安全性と生産性を両立させる「リモート選考」の成功に必要なこと

この度は安全性と生産性を両立させるリモート選考というテーマについて触れようと思います。

この背景はまさにお気づきのとおり、新型コロナの感染が広がるとともに、不特定多数の人々が対面型で集まることによるリスクを抑えながら採用活動を進める必要性が急激に高まったからで、弊社においては特に先週からお客様によるご相談が急増したことにあります。ご相談の多くは「リモートで行う」ツールの紹介依頼です。

もちろんツールの機能をご説明申し上げるものの、是非、その前に
「何を実現したら採用選考に意味があるのか」を以下2段階で提案するようにしています。
こちらではその内容をご紹介したいと思います。


第1段階 - セミナー

よくある考え方は対面型で執り行っているものを単純にウェビナーに置き換えればよいという考え方ですが、単なるトラブル回避目的だけならともかく、せっかく実施するのなら、目的別に成果を狙う前提でのリモートならではのアレンジが必要です。

(1)ケース: 理解や知識の底上げを目的としたセミナーで、複数回の開催工数とそれに伴う公共交通機関利用を低減したい。

●打ち手: セミナー内容を録画、編集しムービーツール化する。

●良い点: 画質・投影内容が鮮明、内容の平準化、運用工数の劇的削減。

●悪い点: 事前プロセス(撮影、編集)が必要、一方通行のコンテンツ、即時性はない。

(2)ケース: 定型的なセミナー内容ではあるものの、より動機付けや意欲を鼓舞する目的をはらんでおり、疑問や不安を打ち消す機能も持たせたい

●打ち手: YouTube Live等のブロードキャスティングプラットフォームの利用。

●良い点: 即時性、擬似的に対面型の感覚に近い、一定の双方向性のあるコンテンツを設けられる。

●悪い点: 場所・機材の設定が必要、スライド等の美しさ・安定性は落ちる。

(3)主体的参加により深い体験をさせたり、そのプロセスを評価したい等、セミナーと言えども共同作業・ワークショップ形態で進行したい

●打ち手: Zoomのブレイクアウトルーム活用で全体周知も、個別小グループ作業も円滑運営。

●良い点: 慣れれば簡単、シンプル、安価で行える。

●悪い点: 採用担当以外に機能設定・切り替えを担う担当をおかないとスムーズに流れない。大人数(目安: 30名以上)は安定的に運営するハードルが極めて高くなる。

いずれのケースも人事の方のみでは安定運用が難しいため、制作・ブロードキャスティング・実施サポート等、弊社でもお手伝いしております。


第2段階 - 面接

いみじくもコロナ感染が進む前から少しずつ「ビデオ面接」の有効性は世界中で認知が進んだのが2019年でした。

多くの方は対面型の面接をskypeやLINE等のテレビ電話型のツールに置き換えることを想像されていますが、実はもう少し押さえておくべき点が2つあります。


(1) 録画型とライブ型を組み合わせることが秘訣

テクノロジーが向上し、従来対面型で行っていた面接をリモートで行うのは多くの方が思いつくことですが、せっかくテクノロジーを活用するなら物理的移動がなくなる利点だけを享受するのはもったいないです。

弊社がご提供するフィンランド発祥のビデオ面接プラットフォームであるRecRightには、大きく分けて録画型面接とライブ型面接の2つが完備されています。

(a) 録画型面接

文字通り面接設問に対する回答を録画して提出する形式。従来は対面型で日時を個別に調整し執り行っていたものを録画型に組み替えることにより、

●日時調整の工数削減
●柔軟な面接受検スケジュール提供
●低評価者へかける時間削減
●複数評価者による評価度向上
等が実現します。

(b) ライブ型面接

実施日時をすり合わせるという意味では対面型と同じ、リアルタイムで会話をするという意味ではskypeやLINE電話と同じですが、大きく3つの利点があります。

●回線負荷が圧倒的に軽い: RecRightは世界のネットワーク環境が不安定なエリアにおいても安定的な稼働が検査確認されています。

●skype等は面接内容を保存する場合、別途ローカル等ストレージが必要ですがRecRightは全てクラウドに保管されるためストレージ負荷がゼロです

●録画した面接内容は実施後に別の面接官・評価者にシェアし、面接参加有無に関わらず評価をつけることが可能です


(2) 選考プロセス全体の精度向上を狙う

既にお気づきのとおり、ビデオ面接は単なる距離対策としてのリモート実施だけではなく、採用精度を上げるプロセス再構築への活用可能性が多大にあります。

例1: 書類選考プロセスの精度向上
エントリーシートや履歴書、職務経歴書と共に録画型面接設問に答えてもらい、書類ではなかなか判別がつかない人柄、コミュニケーションスキル、カルチャーフィット等を加味し絞り込みを行う。

例2: 面接ステップの組み替え
二次選考である対面型面接の前に、録画型ビデオ面接をステップ追加。面接における評価が低く不合格となっていた応募者層へかける面接時間を録画型ビデオ面接で短時間判断することにより削減するとともに、合格し次ステップに上がる方の評価精度を更に向上させる。



リモート選考だから一部の機能を諦めるのではなく、リモート選考だからこそできるアレンジを利用し、自社の採用競争力を高めるきっかけにしてみてはいかがでしょうか?

エナジャイズでそのお手伝いをすぐにさせていただきます。