HRサミット2016 真のグローバル化を実現する最新のラーニング

目次

真のグローバル化を実現する最新のラーニング ~ Self-Developing Organization ~

サムトータル・システムズ株式会社 代表取締役社長 平野 正信 氏 主要国を中心に生産年齢人口が年々減少し、世界的に労働人口の確保が難しくなることが予想されています。そうした中、企業にとって大きな鍵になるのが、グローバル化と、自社内の人材の有効活用です。そしてそ れらに対応するためには、新たなラーニングシステムやタレント・マネジメントシステム、ビッグデータなどの活用が不可欠となるでしょう。サムトータル・システムズでは、こうした課題を解決すべく、「自ら・開発する・組織」を実現するシステムを提供。代表取締役社長・平野氏に詳細をお話しいただきました。

人口の減少・生産年齢人口の減少

日本の人口は、鎌倉幕府成立の頃が757万人、江戸幕府成立の頃が1,227万人、明治維新の頃が3,330万人、終戦時が7,199万人と、ずっと右肩上がりに増え続けてきました。しかし現在のピークを境に、これからは減少し続け、2030年には11,662万人、2060年には8,674万人、2100年には5,000万人と明治末期の人口規模になると予想されています。 一方、生産年齢人口の減少も深刻で、日本の生産年齢人口の割合は2060年頃まで低下し、50%台となる見込みです。ただしこれは他の主要国並みの水準でもあり、世界的な傾向とも言えます。つまり日本だけでなく世界的に労働力の確保が難しくなり、先進国同士で人の取り合いになるのです。移民を受け入れるかどうかという議論もありますが、必ずしも移民を受け入れれば解決するというほど単純な問題ではありません。

グローバル化する理由・方法・課題

ただ単に採用すれば良いという時代は終わります。逆に今いる社員をいかに大切にするかのほうが重要になってくるでしょう。そしてもう一つの解決策となるのが、グローバル化です。グローバル化にはさまざまな側面がありますが、まずはなぜグローバル化が必要なのか、その理由をご説明いたします。 1つ目の理由は、ビジネスの拡張です。つまり外に広げることによって、売上げ、利益、市場、ブランディングなどを拡張していこうということ。そして2つ目の理由は、優秀な人材やコストパフォーマンスの良い人材を採用することが可能になります。人材のマーケットとしては、研究、開発、製造、マーケティング、サポート等が挙げられるでしょう。そして3つ目の理由は、国や地域の特性に合った会社機能の再配置です。本社機能、管理部門の集約、資金調達、税務対策などが挙げられます。 ではグローバル化にはどのような方法や課題があるのでしょうか。海外進出(現地法人、営業拠点、製造拠点、調達など)には、外国人の採用(日本および現地)が不可欠です。その際に必要となるのが、言語、文化、習慣などが異なる社員の待遇と労働環境の整備。さらに拠点に依存しない製品品質、サービス、手順、処理プロセスの均質化、社員の能力の把握・底上げと、標準化・均質化などでしょう。また、グローバルな管理・手法・評価・アセスメント・コーチングの確立や、コミュニケーション、情報共有、意志の伝達・通達なども重要です。こうしたことを実現するためにも、人事の役割が問われてきます。 。

グローバル化の背景には中国・インド・新興国の台頭がある

こうしたことの背景にあるのが、2000年代の中国、インド、新興国の台頭です。中国は13億の人口をベースに巨大市場を形成。世界中から企業が進出し、2010年の名目GDPは日本を抜き、世界2位となりました。また2000年代に入り、新興国が急速に台頭したこともあり、欧米企業と日本企業のグローバル化が進んでいます。 ここでSumTotal社におけるインドの重要性についてお話させていただきます。弊社はもともと欧米系企業だったのですが、今日現在、全社員3,000名のうち50%がインド国籍です。ではなぜそうなったのか。ASEAN10カ国とインドのGDPは7兆ドルで、人口の合計は20億人に達します。給与水準は欧米の約1/3で、仕事の内容としては主に、ソフトウエア開発、導入支援、顧客サポート、クラウド管理など。そうした中、インドは近隣諸国との関係で今まで出遅れていましたが、ここ数年で急速に経済力が増し、民主主義化、政権の安定化が進み、ハイテク技術力などで米国との連携を確立してきています。弊社がインドを重要視する背景には、このようなことがあるのです。

日本の現状と日本企業の付加価値の構成

ではここで改めて日本のビジネスの現状を見てみましょう。財務省の「年次別法人企業統計調査」によりますと、日本企業の売上高と経常利益の推移は、2008年9月のリーマン・ショックの影響で2009年から2010年あたりがボトムになっていますが、その後、売上はほぼ横這いだったものの、経常利益は右肩上がりに回復してきています。そしてこれらの利益の還元先としては、そのほとんどが設備投資に充てられています。 次に同じ財務省の統計調査から、日本企業の付加価値の構成を見てみましょう。経済の付加価値とは簡単に言うと、ある製品から原料代を差し引いた分の価値のことを言います。具体的には、人件費+支払利息等+動産・不動産賃借料+租税公課+営業純益です。この調査によりますと、全体の付加価値のうち約7割は人件費となっています。そういう意味からも、人材の活用と設備投資が日本企業の重要な課題と言えるでしょう。

