主な調査結果

●無意識の偏見に対する理解や認識を深めるアクションを自社が「取っている」と回答したのは36%。「取っていない」は45%。
●具体的なアクションの内容は、「管理職に対する研修・ワークショップ実施」が69%。次いで「組織全体での研修・ワークショップ実施」(40%)。

【「無意識の偏見」(アンコンシャス・バイアス)とは】

「無意識の偏見」とは、「シニアはパソコンが苦手」「男性はリード役、女性はサポート役」「小さな子供を持つ女性に出張は無理」など、年齢や性別、子供の有無などによる思い込みでその人の働き方を決めつけることを意味しています。男性の上司が重要な仕事を「よかれと思って」女性社員ではなく、あえて男性社員に任せ、女性にとっては「やりたかったのに任されなかった」とやる気を削がれたり、重要な経験の機会を奪われる事案が多く見受けられます。会社での活躍の機会がないととらえた女性は、最悪の場合上司に心情を話すことができないまま転職してしまうなど、「無意識の偏見」による配慮がかえって事態を悪化させてしまうことも多くあります。

調査の結果についてサイコム・ブレインズで女性管理職やその上司に対する研修を統括しているサイコム・ブレインズ専務・太田由紀は、「調査の結果から、日本において無意識の偏見についての認知が高まっている事がわかりました。無意識の偏見を取り除くためのアクションは、まずは組織風土づくりの旗振り役を担う管理職に対して研修やワークショップを行う事が必要です。本調査でも約7割のアクションが管理職に対する研修・ワークショップという内容でした。組織文化を改革し、ダイバーシティを更に前進する為に、今後は管理職だけでなく組織全体で無意識の偏見に緩和に取り組むことが求められます。」とコメントしています。
ダイバーシティ推進の鍵を握る「無意識の偏見」を払拭する取り組み、日本での現状は?