SaaSサービスの導入プロセスにおいて注意したいポイントとは?

コスト削減や業務効率化、生産性向上やDX推進のため、SaaSサービスを導入しようと考えている企業は多いでしょう。
しかし、SaaSサービスを導入しても、かえってコストがかさんでしまったり、思わぬトラブルが発生して業務を停止せざるを得なくなってしまったりする場合があります。

このような事態に陥ることを防ぎ、SaaSサービスのメリットを最大限享受するためには、SaaSサービスの導入プロセスにおける注意点を押さえておくことが大切です。

この記事では、SaaSサービスを導入するまでのステップを紹介したうえで、SaaSサービス導入時に注意したいポイントについて解説します。

SaaSサービスを導入するまでのステップ

SaaSを導入する際には、以下の7つのステップを踏むことが一般的です。

1.SaaSサービスを導入する目的の明確

SaaSサービスを導入したいと思い立ったら、まずはSaaSサービスを導入する目的を明確にしましょう。
SaaSサービスの導入目的を明確にしておかないと、自社にとって本当に必要なSaaSサービスがわからず、不要なSaaSサービスを導入して無駄な出費を増やしてしまう可能性があるため、注意が必要です。

2.SaaSサービスに求める機能の検討

SaaSサービスの導入目的が明らかになったら、SaaSサービスに求める機能は何かを検討します。
自社のニーズを過不足なく満たすSaaSサービスを導入するためにも、あらゆる場面を想定しながらどのような機能が必要であるかを検討し、細部まで洗い出しましょう。

3.SaaSサービスの比較検討

SaaSサービスに求める機能が出揃ったら、自社のニーズを満たすと考えられるSaaSサービスをいくつかピックアップし、比較検討を行います。
SaaSサービスを検討する際には、機能のみならず、コストやサポート体制、導入実績などもあわせてチェックするように心がけてください。

4.SaaSサービスのトライアル実施

多くのSaaSサービスは、無料トライアルを提供しています。
書面上では自社にピッタリであると感じられるSaaSサービスも、実際に使ってみると操作性などに問題があると感じられることは少なくありません。
SaaSサービスを本格導入する前に、可能な限りトライアルを実施し、自社との相性を見極めましょう。

5.SaaSサービスベンダーと本契約の締結

比較検討・トライアルを経て、自社にピッタリなSaaSサービスが見つかったら、ベンダーと本契約を締結します。
契約時には読み合わせを行い、サービスの内容や範囲が明確で納得できるものかをひとつひとつ丁寧に確認してください。

6.SaaSサービスの運用準備

SaaSサービスベンダーと本契約を締結したら、本格運用を開始するまでのスケジュールを立てます。
そして、ベンダーと協力してSaaSサービスの運用体制を整えたり、SaaSサービスの利用に関する社員教育を実施したりします。

7.SaaSサービスの本格運用開始

SaaSサービスの運用準備が完了したら、いよいよ本格運用の開始です。
ベンダーのサポートを受けながら、SaaSサービスの運用を開始しましょう。なお、運用を開始した後も、油断は大敵です。
定期的に効果測定を行い、SaaSサービスが自社に合っているかを見極め続けるように心がけてください。

SaaSサービスの導入時に注意したい7つのポイント

SaaSサービスを導入する際に注意したいポイントとしては、以下の7つが挙げられます。

SaaSサービスを利用する環境は整っているか

SaaSサービスを滞りなく利用するためには、速度と安定性が十分なインターネット・ネットワーク環境を整えることが大切です。
また、パソコンやスマートフォンなどのデバイスのOSやブラウザなども確認しておく必要があります。
SaaSサービスの検討を始める前に、社内はもちろん、従業員のインターネット・ネットワークやデバイスなどの利用環境を調査しておきましょう。

カスタマイズ性は十分にあるか

SaaSサービスは、PaaSサービスやIaaSサービスと比べると、カスタマイズ性が低いクラウドサービスです。
基本的に、SaaSサービスのシステムを自社のニーズに合わせて変更することはできません。
しかし、利用できるアプリケーションの種類や組み合わせは自社のニーズに合わせてカスタマイズできる場合があります。
そのため、SaaSサービスを選ぶ際には、カスタマイズ性についてもしっかりとチェックしておくことをおすすめします。

