働き方改革と健康経営に共通する目的とは?実感できる働き方改革

2020.09.18 
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働き方改革と健康経営に共通する目的とは?実感できる働き方改革

2019年に働き方改革関連法が施行され、「働き方」に関する取り組みが活発になっている。
2020年4月からは中小企業も時間外労働の上限規制が適用され、さらに同一労働同一賃金が義務化されるなど、働き方改革はますます広がりをみせている。

「働き方改革」と目的が共通する「健康経営」も多くの企業が取り組み注目されている。
健康経営とは、従業員の健康保持が企業の将来的な収益を高めるという考えのもと、従業員の健康管理を経営的視点から戦略的に実践していくことである。

本記事では、働き方改革と健康経営に共通する目的や制度、働き方改革を実施した企業が実感する効果について紹介していく。

目次

働き方改革と健康経営に共通する目的とは

働き方改革の重要な項目のひとつは、従業員の労働生産性を上げることだ。
労働生産性を向上させるには業務効率化が不可欠であり、労働時間の短縮と従業員のスキルアップを両立させなければならない。

健康経営は、将来的な企業利益につなげるために、従業員の健康維持や増進に配慮した上で業務効率を向上させることを目指している。
つまり、労働生産性の向上を目的とする働き方改革と目指す部分は同じなのだ。

働き方改革に必要な労働時間の短縮は、従業員の健康を守ることにつながっている。
長時間労働は従業員のパフォーマンスを低下させ、メンタルヘルスの不調をもたらすなど従業員の健康を損なう可能性が高い。
労働時間を短縮ししっかりと休養できる時間を確保することで、従業員のパフォーマンスやモチベーションの向上につながるのだ。

従業員のスキルアップに関しても、長時間労働で疲れている状態ではスキルアップにあてる時間も余力もないだろう。
スキルアップは、心身ともに健康な状態だからこそできるものなのである。

このように、働き方改革と健康経営の目的は共通する項目がある。
同時に実施することで、労働生産性や企業価値向上の効果がより実感できるだろう。

働き方改革と健康経営を支える主な制度

働き方改革関連法には、違反すると企業に罰則が科せられる項目がある。

◇働き方改革の罰則

改正前は残業時間の上限がなく、超過しても行政指導のみだった。
しかし、改正後は法律で残業時間の上限を定め、上限規則を超える残業はできなくなっている。
時間外労働の上限規則に違反した企業は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せらせる。

参考:厚生労働省『時間外労働の上限規制

また、年10日以上の有給休暇が与えられている従業員に対し、企業は最低5日以上の有給休暇を取得させる義務がある。
この取得義務に違反した企業に対しては、30万円以下の罰金が科せられる。

一方、健康経営には企業を顕彰する制度がある。

◇健康経営の顕彰

「健康経営優良法人認定制度」
健康経営優良法人認定制度とは、健康経営の普及促進に向けて経済産業省が認定する制度である。
地域の健康課題や国民の健康寿命の延伸と医療費の抑制を目指す「日本健康会議」が進める取り組みをもとに、とくに優良な健康経営を実践している企業に対して顕彰される。

「健康経営銘柄」
健康経営銘柄とは、日本再興の戦略として位置付けられ、国民の健康寿命を延ばす取り組みのひとつである。
経済産業省が東京証券取引所と共同で選定し、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいると認められた企業に対して顕彰される。

実感できる働き方改革

HR総研が実施した働き方改革実施状況に関するアンケートによると、働き方改革を実施している企業の6割以上が「効果の実感あり」と回答した。

効果が出たテーマのトップは「長時間労働の是正」(71%)であり、働き方改革の課題である長時間労働に対する効果をしっかりと実感できているようだ。
しかし、「生産性の向上/業務の効率化」は2位でありながらもその割合は35%にとどまり、効果を実感するまでにはまだ時間がかかりそうである。

効果が実感できないと思われているテーマは、目標指標の数値化が難しいことが要因の一つと言えるだろう。
こうしたテーマには「労働生産性」「コスト削減率」「労働分配率」といった効果が実感できる指標の確立が必要だ。

参考:HR総研『「働き方改革」実施状況調査【1】全般:取り組みと効果・課題

企業で長年続く慣行を変えていくには、10年以上の年月がかかるという見方もある。
つまり、法改正されたからといってすぐに働き方に反映させることは難しいのだ。

しかし、経営陣が仕事のやり方や職場の習慣を見直すことで、働き方改革をうまく進める企業も存在する。
働き方改革の推進には、人事部門や現場の従業員の取り組みはもちろんだが、経営陣の働きかけが非常に重要だと言えるだろう。

まとめ

2020年4月から中小企業の時間外労働の上限規制、大企業の同一労働同一賃金の義務化が始まるなど、近年働き方改革への取り組みが活性化している。
働き方改革と健康経営は労働生産性の向上や企業のイメージアップといった共通する目的があるため、同時に行うことでより効果を実感できるだろう。

また、働き方改革を実施している企業のうち、その6割が効果を実感していることも明らかになった。
効果が出たテーマのトップは「長時間労働の是正」であり、働き方改革の目的と共通している。効果が実感できないと思われているテーマは、目標指標の数値化が難しいことが要因の一つと言えるだろう。
こうしたテーマには「労働生産性」や「コスト削減率」「労働分配率」といった効果が実感できる指標の確立が必要だ。

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