地域に依存しない安定した品質の確保

ではどのように人材を活用すればいいのでしょうか。鍵となるのは、ノウハウの標準化とマニュアル化です。そしてもう一つ大事なのが情報資産の蓄積。データベースに基づき、労働の手順、内容を徹底させる必要があります。 これができないと、ノウハウの標準化やマニュアル化もできません。すなわち人材というものは、人数だけでは決まらないのです。トヨタ的に言うと、売れる「製品」を売れる時に売れる数だけ作るということ。固定資産(工場、建物)だけでは均質化は図れません。きれいな建物よりも、そこで働く人たちのための情報資産(製品スペック、プロセス、人材に蓄積する知識・経験など)をきちんと残していく必要があります。そしてそのために欠かせないのが、何より教育(ラーニング)と人材管理(タレント)なのです。

成功する企業・組織を実現する方法を再定義

ここで当社の製品について簡単にご紹介させていただきます。私たちは何よりも「使いやすさ」の部分を追求しております。単に教わって結果を出すというのではなく、時間があるときにログインして自分からやりたくなるようなシステムです。スローガンは「自ら・開発する・組織(Self・Developing・Organization)」の実現。要するに従業員の自己開発能力をタイミング良く刺激することによって、自発的・継続的に人材が育成される。 その結果、組織力が自動的に向上して、育つ仕組みなのです。さらに詳しくご説明すると、次の3つのポイントが挙げられます。 ①個人ごとに最適化された今後の推奨キャリアパスを示しながら、自己開発の機会を明確に設け、それを簡潔に実行できる教育環境を提供する。 ②チームと密に連携・協力関係を築きながら、継続的・生産的にビジネスを推進する深い洞察力を備えたリーダーを育成する。 ③今までの枠に囚われない革新的なアプローチにより、組織が注目する機動性、発展性、促進性を実現しつつ、成果に対する報奨をコミットし、従業員との信頼関係を構築する。

本年度製品(Winter 2016)における新機能の特長

新機能の特長として、まずはスマホ対応を基本にビジュアルを刷新しました。さらに、自明でわかりやすい操作方法、つまりマニュアルがなくても問題ありません。また次世代を見据えたユーザー・エキスペリエンスにより実現された操作性と簡潔性。最初から最後まで面倒を見るラーニング推奨機能とコンテンツ推奨機能。そして統一されたタレント・プロファイルによるラーニングとタレント機能の完全な結合などが挙げられます。

人事データベースのビッグデータ化

当社では、ビッグデータを非常に重要視しております。ビッグデータとは、直訳すると「膨大なデータ」ですが、単にデータ量が多いだけでなく、データに必ずしも関連がないのが特徴です。ビッグデータは、WEB、インターネットの世界に広がるさまざまなデータを検索、分析するために開発、発展してきました。そしてこのビッグデータを、企業のITシステムにも応用していこうというのが、最近の流れです。つまり人事の領域でいうと、社員の情報をビッグデータ化するということ。社員は人間であり、人間の持つデータ量は一個人であっても、それ自体が「ビッグデータ」なのです。よってこれからは、人材開発、人材育成におけるビッグデータの扱いが重要となるでしょう。 当社の製品は、IBMワトソン研究センターと連携して、そこで蓄積されたビッグデータ・テクノロジーのノウハウを反映させています。さらに1兆のオーダーを超えるさまざまなデータをもとに、あいまい検索機能、コンテンツ推奨エンジン、スキル・キャリアパスに応じた推奨が可能なパーソナライズド動的カリキュラムが可能となっています。

成功の鍵は人事が握る

労働力の質をいかに高められるか。その鍵は人事が握っていると言ってもいいでしょう。モバイルや新世代の台頭、世の中の劇的な変化などにより、伝統的な人事は新たな改革を余儀なくされます。外的要因として、ビジネスモデルの急激な変化、新手法を次々に編み出す競争相手、テクノロジーによる世の中の変化、広範囲で専門的なスキルの欠乏など、さまざまな壁が立ちはだかります。 また、世界の市場の伸び率を見てみても、ラーニング・マネジメントシステムやタレント・マネジメントシステムなどが急速に伸びており、そういったことからも人材育成が非常に重要だと認識されてきているのがわかります。 最後に、米国の著名な営業のプロ、ジグ・ジグラー氏の言葉をご紹介しましょう。「準備を整え、そこに機会が訪れれば成功する」。本日はグローバル化の観点からお話させていただきました。もしご興味があるようでしたら、お気軽にご相談ください。

2016年10月4日~6日開催 HRサミット2016内にて

平野 正信氏 サムトータル・システムズ株式会社 代表取締役社長 IBM の開発エンジニア、日経マグロウヒル社(現日経BP社)記者、ハイペリオン日本法人代表、レッドハット・アジア担当VPなどを経て現在に至る。記者としての人脈、ソフトウエア全般、会計、人事などのITソリューションなどの豊富な経験を生かし、業界のビジョナリーとして活躍。明快な説明に定評がある。
【著者プロフィール】
「ラーニング・イノベーションLABO」編集部
人事領域において人材開発やDX・ITにおけるクリティカルな情報をお届けします。
また、人事担当者の方々が日々抱える人材育成、人材開発における課題を整理し解決していくメディアを目指しています。
人材開発の先にある、社員の方一人一人の自己開発型人材の実現を目指し気づきと学びを提供するべく情報をお届けしていきます。
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