コロナ禍の新入社員研修はどう変わったか?2020年度入社の研修の特徴とは

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、企業にとって重要な節目である入社式や新入社員研修は急遽、計画の変更を余儀なくされました。
特に、今後の新入社員の働き方に直接影響を与える新入社員研修について、多くの企業が縮小・延期・中止の選択を迫られることになり、オンラインの普及が急速に進んでいます。
今回は、2020年度入社の新入社員研修はどのように変わったか、コロナ禍での特徴について紹介します。

目次

大企業の6割が新入社員研修を変更

厚生労働省のホームページ「新型コロナウイルス感染症について」を見ると、日本における新型コロナウイルスの感染は、2020年3月から徐々に拡大し、4月半ばに第一回目のピークを迎え、5月から6月半ばにかけて一時減少傾向が継続しましたが、7月に入り感染が再び上昇に転じ、第一回目のピークを上回る勢いで8月中も感染を拡大していることが分かります。

企業にとって、3月から4月以降の時期は、年度末と新年度のスタートを切る重要な時期であり、新入社員を迎えるにあたっては、新入社員研修を実施していく時期にあたります。

企業は2020年度に予定していた新入社員研修について準備の時間がない中でどのように実施していくか判断しなければならなかったのです。
そんな中で企業はどのように新入社員研修を実施したのでしょうか。

HR総研が実施した「新型コロナウイルス感染拡大による新卒採用や新入社員受け入れへの影響」に関するアンケート調査によると、新入社員研修の「短縮や延期・中止はしない」とする企業は規模が小さい企業ほど多く、中小企業で63%、中堅企業で47%、大企業では40%という結果が見られました。

特に、大企業では「実施期間の短縮」が36%、「実施の延期」が19%、「実施の中止」が4%と何らかの変更をする割合が59%と全体の6割を占めています。
アンケート結果から、新型コロナウイルスは、大企業の新入社員研修スケジュールに大きな影響を及ぼしたことが分かります。

「中止」で問われる新入社員研修の意義

ソーシャルディスタンスが推奨される中、新入社員研修として取り入れられてきた「集合研修」の実施が不可能になり、新入社員研修の延期・中止を選択した企業では、本来なら5月や6月に配属先決定のところ、4月に前倒しするなど、現場に混乱を招いた事例が伝えられています。
中小企業を中心に「研修」といえば「新入社員研修」しか行わない企業も少なからずあり、研修が中止になったことで今後一切の企業からの研修機会を失った新入社員もいます。

新入社員研修には、「新人の早期戦力化」だけでなく、「早期離職の防止」「組織へのエンゲージメント強化」などさまざまなメリットがあり、コロナ禍で改めてその意義が見直されています。
新型コロナウイルスの感染予防のために、三密を避ける必要がある中で、集合研修を補う方法として、オンライン研修や動画研修の活用が行われています。

オンラインの新入社員研修が急速に普及・進化

新型コロナウイルスは新入社員研修の実施方法についても大きな影響を与えました。
新入社員研修をリアル開催をしている企業も上記の通り一定数の割合でいますが、入社式をリモートで実施する企業も多く、在宅勤務の広がりによって、新入社員研修でも急速にオンライン化が普及しました。

例えば、凸版印刷株式会社では約420名の新入社員を対象に在宅オンライン型の新入社員研修を実施しました。
従来の集合研修で蓄積したテキストをオンラインで配信するとともに、在宅研修ながら、同期社員のネットワーク構築のために社員トレーナーを配置するなど、集合研修のコミュニケーション促進の視点も取り入れています。

新型コロナウイルス感染症の収束が不確定な中、企業はウィズコロナ時代を想定した研修を考えていく必要があるでしょう。

単純に新入社員研修をe-ラーニングに移行するのみならず、オンライン研修と集合研修の双方のメリットを取り入れた「ブレンディッドラーニング」など、従来型研修の利点を生かした進化型のオンライン研修が注目を集めています。

オンライン研修で実施できる学習や机上研修などはオンライン研修を採用し、社員のコミュニケーションが必要な研修やリーダーシップを想定したグループワーク、社員が集まり対面で話し合うことでクリエイティブなイノベーションが期待できる研修などに集合研修を採用するなど、オンライン研修と集合研修それぞれの特徴と利点を活かす研修プログラムを考えていく必要があるでしょう。

まとめ

◆HR総研が実施した「新型コロナウイルス感染拡大による新卒採用や新入社員受け入れへの影響」に関するアンケート調査によると、新入社員研修の「短縮や延期・中止はしない」とする企業は規模が小さい企業ほど多く、中小企業で63%、中堅企業で47%、大企業では40%という結果が見られた。

◆新入社員研修をリアル開催をしている企業も定数の割合でいるが、入社式をリモートで実施する企業も多く、在宅勤務の広がりによって、新入社員研修でも急速にオンライン化が普及した。

◆新入社員研修には、「新人の早期戦力化」だけでなく、「早期離職の防止」「組織へのエンゲージメント強化」などさまざまなメリットがあり、コロナ禍で改めてその意義が見直されている。

◆新型コロナウイルス感染症の収束が不確定な中、企業はウィズコロナ時代を想定し、オンライン研修と集合研修それぞれの特徴と利点を活かす研修プログラムを考えていく必要がある。

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