株式会社ディスコは、2019年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象に、7月1日時点での就職活動状況に関する調査を行った。(回答数:1,147人)
7月1日時点の内定率は81.1%~浮かび上がる「厳選就活」のトレンド~

7月1日現在の学生モニターの内定率は81.1%。2年連続で8割を超える高水準となったが、前年実績(83.2%)には届かなかった。

一方で、内定を得ていない学生は18.9%と昨年の同調査と比較しても2.1ポイント上回り、内定を得られている学生と得られている学生の格差が広がっていると見られる。

調査時点で就職先を決定して、就職活動を終了した者の割合は、63.4%。複数内定を保留しているなど未決定である者(4.8%)を合わせると、終了者は、68.2%。

内定率は前年同期を下回ったが、内定取得者の終了ペースが早まったことで、終了者の割合は増えた格好だ。

なお、7月1日時点での活動継続者は、「内定あり」(12.9%)、「内定なし」(18.9%)を合わせて、31.8%。

未内定学生に内定獲得の見通しを尋ねると、最も多い回答は「選考中の企業はあるが、内定をもらえるかわからない」が、42.4%。

「選考中の企業はなく、まったく見通しが立っていない」、つまり持ち駒企業がなくなった状況の学生が、20.3%。

これら両者を合わせると、62.7%となり、未内定者の6割強が、先の見えない状況にあると言える。

一方、「就職以外の道(進学、留年など)を考えている」という回答が24.0%に上り、4人に1人が就職の見送りを視野に入れていると回答した。

こうした状況について、ディスコは、「大手志向の強まりやエントリー社数の減少などが影響していると見られる。つまり、中小企業を受けていない、最初から業界を絞っている、現状に満足していないといった『厳選就活』とも言えるトレンドが浮かび上がってくる」と述べている。

【過去10年の「7月1日時点の内定率」の推移】
・09年卒……82.6%
・10年卒……69.6%
・11年卒……68.7%
・12年卒……65.2%
・13年卒……70.8%
・14年卒……76.0%
・15年卒……79.3%
・16年卒……50.6%
・17年卒……79.8%
・18年卒……83.2%
(・19年卒……81.1%)

※参考【過去10年の「10月1日時点の内定率」の推移】
・09年卒……88.9%
・10年卒……77.0%
・11年卒……76.9%
・12年卒……80.1%
・13年卒……81.0%
・14年卒……86.2%
・15年卒……87.6%
・16年卒……87.0%
・17年卒……91.2%
・18年卒……92.7%

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