ICTが注目される理由とは?基礎知識やメリット、活用事例などをわかりやすく解説します!

近頃、インターネットやニュースなどで見聞きする機会が増えた「ICT」という言葉。何となくわかっているつもりでいても、正確かつ具体的に説明できる人は少ないのではないでしょうか。さまざまなものがネットワークに繋がる今、手軽に情報の伝達や共有ができるようになりましたが、その中心にあるのが「情報通信技術」=「ICT」なのです。

この記事では、ICTの基本的な意味や、IT・IoTとの違い、メリット、さらに各分野における活用事例などを解説いたします。

ICTとは?

ICTとは、「Information and Communication Technology」の略称で、「情報通信技術」と訳される概念です。具体的には、インターネット、5G、Wi-Fi、クラウドといった情報通信技術だけにとどまらず、それらを利活用した産業やサービスなど全般を指します。ICTという言葉自体は、日本でも以前から徐々に広まりつつありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、ビジネスや教育の現場などさまざまなシーンで一気に活用が拡大。2021年はまさしく「ICT元年」となりました。

ICTの利活用は、国も積極的に推進しています。その中心にあるのが、「Society 5.0」です。2016年、政府は「第5期科学技術基本計画」を策定。「Society 5.0」とは、その中で提唱された新しい社会のあり方を指します。これは仮想空間と現実空間をテクノロジーで繋ぐことにより、人々がより暮らしやすくなる社会のことで、実現するためにはICTをはじめとするさまざまな新技術が欠かせません。

前述したように、コロナ禍でテレワークやオンライン学習が普及するなど、ICT技術により社会は劇的に変化してきましたが、こうした動きこそ「Society 5.0」の実現に向けた大きな一歩なのです。

「IT」「IoT」との違いは?

ICTと混同されやすい言葉に、「IT」や「IoT」がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。以下に、「IT」「IoT」の特徴と、ICTとの違いについて解説します。

◎ICTとITの違い
ITとは、「Information Technology」の略称で、「情報技術」と訳されます。ITとICTは、今日では、ほぼ同義語と捉えられています。しかし、ITはコンピューターのハードウエアやOSなどのソフトウェア、ネットワークといったデジタル機器・技術全般を指す事が多く、ICTは情報通信技術やその方法論、活用方法に焦点を当てた言葉として使われる事が多いようです。

◎ICTとIoTの違い
IoTとは、「Internet of Things」の略称で、「モノのインターネット」と訳されます。具体的にはパソコンやスマートフォンなどのデバイスに限らず、冷蔵庫やテレビ、自動車など、さまざまなモノをインターネットに接続し、データを収集したり、操作したりする技術のことです。IoTはICTに含まれる技術の1つで、AIとともに今後さまざまな分野において利活用が期待されています。

ICT導入によるメリット

ICTを導入することで、企業にもたらされる経営上のメリットは少なくありません。以下に代表的なものをご紹介します。

◎社内のコミュニケーションが向上する
スマートフォンをはじめ、社内専用のチャットツールやクラウドサービスなどを活用することで、従業員同士がリアルタイムにスムーズな情報共有ができます。また、離れた場所にいる相手とも時間や場所にとらわれない円滑なコミュニケーションが取れるようになります。

◎生産性が向上する
コロナ禍でテレワークやWeb会議を導入した結果、移動時間や工数の削減に繋がった企業は少なくないでしょう。その他にも、ICTは業務の自動化や短縮化、ヒューマンエラーの削減などを実現し、従業員の負担を大幅に軽減することができます。

◎働き方の多様化が実現する
ICTの進化によって、従来のように一つのオフィスに従業員が集まって作業をする必要性はますます薄れていくでしょう。一人ひとりが自分の都合やライフスタイルに合わせて、好きな場所や時間を選んで働くことが可能となります。その結果、エンゲージメントの向上や離職率の低下、ワークライフバランスの向上などにも繋げられます。

◎サービスの質が向上する
例えば、顧客が注文や問い合わせをする際、従来は営業時間内でしか対応することができませんでしたが、チャットボットなどを活用すれば、365日24時間かつ迅速に対応することが可能となります。ICTは活用できる分野が幅広いため、今後もこのようにさまざまな業種において、飛躍的にサービスの質が向上していくでしょう。

ICTの活用事例

ICTは現在、社会のさまざまな場所・場面で活用されています。以下に、各分野におけるICTの活用事例をまとめました。ぜひご参考にしてください。

◎企業におけるICTの活用事例
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、多くの企業がテレワークを導入。Web会議システムやグループウェア、勤怠管理ツール、電子契約システム、リモートデスクトップツールなど、さまざまなICTツールが普及しました。またRPAやBIツールなど、業務の自動化や効率化、意思決定スピードの向上に寄与するICTツールも注目を集めています。

