従業員の定着率を上げる福利厚生・最新サービスの紹介

少子高齢化によって労働人口が減少し続け、転職をよしとする人材流動化の潮流が押し寄せている今、従業員の離職を防ぎ、定着させることは、企業にとっての目下の課題となっています。
そのような中、従業員の定着率向上の一手として多くの企業が取り組んでいる施策が、福利厚生の拡充です。
この記事では、従業員の定着率を上げることで得られるメリットと従業員が離職する原因について解説し、従業員の定着率を上げる福利厚生を紹介します。

目次

従業員の定着率を上げることで得られる3つのメリット

人材不足に悩まされる企業が増えている今、企業が従業員の定着率を向上させることによって得られるメリットは計り知れません。
従業員の定着率を上げることで企業が得られる主なメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

●採用・教育コストを削減できる
従業員を雇う際には、求人媒体の利用料や担当者の人件費などの採用・教育コストがかかります。
離職者が出た場合、それまでにかけた採用・教育コストが無駄になる上、新しく従業員を雇うために更なる採用・教育コストをかけなければいけません。
特に、3年以内に離職する早期離職者が大量に出た際に降りかかるダメージは莫大です。
一方、従業員の定着率を上げれば採用・教育コストを削減できる上、コストをかけた分の採算がとれるようになります。

●優秀な人材を獲得・確保しやすくなる
従業員の定着率が低い企業は「企業側に何らかの問題があるために従業員がすぐ離職してしまうのだろう」と悪いイメージを持たれるため、求職者が集まりにくくなり、優秀な人材を獲得しづらくなります。
一方、従業員の定着率が高い企業は「従業員を大切にしている企業」とよいイメージを持たれるため、求職者が集まりやすくなり、優秀な人材を獲得しやすくなります。
また、従業員満足度の追求によって定着率を上げれば、転職を考える従業員が減り、優秀な人材の離職を防止できます。

●従業員のモチベーションを高く維持できる
離職者が増えると従業員1人あたりの業務負担が増え、従業員のモチベーションが下がります。
従業員のモチベーションが下がると、生産性が下がってしまうだけではなく、更なる離職者が出る可能性が高まります。
一方、従業員の定着率を上げれば従業員1人当たりの業務量を適切に保てるようになるため、従業員のモチベーションを高く維持できます。従業員のモチベーションを高く維持することは、生産性の向上や離職の防止につながります。

従業員が離職する主な原因

従業員の定着率向上に効果的な施策を打つためには、従業員が離職する原因を押さえることが大切です。
従業員が離職する主な原因としては、以下の3つが挙げられます。

●リアリティショック
リアリティショックとは、入社前に描いていた理想と入社後に見えてきた現実のギャップに衝撃を受けることです。若手社員に多い問題と言われていますが、中高年のベテラン社員に起こることもあります。
離職につながるリアリティショックの要因としては、雑務ばかり任されてキャリアを積めなかったり、適切な評価を得られなかったりすることなどが挙げられます。

●心理的安全性の欠如
パワハラをはじめとするハラスメントが横行していたり、職場の雰囲気がピリピリしていて上司や同僚とコミュニケーションをとることが難しかったりするなど、心理的安全性が欠如していると、従業員は強いストレスを感じ、離職を選ぶことがあります。
一方、心理的安全性を高めるために社内行事を企画するなどしても、かえって心理的安全性を損ね、離職の原因になる場合があります。

●労働環境・待遇への不満
職場環境や労働条件など、待遇への不満を募らせて離職する従業員も多くいます。
特に、残業や休日出勤が当たり前だったり、有給休暇が取りづらい上に休日の希望が通らなかったりするなど、ワークライフバランスを保ちにくい企業は敬遠されます。
また、給与が業務内容や業務量に見合わなかったり、手当が手薄だったりするなど、金銭面の待遇が悪い企業も従業員は離れていきます。

従業員の定着率を上げる福利厚生・最新サービス9選

従業員の定着率を上げるためには、従業員が離職する原因を除去できる福利厚生を導入することが効果的です。
ここでは、多くの企業が導入しているオーソドックスなものから最近注目を集めているものまで、従業員の定着率向上に有効な福利厚生・最新サービス9選をご紹介します。

●通勤手当
従業員が通勤する際にかかる電車賃やガソリン代、駐車場代など、通勤にかかる費用を支給する通勤手当は、ほとんどの企業が導入しているポピュラーな福利厚生です。
そのため、通勤手当がない企業はブラック企業の烙印を押されることも少なくありません。

通勤手当で他社と差別化を図りたい場合には、突然の電車の運休など、有事の際の通勤に利用したタクシー代を支給したり、カーシェアリングサービスを提供したりするなどの施策を打つとよいでしょう。

●住宅手当
家賃や住宅ローンの補助、寮や社宅の提供、引っ越し費用の負担など、従業員の住宅にまつわる費用を補助する住宅手当は、従業員に喜ばれる福利厚生の1つです。
企業負担が大きいために住宅手当を出す企業は減少傾向にありますが、従業員の定着につながる福利厚生として今なお多くの企業が導入しており、高い支持を得ています。

