会計事務所の8割超が業務プロセスで生成AIを導入済み。導入事務所の約3分の2で「収入増加」「残業削減」の成果、採用基準の転換も鮮明に
公認会計士・税理士をはじめとする会計税務人材の転職サポートを行う株式会社レックスアドバイザーズ(本社:東京都千代田区、代表取締役:岡村康男)は、会計事務所に従事する743名を対象に「会計事務所の生成AI活用に関する実態調査」を実施しました。本調査により、多くの会計事務所で生成AIの業務利用が浸透しており、業務効率化や付加価値の向上にとどまらず、収益や採用戦略にまで大きな影響を及ぼしている実態が明らかになりました。
■調査結果の主なトピックス
1. AIの業務利用率8割超。有料ツールは「ChatGPT」がトップ
業務プロセスの「大部分」または「一部」でAIを導入している会計事務所は合計81%で、多くの会計事務所で生成AIツールが利用されていることが判明。
活用目的は「リサーチ・資料作成」(55%)が最も多く、続いて「文字起こし・議事録作成」(49%)、「データ入力・仕訳」(42%)という結果になりました。
どんな有料AIツールを利用しているかという質問に対しては、「ChatGPT」が64%で最多。次いで「Gemini」(41%)、「Copilot」(36%)という順になりました。
2. 9割以上の会計事務所で顧客提案やコミュニケーションが活発化
AIに関するサービス提供についての質問では、有償でのAI関連サービス提供を行う会計事務所は40%、サービスの一環として提案等を行っている会計事務所は55%という結果になりました。
AI活用がもたらす顧客対応の変化については、全体の90%以上で「AIに関する提案」や「顧客とのコミュニケーション」の増加が報告され、会計事務所の提供価値向上に繋がっていることがわかりました。
3. リスク管理と社内教育の徹底:8割超が運用ルールを策定
AI運用にあたり、8割以上の会計事務所がポリシーやルールを導入していることが判明。
具体的な対策として、「リスク研修の実施(43%)」や「マニュアル整備(36%)」、「利用ツールの制限」(33%)などを講じていることがわかりました。
また、70%以上の会計事務所が社内外の講師による教育研修を実施していることも明らかになりました。
4. AI活用の会計事務所、67%で「収入アップ」や「残業削減」の好効果を実感
AIを活用することで収入や残業にどのような影響が出ているか質問したところ、ポジティブな変化を実感している会計事務所が多いことが判明。
具体的には、「残業が減った(31%)」「収入が増えて残業が減った(23%)」「収入が増えた(13%)」と、全体の約3分の2で良い影響が出ていることがわかりました。
業務の自動化が会計事務所経営の生産性改善に直接寄与している実態が明らかになりました。
5. 人員採用への影響:半数が採用数を縮小、30%は採用要件の見直しを進行
AIの活用によって、会計事務所の採用にどのような変化が出ているのか質問したところ、「採用を減らしている」(26%)、「スタッフの採用を減らしている」(26%)、「人材要件が変化した」(22%)が上位を占めました。
約半数の会計事務所が採用枠の縮小傾向を示す一方、30%の会計事務所では「採用人数は維持しつつ、求めるスキルや要件を変更した」と回答。単純作業の代替が進む中、人材に求められる役割がシフトしつつあることがわかります。
※なお、調査結果の全文は株式会社レックスアドバイザーズの調査レポートページにございます。
調査結果のまとめと今後の見通し
本調査結果から、会計業界における生成AIは、すでに日々の業務になくてはならない存在になりつつあることがわかります。AIで決まった作業を自動化したことで、残業カットや売り上げアップといった目に見える効果を出す会計事務所が増えました。同時に、AIの活用を前提として、採用枠をしぼったり求めるスキルを変えたりと、組織づくりを一から見直す動きも急速に進んでいます。
今後は、入力や下調べなどの作業スキルよりも、AIの回答を正しくチェックして応用する力や、お客様としっかり信頼関係を築けるコンサルティング力が、より一層求められるようになりそうです。
【調査概要】
調査タイトル:会計事務所の生成AI活用に関する実態調査
調査対象:PRISMA社のリサーチパネルより、現在会計事務所で働いている方
調査地域:全国
有効回答数:743サンプル
調査期間:2026年9月3日~9月7日
調査方法:アンケートリサーチ
実施機関:株式会社PRIZMA

Q.事務所におけるAI活用状況について教えてください(N=743)