマネジャーの役割に焦点を当て、6種類の定量・定性調査を実施しました。分析結果は、各年の『人材開発白書』で報告され、また『戦略の実行とミドルのマネジメント』(同文舘出版)にまとめられています。
本コラムは、これらにもとづいて書かれています。なお、『人材開発白書』のバックナンバーは、弊社のホームページ(http://www.fxli.co.jp/)よりダウンロードできます。