住宅手当で他社と差別化を図るための施策としては、冬にかさむ暖房費用を補助するための燃料手当の支給やレンタル家具・家電の提供などが挙げられます。

●ファミリーサポート制度
ワークライフバランスの重要性が叫ばれている今、多くの企業が育児や介護と仕事の両立を目指す従業員を手助けするファミリーサポート制度の拡充に努めています。
主なファミリーサポート制度としては、以下のようなものが挙げられます。

● 法定以上の育児休業・介護休業
● 育児・介護手当の支給
● 保育サービス・介護サービスの利用料補助
● 働き方の多様化(短時間勤務・フレックスタイム・テレワークなど)
● ノー残業デーの設置
● 企業内保育施設の設置
● 男性従業員の育児休暇取得推進
● 出産立会い制度
● 妊活支援制度

●健康管理・増進支援制度
健康管理・増進支援制度は、従業員の定着率向上と従業員の心身を健康な状態に保つことで業績向上を目指す健康経営の両方を実現できる一石二鳥の福利厚生です。
主な健康管理・増進支援制度としては、以下のようなものが挙げられます。

● 健康診断・人間ドックの費用補助
● 健康相談窓口の設置
● カウンセラーの配置
● フィットネスクラブの利用補助
● 自転車通勤手当の支給
● 仮眠室の設置
● マッサージサービスの提供
● 食事補助(朝食の無料提供・昼食代の補助・食事券の配布など)
● 治療と仕事の両立支援(復職支援・休暇の配慮・休憩時間の調整など)

●特別休暇制度
有給休暇をはじめとする法定休暇に加え、福利厚生の一環として特別休暇制度を設けることも、従業員の定着率向上に効果的です。
主な特別休暇制度としては、以下のようなものが挙げられます。

● GW・夏期・冬期特別休暇
● リフレッシュ休暇制度
● 傷病休暇制度
● 災害休暇
● 慶弔休暇制度
● ボランティア休暇
● 教育訓練休暇
● アニバーサリー休暇
● 裁判員休暇

●余暇支援制度
従業員の余暇を充実させる余暇支援制度も、従業員の定着率向上に寄与する福利厚生の1つです。特に、従業員同士の交流を深める余暇支援制度は、心理的安全性向上の一助が期待できます。
主な余暇支援制度としては、以下のようなものが挙げられます。

● 宿泊・旅行費補助制度
● エンタメ補助制度(映画館・美術館・動物園・スポーツ観戦など)
● 保養施設の提供
● 帰省支援制度
● 飲み会補助
● 部活制度
● レクリエーション補助制度

●自己啓発支援制度
従業員のキャリアアップを支援する自己啓発支援制度は、リアリティショックによる離職の防止に有効な福利厚生です。自己啓発支援制度を導入すれば、個々の従業員の成長のみならず、企業の発展も期待できます。
主な自己啓発支援制度としては、以下のようなものが挙げられます。

● 自己啓発プログラムの提供
● セミナー・研修の参加費補助
● 資格取得手当の支給
● 図書購入費補助
● 海外研修制度

●テレワーク支援制度
テレワーク支援制度は、育児や介護、病気や障害など、さまざまな事情からオフィスで働くことが難しい従業員や、自由な働き方を求める従業員をつなぎとめる上で有効な福利厚生です。
主なテレワーク支援制度としては、以下のようなものが挙げられます。

● 在宅勤務手当の支給(光熱費・備品購入費・環境整備費などの補助)
● 配食サービスの利用補助
● オンラインランチ会・飲み会手当の支給
● オンライン学習サービスの提供
● サテライトオフィス・シェアオフィスの提供
● コワーキングスペース手当の支給
● ワーケーション手当の支給

●ピアボーナス制度
ピアボーナス制度は、従業員同士が報酬を贈り合える福利厚生システムです。心理的安全性の向上に加え、リアリティショックを緩和する評価制度としての役割も期待できることから、多くの企業に注目されています。
ピアボーナス制度を導入する際には、ピアボーナスを多く受け取った従業員を表彰する社内表彰制度や、ピアボーナスの報酬としてサービスや休暇などと交換できるポイントを発行する社内ポイント制度など、ピアボーナス制度を盛り上げる施策を組み合わせることをおすすめします。

まとめ

◆従業員の定着率を上げれば、採用・教育コストの削減や優秀な人材の獲得・確保の易化、従業員のモチベーション維持など、企業の更なる成長に欠かせないメリットを享受できる。

◆従業員の定着率を上げたい企業は、自社の従業員の離職原因を洗い出し、今回紹介した9つの福利厚生・最新サービスを参考に、離職原因の除去に寄与する福利厚生の導入を検討してみよう。

【著者プロフィール】
「ラーニング・イノベーションLABO」編集部
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また、人事担当者の方々が日々抱える人材育成、人材開発における課題を整理し解決していくメディアを目指しています。
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