セキュリティ対策は万全か

SaaSサービスを選ぶ際には、ベンダーが実施しているセキュリティ対策についても確認しておきましょう。
ベンダーのセキュリティ対策が万全であるかは「プライバシーマーク」「ISMSクラウドセキュリティ認証」「ASP・SaaS の安全・信頼性に係わる情報開示認定制度」などの取得状況からある程度判断できます。
なお、セキュリティをより強固なものにするためには、社内のセキュリティ対策も欠かせません。
SaaSサービスを導入する前に従業員へ情報セキュリティ教育を実施するなどし、社内のセキュリティ体制も強化しておきましょう。

課金体系は自社に合っているか

SaaSサービスの主な課金体系としては「定額課金制」と「従量課金制」の2つが挙げられます。
定額課金制は、サービスの利用量にかかわらず、支払う料金が一定となっている課金体系です。一方、従量課金制は、サービスの利用量に応じて支払う料金が変化する課金体系となっています。
SaaSサービスを導入する前に、どの程度SaaSサービスを利用するかをトライアルなども活用しながらじっくりシミュレーションし、よりコストを抑えられる課金体系のSaaSサービスを選択するように心がけてください。

システムメンテナンスは自社の業務に影響を及ぼさないか

SaaSサービスを利用する場合、ベンダーがシステムメンテナンスを行うため、自社が独自にシステムメンテナンスを行う必要はありません。
しかし、ベンダーによるシステムメンテナンスが行われている間はSaaSサービスを利用できなくなります。
また、システムメンテナンスのタイミングや期間はベンダーによって決定されるため、自社の業務に影響を及ぼすことが無いかをあらかじめチェックしておく必要があります。

サービス品質保証(SLA)は納得のいく内容か

SaaSサービスのベンダーと本契約を締結する際には、サービス品質保証(SLA)についてもしっかり確認しておきましょう。
サービス品質保証(SLA)とは、利用者が要求するサービス水準とベンダーが提供・保証できるサービス水準をすり合わせ、文書として書き起こしたものです。
提供されるサービスの範囲や内容、稼働保証、データのバックアップ、ログの提供の有無、免責条項などを隅々まで入念にチェックしてください。

ベンダーに将来性はあるか

多くのコストと労力をかけて選んだSaaSサービスがたった数年で終了してしまったとしたら、大損害を被ってしまいます。
そのため、SaaSサービスを選ぶ際には、ベンダーに将来性があるかどうかを見極めることも大切です。
ベンダーの経営基盤は安定しているか、明確なビジョンが掲げられているか、社員に熱意があるかなどを多角的に分析し、ベンダーの将来性を測ってください。

まとめ

◆SaaSサービスの効果を最大化するためには、最初、つまり導入プロセスが肝心となる。
「何となく良さそうだから」という安易な考えでSaaSサービスを導入することはせず、「導入目的の明確化」「求める機能の検討」「サービスの比較検討」「トライアル実施」などのステップをしっかり踏んでSaaSサービスを導入しよう。

◆SaaSサービスの導入を後悔しないためにも、SaaSサービス導入時には「SaaSサービスを利用する環境は整っているか」「カスタマイズ性は十分にあるか」「セキュリティ対策は万全か」「課金体系は自社に合っているか」「システムメンテナンスは自社の業務に影響を及ぼさないか」「サービス品質保証(SLA)は納得のいく内容か」「ベンダーに将来性はあるか」といった7つのポイントを丁寧に確認し、自社にとって最適なSaaSサービスを選択・導入しよう。

【著者プロフィール】
「ラーニング・イノベーションLABO」編集部
人事領域において人材開発やDX・ITにおけるクリティカルな情報をお届けします。
また、人事担当者の方々が日々抱える人材育成、人材開発における課題を整理し解決していくメディアを目指しています。
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