株式会社パソナグループの研究機関は2018年9月、2020年3月に卒業予定の大学生・大学院生を対象に「就職活動のあり方に関する学生意識調査」を実施、結果を公表した。(回答者数:622名)
「就活ルール」廃止への20卒学生の意識調査 わずかに「賛成」が上回る

■同調査ではまず、「就活ルール廃止に対する意見」を尋ねると、結果は以下の通り。

・賛成(廃止すべき)…49.4%
・反対(廃止すべきでない)…39.7%
・分からない…10.9%

49.4%の学生が「賛成」と回答する一方で、「反対」との回答も39.7%あり、賛否が大きく分かれる結果となった。

▼就活ルールを「廃止すべき」と答えた302名の学生に、その「理由」を尋ねると、結果は以下の通り。(複数回答可)

・自分のペースで企業選びができるから…224名
・早期に内定を獲得できるから…116名
・その他…38名

「その他」と回答した38名のうち14名は、自由記述で「ルールがすでに形骸化している」ことに言及した。また、「現行ルールは海外留学経験者などが就職活動を行いにくい」、「新卒一括採用という仕組みが、雇用の流動性が高まった現代にそぐわない」といった記述が見られた。

▼就活ルールを「廃止すべきでない」と答えた240名の学生に、その「理由」を尋ねると、結果は以下の通り。(複数回答可)

・学生生活全体のスケジュールが立てにくくなるから…206名
・就職活動が長引くから…62名
・その他…34名

寄せられた自由記述では、「早期に就職活動を始めた学生が有利になり、勉強や部活動に真面目に打ち込む学生が不利になる」、「1年生など、まだ視野も狭く経験も浅い状態で将来を決めなければいけない状況になる」、「本来大学は学ぶための場であり、就職活動のためだけの場ではない」といった意見が見られた。

■次に、「就職活動のスケジュールを学生が自由に決められるとしたら、いつから開始するのが理想か」と尋ねると、結果は以下の通り。

・2年生以前…8.8%

・3年生の4月(新年度)…13.3%
・3年生の8月(夏休み)…22.3%
・3年生の12月(冬休み)…17.0%
・3年生の2月(春休み)…13.5%

・4年生の4月(新年度)…13.3%
・4年生の8月(夏休み)…3.1%
・4年生の12月(冬休み)…0.5%
・4年生の2月(春休み)…0.5%

・卒業後…6.9%

「3年生の8月」の22.3%で最多。次いで「3年生の12月」の17.0%だった。4年生になる前に開始したい学生は、全体の75.1%に上った。

■最後に、「就職活動のスケジュールを学生が自由に決められるとしたら、就職活動を開始するまでの期間に何をしたいか」と尋ねると、結果は以下の通り。

・学業…457名
・インターンシップ…386名
・スポーツ・趣味(部活・サークルを含む)…371名
・アルバイト…367名
・旅行…349名
・海外留学…268名
・ボランティア活動…185名
・その他…19名

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