総合転職エージェントのワークポートは2019年5月、「新卒に戻れたら就きたい職業」についてのアンケート結果を発表した。対象は同社のサービスを利用する263人(うち転職経験者は68%)、調査期間は2019年4月3日~4月10日。回答者のコメントから、転職希望者たちがどのようなキャリアプランを思い描いているのかが見えてきた。
「新卒に戻れたら違う職業に就きたい」人は8割、転職を見据えて専門性の高い仕事を希望

新卒に戻れたら「転職に有利な職業」で経験を積みたい

まず「新卒に戻れたら、当時とは違う職業に就きたいか」と尋ねたところ、84%にのぼる221名が「違う職業に就きたい」と回答した。その221名に「新卒で就きたかった職業」を聞くと、最多が「クリエイター」(18.6%)、次いで「システムエンジニア(SE・PG)」(17.6%)、「管理(経理・財務・人事・広報)」(10%)となった。
「新卒に戻れたら違う職業に就きたい」人は8割、転職を見据えて専門性の高い仕事を希望
以下、回答者から寄せられたフリーコメントを抜粋し、紹介する。

クリエイター希望
「それ相応の年収を稼げて、転職でその技術が評価されるため」(40代・女性・管理)
システムエンジニア希望
「専門職は転職に有利だから」(40代・男性・営業)
管理希望
「多くの企業に存在するので転職がしやすいから」(40代・女性・企画マーケティング)

回答者のコメントを分析すると、多くの人が「転職に有利な専門性の高い職業に就いて、手に職をつけたい」と考えていることが伺える。近年では、新卒者でも転職を前提にして企業を選ぶ傾向があり、「ひとつの企業で働き続けることが当たり前」という従来の考え方が確実に変わってきていることを感じさせる結果となった。

「新卒と同じ職業に就きたい」人は、その理由がふたつに分かれる

上記の質問で「新卒当時と同じ職業に就きたい」と答えた人は16%だった。コメントは以下の通り。

当時と同じ職種に従事している人
・「自分に合っていると思うから」(40代・男性・システムエンジニア)
・「自分自身の得意や好きを仕事にできる楽しさがある」(20代・女性・クリエイター)

当時とは違う職種に従事している人
・「今になって思えば、最初の会社が1番しっかりしていた」(30代・男性/当時:交通・運輸→現在:医療・福祉)
・「会社選びに失敗したため。キャリアプランがうまくいかなかったから」(40代・男性/当時:システムエンジニア→現在:営業)

このように、「その職種が自分に向いている」という人と、キャリアチェンジした結果「前職のほうがよかった」と後悔している人に大きく分かれた。なお、「同じ職業に就きたい」と回答した人のうち60%は、現在も新卒当時と同じ職業に従事している。

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