◎教育分野におけるICTの活用事例
教育現場では、PCやタブレットを活用した「ICT教育」が広がりを見せ、デジタル教科書、AI教材、e-ラーニングシステムなどのICTツールの利活用も進められています。ICT導入によって、児童・生徒は主体的かつ対話的な学びの実現や、通学荷物の軽減といったベネフィットが得られ、一方の教員側にも授業準備、児童・生徒の情報管理などの業務削減が期待されています。

◎介護分野におけるICTの活用事例
介護現場では、センサーやウェアラブルデバイスなどのIoTを活用した「見守りシステム」の導入が進められており、介護施設の利用者の安全確保やケアはもちろん、一人暮らしの高齢者の安否確認や、リモート介護などにも役立てられています。さらに利用者の状況やサービス内容などの記録、介護保険の手続きなどを補佐する「介護システム」のように、介護従事者の負担を軽減するICTツールも普及してきました。

◎医療分野におけるICTの活用事例
医療現場では、業務効率の向上や情報共有の円滑化のために、カルテや処方箋の電子化を推進。また、通院が難しい患者や医療の過疎地域に暮らす患者への医療提供を実現する「オンライン診療」も注目を集めています。さらに、医療関係者間のコミュニケーションツールや、看護師の動きを把握できる高精度即位技術など「スマートホスピタル」の実現に寄与するICTツールへの関心も高まっています。

◎建設分野におけるICTの活用事例
建設業界では、ドローンを利用した3D測量や点検、3Dスキャナによる施工管理の自動化、3Dプリンタによる建材の製作、映像システムによる業務指示、VRによる訓練、センサーによる安全対策など、ICTの利活用による「建設DX」が推進されています。こうした動きは今後、業務効率の向上のみならず、「キツい・危険・汚い」といった3Kのイメージ払拭にも寄与するでしょう。

◎農業・漁業分野におけるICTの活用事例
農業や漁業の分野では、ICTの活用によって省力化や効率化、品質向上、生産性向上などを目指す「スマート農業」「スマート漁業」の推進が加速。農業では、AIによる収穫時期の予測や病害虫の早期発見、スマートロボットによる自動収穫などが、漁業では、スマートブイによる海洋データの収集、ドローンによる魚群や赤潮の発見などが注目されています。

◎飲食・観光分野におけるICTの活用事例
新型コロナウイルスによって大打撃を受けた飲食・観光業界では、ICTの利活用が急速に進められました。飲食業界では、タブレット等で注文の受付を行う「オーダーエントリーシステム(OES)」や、QRコードをはじめとする「キャッシュレス決済システム」などが、一方の観光業界では、VR・ARによるプロモーションやアプリによる観光案内などが導入されています。

◎物流分野におけるICTの活用事例
新型コロナウイルス感染拡大によって小口配送の需要が高まった物流業界では、業務効率向上のためにICTの利活用による「物流DX」が進められています。具体的な事例としては、スマートフォンで手続きし、非対面で24時間荷物の受取・発送ができる「オープン型宅配ロッカー」や、AIによる配車計画の作成、自動運転のロボットカーによる無人配達、「配送マッチングシステム」などが挙げられます。

◎防災分野におけるICTの活用事例
防災の分野では、災害による被害を最小限に抑えたり、災害時の情報収集を手助けしたりするためのツールとして、ICTの利活用が推進されています。代表的なものとして、河川の水量を逐一チェックできる「河川情報システム」や、自治体による災害時の情報配信を手助けする「Lアラート(災害情報共有システム)」、被災者の情報収集を手助けする「防災Wi-Fi」などが挙げられます。

◎行政分野におけるICTの活用事例
行政の分野では、行政手続きの簡略化や、行政サービスの質向上、地方創生などを目指し、ICTの利活用が進められています。具体例としては、マイナンバーカードを活用した証明書の交付や、行政手続きのオンライン化、RPA導入による業務の削減・効率化、ICT環境の整備による「ふるさとテレワーク」の推進などが挙げられます。

まとめ

・ICT (Information and Communication Technology)とは、情報通信技術や、通信技術の活用方法を指す言葉。

・企業が導入することで、社内のコミュニケーション向上、生産性向上、多様な働き方の実現、サービスの質向上など、さまざまなメリットをもたらす。

・ICTはあらゆる場面で利活用することができ、昨今では教育や介護、医療、建設、農業・漁業、飲食・観光、物流、防災、行政などの分野で普及が進んでいる。

・業務効率の低迷や人材不足、イノベーション不足などの課題を抱えている企業は、ぜひICTの利活用を検討してみよう。

【著者プロフィール】
「ラーニング・イノベーションLABO」編集部
人事領域において人材開発やDX・ITにおけるクリティカルな情報をお届けします。
また、人事担当者の方々が日々抱える人材育成、人材開発における課題を整理し解決していくメディアを目指しています。
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