DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味を解説!人事領域での事例を踏まえ企業で進める方法を説明します。

世の中のさまざまな場面でデジタル化が進み、よく耳にするようになったDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉。デジタル化によって世の中が変わり、それに伴って業務の内容も変わっていくことは、人事の分野にも同じことが言えます。

この記事では、DXが社会にもたらすこと、とりわけ企業の人事部門におけるDX(HRDX)のメリットをまとめ、その導入事例、導入までのステップを解説します。

目次

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

DXとは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略語で、直訳すると、デジタル化(Digital)による変容(Transformation)となります。デジタル技術によって、生活やビジネスがよりよいものへ変容していくことを指します。

つまり、単なるデジタル化といった「業務の変化」にとどまるのではなく、デジタル化の浸透によって、産業構造や、事業戦略の変化を伴う「変革、革新」に近いニュアンスを含みます。DXによって、新しい価値観や新しいビジネスが生まれることで産業構造が変化し、世の中がより価値のあるもの、より便利なものへとなっていきます。

例えば、「SNSが登場しコミュニケーションのスタイルが変化する」、「ECの普及によって、購買場面だけでなく、仕入れから配送までの一連のしくみが変化する」といったデジタル化の影響によって変わる世の中を見てみるとよくわかるでしょう。

人事領域でのDX(HRDX)とメリット

社会全体におけるDXについてまとめてきましたが、ここでは人事領域におけるDX=HRDXについて見ていきます。そもそも人事戦略とは、経営戦略に沿った人材の確保、配置、教育、活性といったものです。

人事におけるさまざまな業務をデジタル化することで、より効率的、効果的に人事戦略に役立てることがHRDXであるといえるでしょう。HRDXの目的には次のような方向性があります。

○業務の効率化によるリソースの適正な配分
人事業務は、月末、年度末、異動時期といった一定の時期に集中する傾向があり、ルーティーン業務をシステム化し負担を軽減することによって、創造性を必要とする業務、生産性の高い業務(コア業務)へとシフトすることができます。

【メリット】
・ルーティーン業務時間の軽減
・働き方改革の推進

○データの有効活用(蓄積、可視化、分析、再施策)による戦略人事の実践
蓄積されたデータを有効活用することで、適切な人材配置に活かしたり、職場環境を改善してエンゲージメントを高めます。

【メリット】
・昇進時、人事異動時の迅速な情報共有
・蓄積した人材傾向を活用した適切な採用、配置
・生産性などの数値を基にした教育
・可視化された評価によるモチベーションアップ、キャリア形成
・エンゲージメント向上による生産性の向上、離職率の低下

人事領域の事例紹介

・日産自動車株式会社 HCM(ヒューマンキャピタルマネジメント)
グローバルなレベルでの、将来的な事業展開を見据えた適材適所の人材管理を課題としていた日産自動車が、HCM(ヒューマンキャピタルマネジメントシステム)を導入したことで、高いレベルで経営戦略に沿った人材の配置を実現しています。

従来、経験と勘によって行われてきた「人材配置」を、経験やスキルなどのデータを基に配置。かつ新しい環境、市場動向にあわせ、従来型の人事考課を本人評価に変更するなど柔軟にシステムを変化させることで、適材適所の人材配置の実現、本人のモチベーションアップにつなげています。

参考:
なぜ日産自動車は人事システムを刷新したのか
日産自動車に学ぶ適材適所の人材管理、IT部門と人事部門を連携させる秘訣とは?

・株式会社リクルートホールディングス エンゲージメントの向上
リクルートホールディングスでは「高度専門人材の確保と定着」を目的として、エンゲージメント向上を図っています。社外から積極的に高度専門人材を採用するとともに、同社の強みであるバリューが希薄にならないように職場環境の整備やバリューの浸透をはかるエンゲージメント強化を実施するために、エンゲージメントサーベイを導入。

現状把握、職場単位のディスカッションの結果を活用して、バリューの浸透のための課題を見つけ、改善しながら実行を継続しています。

参照:
エンゲージメントを向上させる施策5選【取り組み事例を元に解説】
経済産業省 企業の戦略的人事機能の強化に関する調査 137~142ページ

HRDX導入のステップ

HRDXの導入にはさまざまなステップがあります。そのステップを明確にし、それぞれについて解説します。

1.事業戦略、人事戦略の整理、目的の共有
事業戦略や経営課題と人事戦略をすり合わせ、目的を共有します。

2.現在の業務フローを棚卸し
現在の業務を洗い出し、業務フローを可視化。業務課題を浮き彫りにします。

3.DX化する業務の特定
現状把握ができたら、デジタル化する業務や軽減させる業務について優先順位をつけて決めていきます。

4.ツールの比較、選別
業務改善に最適なシステム・ITツールの選別、それを導入するために必要な体制を準備します。

5.導入後の運用、教育
マニュアルの配布や導入研修など、導入したシステム・ITツールの使い方について周知し、そのポテンシャルを最大限に発揮できるように教育を施します。

6.コア業務の見直し
ルーティーン業務が軽減されたことによって生まれた余剰時間を、創造性ある業務、生産性ある業務に再配分します。

7.再評価
導入の目的が達成できているか?業務改善はなされているか?新しい付加価値が想像されているか?といった導入後の評価をし、改善、再構築につなげるサイクルをつくります。

まとめ

◆DXとは、単なる「業務のデジタル化」にとどまらない、「事業の変革」であり、HRDXにおいては、戦略人事を実践する重要な課題である。

◆DX導入によって、業務の効率化だけでなく、コア業務の向上、人材の効率的な採用・配置、適切な評価、教育、キャリア形成がもたらされる。

◆DX導入には、さまざまなステップがある。それを理解し適切に行い、より効果的なDXを推進していこう。

【著者プロフィール】
「ラーニング・イノベーションLABO」編集部
人事領域において人材開発やDX・ITにおけるクリティカルな情報をお届けします。
また、人事担当者の方々が日々抱える人材育成、人材開発における課題を整理し解決していくメディアを目指しています。
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